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イリアス 上 岩波文庫

ホメロス

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003210215
ISBN 10 : 4003210212
Format
Books
Publisher
Release Date
September/1992
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

トロイア戦争の末期、物語はギリシア軍第一の勇将アキレウスと王アガメムノンの、火を吐くような舌戦に始まる。激情家で心優しいアキレウス、その親友パトロクロス、トロイア軍の大将ヘクトルら、勇士たちの騎士道的な戦いと死を描く大英雄叙事詩。

(「BOOK」データベースより)

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現代でも映画やアニメ・劇画・ファンタジー...

投稿日:2021/04/11 (日)

現代でも映画やアニメ・劇画・ファンタジー小説等の題材の源となっている本作を、翻訳とはいえ、原典で読むのは格別の味わいがある。トロイア戦争の英雄伝説の源を、文庫で手軽に購入できてお薦めである。

トロ さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • のっち♬

    10年目に差し掛かったトロイア戦争。アガメムノンと対立したアキレウスは戦線離脱し、アカイアは苦戦を強いられる。ギリシア神話を題材とした最古の叙事詩。戦争も物語も発端は女性とは因果なものだ。当初は口承されてきた巨編だけに読み手の興味を引く段取り、枕詞を多用した文体リズムの重視など浸透性が工夫されている。比喩表現は当時の人間生活に基づいているだけに題材自体が限られた素朴なものだが、怒りを蜜に喩えたりとウィットに富んだものも割と多い。軍勢を長々と列挙する第二歌のカタロゴスには当時の聴衆の陶酔が目に浮かぶようだ。

  • ケイ

    イリアス=トロイ。ホメロスは、10年続いた戦争の9年目、アカイア軍(ギリシャ)総帥のアガメムノンが、闘いで獲得した愛妾クリュセイスを彼女の父でアポロンの祭司の懇願にもかかわらず帰さなかったことから、アポロンの怒りをかう。それを諭した味方のアキレウスには、逆に仕返しをする。剛勇アキレウスは抜け、彼を欠いたギリシャ軍は苦戦しているのが上巻。よく読めばトロイ側で奮闘しているのは、ギリシャの王女ヘレネを奪ったパリスの兄のベクトルのみ。トロイは一都市。ギリシャは国全体の軍だから、規模が違う。

  • buchipanda3

    「怒りを歌え、女神よ、ペレウスの子アキレウスの怒りを」。トロイア戦争10年目の戦いを歌い上げた古代ギリシャ英雄叙事詩はこの言葉で始まる。ギリシャ軍同士のいざこざを端に発した最初の怒りは戦況に大きく影響。アキレウス抜きのギリシャ勢、それでも序盤で語られる長大な"軍船の表"はトロイエ勢を圧倒するかのよう。この表は英雄たちの名前を挙げ連ねるだけだが、何だか競馬の本馬場入場と重なって脳内BGMで気持ちが揚がる。レースは抜きつ抜かれつ。やがてヘクトルが競り合いを経て一気に駆け出す。ギリシャ側でもある変化が。下巻へ。

  • アナーキー靴下

    古典中の古典、の割に読みやすく面白い、これならもっと早く読んでおくのだったな…と思ったのも束の間、登場人物が増えていくにつれ、読みづらくなってくる。アカイア勢とトロイエ勢、そこにオリュンポスの神々がいずれかの陣営に加担するような流れなので、しっかりイメージ出来ていないときつい。どちらの陣営か名前をメモするだけでも良いかも、いやそれなら絶対にネットにそういうの上がってるだろうと検索してみると案の定。「イリアス 登場人物紹介イラスト」で出てきたイラストに大変助けられました、これから読まれる方にもお薦めします。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    『ユリシーズ』の予習として読みました。本編を読むと、白水社の『ホメロス物語』は巧い具合に要約していたんだなと分かりました。戦いへの神々の采配が詳しく、描かれているのですが、同時に兵士たちの死に様の残酷さも克明に記されているので気分が落ち込みました。しかし自分の妻であり、姉でもあるヘラが「ギリシャを援護しましょう。彼らが可哀想よ」と言っても「運命ではトロイアが優勢だ。それに対してのそなた程、厚かましい者の恨みなども気にもしない」と言う場面は顔を青褪めるしかない。それは逆に怒りの炎に油を注ぐようなものです!

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