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書簡詩 講談社学術文庫

ホラーティウス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062924580
ISBN 10 : 4062924587
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

古代ローマを代表する詩人クイントゥス・ホラーティウス・フラックス(前65-前8年)の代表作、待望の新訳登場。
南イタリアのウェヌシアで生まれたホラーティウスは、アテーナイに留学して学問を身につけたあと、カエサル暗殺を機に勃発したローマの内乱を迎えた。暗殺者ブルートゥスが率いる共和派に加わって軍団士官として戦ったものの、敗戦を経験。これが詩作を始めるきっかけになった。
そして、『諷刺詩』全2巻(前35頃-30年頃公刊)、『エポーディー』(前30年頃公刊)、『カルミナ』全4巻(前23-13年公刊)など、多彩な詩作を生み出し、ウェルギリウスと並び称されるラテン文学黄金期を支えた詩人となる。
本書は、そのホラーティウスが前20あるいは19年頃に第1巻(全20歌)を、そのあとしばらく間を置いて第2巻(全3歌)を執筆した代表作である。さまざまな人物に宛てられた書簡を韻文で書く、という本書の試みは、オウィディウスをはじめ、後世のユスターシュ・デシャン、ペトラルカ、ジョン・ダン、ラ・フォンテーヌ、さらには18世紀のヴォルテールらにまで至る「書簡詩」の伝統を創始した。
本書の白眉は、第2巻第3歌である。これは伝統的に『詩論(Ars poetica)』の名で呼ばれ、単独の著作としても流通し、広く読まれた。アリストテレスの『詩学』と並び、後世に計り知れぬ影響を与えた不朽の一篇となっている。
韻文ならではの技巧を凝らした書簡の数々を、名手が清新な日本語にする。『書簡詩』の全訳としては初の文庫版となる本書は、まさに決定版の名にふさわしい1冊である。

目次

第一巻
第一歌 マエケーナース宛
第二歌 ロッリウス宛
第三歌 フロールス宛
第四歌 アルビウス宛
第五歌 トルクワートゥス宛
第六歌 ヌミーキウス宛
第七歌 マエケーナース宛
第八歌 ムーサ宛
第九歌 ティベリウス宛
第一〇歌 フスクス宛
第一一歌 ブッラーティウス宛
第一二歌 イッキウス宛
第一三歌 ウィンニウス宛
第一四歌 農場管理人宛
第一五歌 ウァーラ宛
第一六歌 クインクティウス宛
第一七歌 スカエウァ宛
第一八歌 ロッリウス宛
第一九歌 マエケーナース宛
第二〇歌 詩集に

 第二巻
第一歌 アウグストゥス宛
第二歌 フロールス宛
第三歌 ピーソー家の人々宛[『詩論』]

付 録

訳者解説

【著者紹介】
ホラーティウス : 前65‐前8年。古代ローマを代表する詩人。アウグストゥスの時代に生き、ウェルギリウスと並び称される

高橋宏幸 : 1956年生まれ。京都大学教授。専門は、西洋古典学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • しゅてふぁん

    ラテン文学黄金期を支えた詩人ホラーティウスの代表作。何の背景も知らずに興味本位で手に取ってみたけれど、名宛人への書簡だけではなく、テーマが詩作と哲学だったりと難しかったので深く考えずにとりあえず読み切った。第二巻の第三歌『詩論』は解説にあるとおり「へそ曲がり」感が出ていたので読んでいて楽しかった。

  • rigmarole

    印象度B+。モンテーニュ『エセー』に引用が多いことから長年読みたいと思っていた本書をついに。時代も場所も現代の日本とは全く違うので、訳注を参照しながら状況を想像して読み進めました。私としては、生を愉しめ、そしてそのために生きよということや、身分相応の暮らしをせよといった、特に人生論に関心を持ちました。都会の人間関係から離れて田舎に生きることを好む「エピクロス派の豚」と自虐的に自称しているあたり、私と志向性や性格が似ているかも。ただ全体としては詩についての話が多く、最後の『詩論』は惰性で読んだ感があります。

  • 刳森伸一

    全体は2部構成になっていて、各部で形式や内容が異なる。第1部は、教訓を相手に伝えるものが多い。内容的には華奢を慎み知的に生きろというストア的。第2部は詩論が多く、個人的にはこちらの方が面白かった。特に「長大な作品では寝てしまうことも許される」というようなリアリストとしての側面がいい。

  • 無能なガラス屋

    「私は田舎暮らしが、おまえは都会暮らしが幸せだと言う。他人の境遇を愛する者は、当然、自分の境遇を憎む。どちらも愚か者だ。場所に責任はないのに、不当に非難しているのだから。罪があるのは魂だ。決して自己を脱却できないのだから。」-p70

  • Hotspur

    モンテーニュの延長。本書は有名な『詩論』が含まれる。ローマ詩の邦訳の味読は難しい。syllabic や metrical の手がかりが何もないので。ただ、小プリニウスやユウェナーリスと併せるとなんとなくミクロのローマの生活が浮かび上がってくるようにも思われる。

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