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瞬間の君臨 リアルタイム世界の構造と人間社会の行方

ポール・ヴィリリオ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794805980
ISBN 10 : 4794805985
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2003
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

しばしば語られるグローバル化とは、複数の地理的空間を瞬時に結ぶ新しい情報技術を介して、人々が、旧来の遠近法に代わる新たな知覚空間を受容するプロセスであると言えるだろう。問題は、グローバル化がもたらす「知覚空間」の再編プロセスに、権力が介入し、全く新しい「知覚の政治学」を生み出している点にある。本書では、このことを鋭く抉り出した。

目次 : 第1章 間接的な光(「間接照明」の時代/ リアルタイムが生み出す遠隔存在 ほか)/ 第2章 最後の乗り物(「動かない乗り物」―オーディオ・ヴィジュエル/ 目的地がやって来る旅行―私たちは皆、あらゆる所に住むようになる ほか)/ 第3章 運動光学(アインシュタインの「視点」概念と最先端の素粒子理論/ 新たな時空―一〇億分の一秒は一五〇億年のようであり… ほか)/ 第4章 環境コントロール(「リアルタイム」の外観移送/ 「視覚機械」の君臨 ほか)/ 第5章 極の不動(大地という空間基軸の崩壊/ 「ゼロ時間」―持続時間の崩壊 ほか)

【著者紹介】
ポ-ル・ヴィリリオ : 1932年パリ生まれ。現代の最先端の思想家。建築家として、1960年代に「不均衡」を建築に取り入れ、現代建築の刷新を図る。「外と内」との分離や、居住空間の静態化をもたらす近代建築に対し、「oblique(斜め)」の空間を作り出し、「動き」を促す新しい空間設計を推進。フランス建築批評大賞を受賞したほか、建築大学の学長を務める。「68年5月」には活動家として積極的に関与し、オデオン劇場の占拠に加わる。空間設計の専門家として出発した彼は、「空間が壊れている」現実に直面し、それを「速度」という概念から説き明かしていく。そしてコミュニケーション社会という「光の速度」に到達した今日、「現実」がどのように再編成されるのかを、メディア、美術、文化、技術など幅広い文明批評の観点から解明している。また2002年の年末から2003年の3月まで、現代美術の殿堂、カルチェ財団現代美術館(パリ)で、「Ce qui arrive/Unknown quantity(起きること〔ラテン語で「事故」のこと〕・未知数)」という展覧会を企画し、現代文明の中で隠されていた部分に光を当て直している

土屋進 : 中央大学ほか非常勤講師。現代社会、文化、思想に幅広い関心を抱く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 魚京童!

    なんか取っ散らかっていたけど、面白いことを言っていた。なんとかの監獄。放射状の監獄について、誰かが言っていた。そんなことを思った。新しい何かがあるのに、火花が散らない、繋がらない。惜しいんだよね。あと少しだ。何か手の届くところに面白い発想があるんだけど、届かないんだよ。このもどかしい気持ち。なんだろうね。ワクワクするよね。だから読書がやめられないんだと思う。

  • ゆえじん

    名著。インターフェイスと紐付けられた人間の登場をこの時点で予見している。ヴィリリオの予想と違うのは、不動の極点において消滅するはずの人間は、肉体にスマホをぶら下げながら、まだまだ元気にあちこち歩き回っていること。確かに読みにくくもあるのだが、加速すれば見えないものも見えるようになる、という速度圏の誕生を理解すれば大体わかる。つまり、計算速度が上がれば暗号化技術は無意味になるし、監視カメラは光学的には困難な視覚をケーブルを通して提供してくれる。それが、見えないものが見えるようになるということ。めっちゃ良き。

  • mEmO

    もう役目は終えているかも。

  • くまさん

    難しい本でした。 2章迄はついて行けましたが 3章以降は私の能力では概念化が追いつきません

  • non

    再読。

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