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ソニア・ウェイワードの帰還 論創海外ミステリ

マイケル・イネス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784846016043
ISBN 10 : 4846016048
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

海上で急死した妻、その死を隠し通そうとする夫。窮地に現れた女性は救いの女神か、それとも破滅の使者か…軽妙洒脱な会話、ユーモラスな雰囲気、純文学の重厚さ。巨匠マイケル・イネスの持ち味が存分に発揮された未訳長編!

【著者紹介】
マイケル・イネス : 1906‐1994。本名ジョン・イネス・マッキントッシュ・スチュワート。スコットランド、エディンバラ生まれ。オックスフォード大学を卒業後、英国のリーズ大学で講師として英文学を教え、オーストラリアのアデレード大学に赴任後は英文学教授として教鞭を執った。1936年、渡豪中の船上で書き上げたという「学長の死」で作家デビュー。46年にオーストラリアより帰国し、クイーンズ大学やオックスフォード大学で教授職を歴任する。54年刊行の短編集“Appleby Talking”(54)は「クイーンの定員」に選出された

福森典子 : 大阪生まれ。通算十年の海外生活を経て国際基督教大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケイ

    さすがマイケル・イネス。シニカルさと、それのもたらす笑いとの連続。大佐が最初にしてしまったことが引き起こす連鎖。なんでそっちを選ぶのだろう。そのせいで抱える懸念が次から次へと。解決しようとしてつく嘘と、その無益さ。間違えたことをして、それを始末しようと走り続けるのに、問題は彼の走り去ったすぐ後におのずと解決しているために、始末しようとしたこと自体を始末しまくちゃいけなくなって、行き着く先は、fiasco! くわばらくわばら。パスポートと牛乳の配達依頼ノートとの酷似が、もうありえないほどおかしかった。

  • 本木英朗

    知的ではあるが無思慮で無計画な男が、妻の急死を隠そうとしてどんどん窮地に追い込まれていく様を描いた滑稽譚。男の心理や行動があまりに予想の右斜め下過ぎて、読者は常にツッコミ役の立場に回ることになる。周りの登場人物も基本的に俗物だらけで、男と彼らの絡みがイネス一流の皮肉なセンスで彩られることで、笑いと混迷がより深まっていく。作中作的な要素がプロットと乖離することなく組み込まれているのも、作者の技量の冴えを示すものだ。結末は想像しやすいとはいえ、これしかないという形に収まっているため、大いに満足できた。

  • 本木英朗

    英国の本格ミステリ作家のひとりである、マイケル・イネスの未発表長編である。俺は2017年4月に一度読んでいた。海上で急死した妻。その死を隠し通そうとする夫。窮地に現れた女性は、救いの女神化、破滅の死者か……?という話である。妻を含めて誰も死んではいないけれど、それでもフォリオットにとっては怖いのよねえ。果たして真相や如何に!というところだろう。超面白かったです、はい。

  • ネコベス

    退役軍医のペティケート大佐は流行作家の妻ソニアがヨットで航行中に死んでいるのを発見する。収入を妻に頼りきりで裕福な生活を捨てたくないペティケートは、妻の死体を海に投げ捨て、妻が生きているように見せかけ、自ら小説を書こうと画策。妻の死を隠そうと悪戦苦闘の日々が始まる。事態が悪い方に転がり続けてあたふたする主人公の気の小さい悪党っぷりが非常に滑稽。衒学的で難解な印象があり、イネス作品は敬遠していたが、本書はシニカルな笑いが溢れて素直に楽しめる小説だった。

  • J・P・フリーマン

    ヨットの上で急死した妻を海に投げ捨てたペティケート大佐。小説家の妻の稼ぎで暮らしていた彼は、妻がいなくなると生活に困ることに気づき、彼女が生きていると見せかけようと策を弄する。自分では頭脳明晰と称している割には、妻がいなくなったことをうまく繕えず、行く先々で焦るダメっぷり。おまけにあらぬ疑いまでかけられて恐喝される大ピンチに。後半になると避けようのない問題が次々出てきて、それを打開するために取った行動がとんでもない結果をもたらします。ペティケート大佐の窮地を笑うのが楽しめる読み方ではないでしょうか。

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