Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• しいたけ

  読了日：2017/03/16

  夢のような本。世界の街角に立つ素敵な本屋をあたたかなイラストで紹介し、その本屋の成り立ちやエピソードを紹介している。例えばN.Yのゴールデン・ノートブック書店。店員がディスプレイに使うスタンドの組み立てに難儀しているところに男が娘のための本を探して聞いてくる。手伝ってくれたら２割引にすると店員が持ちかけると「いや、割引はけっこう。でもお手伝いしましょう」と手を貸してくれた。男が去ってから聞く。「今の人わかった？デヴィッド・ボウイよ」日本は神保町が、三度の災害に見舞われた世界最大の古書店街として載っている。

• sin

  読了日：2017/07/13

  この本を開いているまさにその時間が夢のような心地で…世界（主に米国）にある本屋さんのイラストはステンドグラスのようにキラキラして心を和ませてくれる。海外の独立系本屋さんは作家とは一心同体の存在のようだ。またその場所ではよく恋が芽生えるようで、女性が手に取った作品（主に詩）を見ていきなりプロポーズしたり、人生の伴侶とも言える本とともに人間のパートナーも手に入れるみたいだ。ただお隣の中国からは魅力的な書肆が２つ紹介されていたが、本邦では神田の古書街がひっくるめて紹介されているだけでなんとも残念な思いを抱いた。

• かりさ

  読了日：2017/08/19

  子供の頃は、住んでいた大きな団地内の小さな書店と週末にやって来る移動図書館のバスが私の世界でした。やがて池袋の大きな書店がワンダーランドになり、神田神保町の古書店街が本へのさらなる愛を育む場所でした。転勤で東京を離れても各土地の本屋へ行くことが私の心の支えであり憩いです。本書の世界の本屋さんが語る素敵なお話たちは、本を愛する人々の夢のようなキラキラの宝石。きっと誰にも人生の中にその輝きが灯っているでしょう。残念ながら閉店し今はなき書店も、誰かの胸に思い出として生きているはず。美しい芸術のような本でした。

• あじ

  読了日：2017/03/20

  書店主や常連客のインタビュー、書籍等からの引用文で構成された、おとぎ話のように語り継がれてきた本屋さんの“素敵なお話”。スーパースターたちの来店エピソードや、聖書を食べる珍客、詩集の売り場で弔いをしましたというカミングアウトまで、感情の音階を広域に鳴らしてくれるお話が続く。劇場を改装した豪奢な本屋、増水の度に水浸しになる本屋、好きな本が三冊もらえる本屋など、本屋さん自体が魅力的でもあった。色彩美しいイラストレーションと巡る、読書家のメリーゴーランド。★３.５

• 井月　奎（いづき　けい）

  読了日：2017/08/02

  人の命よりも長い時間、本を売ってきたお店もあれば、著名人ご用達の少しお高くとまったお店もあります。そこで生まれた素敵なお話を集めた本です。特別な書店のお話なのでしょうか？　いいえ、きっと私たちの住む町の書店にも素敵なお話はあるのです。ほんの少し、輝くような出来事は心の触れ合いから生まれるもので、本とはそれ自体が著者の、製作者の思いがつまった人の心の立体物なのです。ですから、私が、あなたが少し優しい気持ちで本屋さんに行けば、そこにきっと素晴らしい話が生まれるのです。本屋さんに行こうではありませんか。

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