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消えた消防車 刑事マルティン・ベック 角川文庫

ペール・ヴァール

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041014790
ISBN 10 : 4041014794
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

厳寒のストックホルム。警察が監視中のアパートが突如、爆発炎上した。任務についていたラーソン警部補は住人を救うべく孤軍奮闘するが、出動したはずの消防車が一向に到着しない。焼死者の中には、ある事件の容疑者が含まれていた。刑事マルティン・ベックは捜査を進めるうち、この火災に奇妙な点があると気づく。やがて捜査陣の前に浮かび上がってきたのは、意外な犯罪の構図だった―。警察小説の金字塔シリーズ、第五作。

【著者紹介】
マイ・シューヴァル : 1935年、ストックホルム生まれ。雑誌記者・編集者を経て65年から10年間ペール・ヴァールーと“マルティン・ベック”シリーズを10作書き上げる

ペール・ヴァールー : 1926年、スウェーデン南部西海岸ハランド県ツールー生まれ。新聞記者を経て作家生活に。62年、執筆中の本の編集者マイ・シューヴァルと出会い、63年から共同生活。マイとのあいだに男子が二人いる。75年、没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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僕がこのシリーズ、この作家が好きでたまら...

投稿日:2021/04/11 (日)

僕がこのシリーズ、この作家が好きでたまらない点はその「ユーモア」にある。その勇気ある「可笑しさ」を存分に味わえるのは今作「消えた消防車」ではないかな? 読者を笑いに誘おう、という目論見でもなく、自虐の乾いた笑いでもない。人が殺され、休む間もなく働き、特に賞賛されるでもない殺人課の面々。彼らを創造した作家夫妻は見抜いている。 「それでも、それでも・・・まだ、彼らには(私たちには)笑い飛ばす勇気があるじゃないか」 そんな作者の声が聞こえたら、貴方もスウェーデン警察マルティン:ベック殺人課主任警視チームの、非公認ではあるが、一員だ。 手放しで、誰にでも薦められる数少ない小説のひとつ。

murphy burnard さん | 兵庫県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Kircheis

    ★★★☆☆ マルティン・ベックシリーズ第5作目。 張り込み中にアパートが爆発し、ラーソンが大活躍する冒頭から面白い。その後もチームメンバーたちのリアルで個性的な捜査が詳細に描かれていて外さない。前作に続いて登場するモンソンが本作のMVP。こんなに能力高いとは思わなかった。 二重の消えた消防車の謎やラストのコルベリのピンチなど飽きさせない展開で悪くはないが、事件の真相自体は予想通りかつ盛り上がりに欠けるのが少し残念。

  • ケイ

    ストックホルム警察のマルティン・ベックや他の刑事たち。このシリーズは、他の多くの刑事ミステリと何が違う? 読み捨てになる刑事ミステリは、スリリングな展開に支えられるが、それは1回限りの魔法だからかもしれない。シューヴァル&ヴァールーが描く刑事ものは、書き出しのスリリングさと思わせぶりな所が一番の盛り上がりで、あとは淡々と進む。しかし、たとえ一気に読んだとしても、登場人物達が決してごっちゃにならないほど一人一人が丁寧に描かれているから、そこに物語がうまれて私たちをひきつける。今回も、みんな本当に頑張った。

  • 巨峰

    マルティン・ベックシリーズ第5弾。ベックの名前を書き残して拳銃自殺した者。張り込み中のラーソンの前で起こるアパート大火災跡から発見された焼死体。さまざまな事象から事件の解決を目指す刑事たち。本作では主人公のベックはいまいち冴えず、ラーソンや若いスカッケ、マルメ警察のモンソンの艶っぽい活躍が目立つ。誰かではなくチームで事件を解決に導くというこのシリーズの特長が十二分にでた快作だと思う。特に、グンヴァルド・ラーソンの複雑なキャラクターが興味をそそられ、前作で若い刑事の殉職があっただけにスカッケを応援してしまう

  • yumiko

    年に一度のお楽しみ(だった…)マルティン・ベックシリーズも5作目。監視中のアパートが突然炎上、しかし出動したはずの消防車はなぜか到着しなかった…。ベックの名を残して男が死ぬ冒頭から掴みはバッチリ。ラーソンの大活躍、マルメの刑事モンソンの型破りな捜査も読みどころあり。すっかり忘れていた冒頭の謎が再び浮上した時には、思わず鳥肌が立った。名探偵が一人頭の中で事件を解決するのも勿論面白いけれど、知識と思考を寄せ集め、じわじわと真相に辿り着く群像物がやっぱり好き。創元さん、残りの5冊引き継いでくれないかなあ(TT)

  • セウテス

    【刑事マルティン・ベック】シリーズ第5弾〔再読〕。車窃盗の容疑者を見張るラーソン警部の目前で、アパートの部屋が爆発し火災が発生する。炎上する建物から、ラーソンは必死に住人を助け出すが、容疑者は遺体で見つかる。スリリングな展開で物語は始まるのだが、その後は淡々と刑事たちの捜査となる。だが、刑事たちは一人一人細やかに描かれ、各々の物語がそこに生まれ、シリーズという読み応えがある。事件の消えた消防車の謎解きは勿論、もう一つの消えた消防車の謎を描いた構成が何とも魅力。上手くいくばかりではない、そんな現実感も良い。

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