マギー・オファーレル

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ルクレツィアの肖像 新潮クレスト・ブックス

マギー・オファーレル

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105901899
ISBN 10 : 4105901893
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ルネサンス期に実在したメディチ家の娘ルクレツィア・ディ・コジモ・デ・メディチ。わずかな記録のみが残る彼女の「生」を、『ハムネット』の著者が力強く羽ばたかせる。イギリス文学史に残る傑作長篇。

【著者紹介】
マギー・オファーレル : 1972年、北アイルランド生まれ。ケンブリッジ大学卒業。2000年『アリスの眠り』(世界文化社)でデビューし、ベティ・トラスク賞を受賞。2005年『The Distance Between Us』でサマセット・モーム賞を、2010年『The Hand That First Held Mine』でコスタ賞を受賞。2017年には幾度にもわたる臨死体験などをつづったメモワール『I Am,I Am,I Am:Seventeen Brushes with Death』がベストセラーとなった。2020年に刊行した『ハムネット』で英女性小説賞と全米批評家協会賞、ドーキー文学賞を受賞、映像化も決定している

小竹由美子 : 1954年、東京生まれ。早稲田大学法学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • アキ

    著者は1枚の絵から着想を得た。ブロンズィーノ作「ルクレツィア・ディ・コジモ・ディ・メディチ」16世紀フィレンツェで大公コジモ一世の三女として生まれ、13歳でアルフォンソ二世と結婚し、16歳でこの世を去った。詳細な生涯がわかっていないことが、フィクションとしてこの物語を成り立たせている。終始、彼女の目線から周囲の世界を描いている。夫が慈悲深く愛情のこもった人なのか、残虐で独裁的な暴君なのか、疑ったり否定したりしながら最後のシーンに近づいていく。手に汗握るサスペンスのような、読み応えのある良質な小説でした。

  • buchipanda3

    「上手におやりなさいね、と夫に忠告してやりたい」。生まれながらにして生き方が定められている女性を描いた歴史小説。それはメディチ家のルクレツィア。著者は「ハムネット」と同様に歴史のスポットライトが当たる場のすぐ脇を生きた者に寄り添うように奇を衒う演出をせず活写する。家族愛の渇望、嫁ぐことへの不安、芸術才能への諦念。それらは今も同じで、よくあるかもだが軽んじられるものではないと静かに訴えるかのよう。檻の中の雌虎に共鳴して肌に触れた彼女、絵画の構図を思い描く彼女、望みや感情を抱えた彼女は肖像ではなくそこに居た。

  • 岡本 正行

    いい、面白い本だった。なかなか渋い。なんで、この本を図書館から借りて読んだのか、いまとなっては忘れた。イタリアの16世紀頃のルクレツィア、それから直、あのチェーザレ・ボルジアの妹かと思ったのか、別の理由があったのか定かでない。しかし、この本は読みでがあった。急死した姉の代わりに、13歳で政略結婚で嫁ぐちょっと変わった女の子、絵や動物が好きで、そっちの方へも走ったのか。結婚相手もいろいろ変わっていたのか、それは当たり前の話、実話を元にしたフィクションだけれど、よくできていて面白い。

  • nobi

    ハムネットで16世紀ストラトフォードの二家族と共に過ごし、この書では16世紀フィレンツェのメディチ家の三女ルクレツィアの起伏激しい哀歓と同期する光景が目の前に拡がる。青い絹地と金蘭の花嫁衣装への反感、夫の挙動への胸騒ぎ、乳母小間使いベンガルの雌虎と心通じた時の安らぎ、熟れすぎた杏の手触り、髪を切る感触…。地理の勉強で“メソポタミアの地図を模写”し食欲無ければ“ガレー船のオールが水をかくように”匙を動かす。公国を存続拡大するためなら夫は猛禽の如く冷酷になる。冒頭から煌びやかで暗然たる物語に引き込まれてゆく。

  • NAO

    ルクレツィアがある目的で連れてこられた砦での話とルクレツィアが生まれてから以降の話が交互に描かれていく、なんとも不穏な物語。この時代、ルクレツィアに限らず、女性はみな後継ぎを産むための道具に過ぎなかった。カトリックは離婚を認めないから、後継ぎが欲しかったら子どもを産まない妻は殺すしかなかったのだろう。ルクレツィアは、そんな女性の不自由な生に抗い続けた。死ぬと分かってからの、彼女のなんという強さ、美しさ。自分の心だけは誰にも渡さないと決意さした者の強さの、なんという貴さ。ただただ胸が苦しくなる。

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