マイケル・オンダーチェ

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戦下の淡き光

マイケル・オンダーチェ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784861827709
ISBN 10 : 4861827701
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ケイ

    フランス人はイギリス人は感情をきちんと表現しないという。悲しみが強すぎると言葉にできない。そう語っている主人公がアイロンをかける行動は、哀しみと愛の深さを慎ましやかに放射する。憎しみはどこに置いてきたのか。その人の知らないことを知ろうとすることは、弔いであり、送りであるのかもしれない。彼らがあまりに控えめだったので、強く表現されなかった心の動きを、何度も読んで確認したいと思う。

  • やいっち

    本書は、「一九四五年、うちの両親は、犯罪者かもしれない男ふたりの手にゆだねて姿を消した。」から始まる。著者は本書の執筆を始めたときは、この一行しか頭になかったとか。あとは書きながら考える。読者どころか書き手自身をも翻弄するかのように。作家たるものの至福でなくて何だろう。だからといって作家の気紛れに終始するはずがない。徹底的に調査、執筆に三〜四年、編集に二年。

  • (C17H26O4)

    突然姿を消した両親。母親の秘密は何なのか。残された姉弟の周囲に次々に現れる大人たちは何者なのか。信頼できるのかできないのか。『名もなきものたちのテーブル』を読んだときも思ったが、物語全体に紗がかかっていてその向こう側の出来事を見ているようだった。手掛かりを求め続ける弟ナサニエルの母親への愛情、姉の母親への憎しみ、母親の子供たちへの愛。激しい感情も戦下で起きた出来事も、静謐な文章の中に隠されたまま、全容が明らかになるわけではない。が、断片を繋ぎ合わせるようにして見えてくる真実に、溜息のような長い余韻が残る。

  • 南雲吾朗

    とにかく、めちゃくちゃ面白い。第1部は成長記。第2部はスパイ小説。第1部で謎が多かった主人公の母親の過去や少年時代に世話になった人々の真実が第2部で徐々に明らかになっていく。哀愁に満ちた締め括り方がとにかく素晴らしい。オンダーチェの作品は一つの事柄を多方面から色々な時間軸で描写しており、読み進むにつれてその事柄への理解が深まっていく感じが好きである。読んで凄く良かったと思わせる作品である。オンダーチェは凄い!

  • キムチ

    灯火作品のコレクションを列挙する企画があればオンダーチェのそれはすべてランクインするはず。もの悲しさの中に事実を悄然と受け止めざるを得なかった主人公ナサニエルの姿が屹立して見えた傑作だった。オンダーチェ独特のダブルナレーション、地図、行きつ戻りつする時間・・全てが靄の中にあるような情景として展開される。20c半ばから舞台は始まりミステリーとは言えぬまでも手にするものが脆いリアル感・・漠とした中を「僕」とともに読み手も進んでいく。子捨てとしか思えぬ母(父も)〜『蛾』、『ダーダー』は姉弟をいいように?扱う。

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