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イギリス海上覇権の盛衰 下 パクス・ブリタニカの終焉

ポール・ケネディ

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784120053245
ISBN 10 : 4120053245
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

マハン(海上派)対マッキンダー(大陸派)によりランドパワーを重んじる大陸派が優勢に。二度の世界大戦の前後で軍事費増大、経済的逼迫により衰退の道へ。

目次 : マハン対マッキンダー(一八五九‐九七年)/ 第3部 凋落(パクス・ブリタニカの終焉(一八九七‐一九一四年)/ 膠着、そして試練(一九一四‐一八年)/ 凋落の日々(一九一九‐三九年)/ 幻想の勝利(一九三九‐四五年)/ 道の終わり:戦後世界におけるイギリスのシーパワー)

【著者紹介】
ポール・ケネディ : イェール大学歴史学部教授。1945年イングランド北部ウォールゼンド生まれ。ニューカッスル大学卒業後、1970年にオックスフォード大学で博士号を取得、1970年から1983年までイースト・アングリア大学歴史学部に所属し、1983年から現職。また、イェール大学国際安全保障研究所所長、イギリス王立歴史協会フェローなど数々の要職も務める。国際政治経済、軍事史に関する著作や論評で世界的に知られる

山本文史 : 近現代史研究家。1971年フランス・パリ生まれ。獨協大学英語学科卒業、獨協大学大学院外国語学研究科修士課程修了、シンガポール国立大学(NUS)人文社会学部大学院博士課程修了。Ph.D.(歴史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • MUNEKAZ

    下巻は2度の世界大戦から70年代まで。イギリスのシーパワーの衰退期であり、突出した海軍強国から多国間同盟に依拠する国に転落するまでを描く。海上封鎖だけではドイツやソ連といったランドパワーの強国を屈服させられないという現実や、エアパワーの整備に遅れを取ったことなど様々な要因が挙げられているが、一番の核心は英国が相対的に貧しくなったという点。かつての帝国を支えた財政は衰え、軍事費の支出に耐えられなくなっていく。さらに大戦に「勝利」したことで、こうした弱点が見えにくくなってしまったというのも成程というところ。

  • masabi

    【概要】二度の世界大戦を経てイギリスは凋落し、海上覇権をアメリカに譲り渡す。【感想】下巻は19世紀中頃から1970年代まで。帝国の枠組みがイギリスの衰退を覆い隠し、陰りの見えた経済や産業を再建する改革の着手に遅れた。軍事力を支える経済・産業で強国の地位を維持できず、他を圧倒する米国の善意を当てにしなければならなかった。ドイツ、ソ連と膨大な人口、産業、資源を擁するランドパワーに対してシーパワー単独では屈服させることができない、という歴史が再演される。エアパワー、核兵器の登場とシーパワーが相対的に弱体化する。

  • ワッキー提督

    シーパワーの観点からイギリス帝国の絶頂期からの衰退を、70年代まで叙述する。訳者の述べる通り、何故か翻訳されてこなかった古典的名著。長い歴史を概観する一冊として、イギリス帝国史に関心があるなら通読しておくべきであろう。 ただ翻訳にやや怪しい点を感じるので、事実関係を確認したいなら原書や引用先を精査するべきである。 本書の後半のようなエアパワーの興隆による変化は現代でも続いており、故に単純にシーパワーの歴史からのみ現代の国際政治を語るべきではないが、歴史との比較を考えざるを得ないのが現代の国際環境であろう。

  • うえ

    76年の訳書「NATOの管轄エリアの外では、海軍の状況は、はるかに深刻なものとなっている。ロシア艦隊の地中海における成功が、遠くの海で再現されている…地中海において、ロシア艦隊が、より優勢な米国海軍第六艦隊に影を落とし、これとの戦力の対等化に努力する一方で、ロシア外交が、いくつかのアラブ諸国において、政治的影響力と海軍の拠点を確保しているのである。インド洋では特に、新しいロシア海軍の活動が懸念を作り出している。インド洋の状況がそうなっているのは…権力の空白となっていた状態で、ロシア海軍が活動しているから」

  • rineoskiss

    パクス・ブリタニカの完成から、1970年代までの英海軍力の長い衰退まで。衰退する経済により、軍事的にも覇権を失っていかざるを得なくなる状況に、親近感?を感じてしまった。貧すれば鈍する。第一次大戦と独海軍のインパクトや、冷戦時のソ連海軍の脅威感とか今の自分からすると共感できないほどの大きさがあったりして新鮮だった。

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