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復刊 不安 ペナルティキックを受けるゴールキーパーの...

ペーター・ハントケ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784384050004
ISBN 10 : 4384050003
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

サッカーのゴールキーパーとして鳴らした男ヨーゼフ・ブロッホ。認知するさまざまな対象が、殺人事件の結果として、どのようにして次第に言語化されてゆくか―。

【著者紹介】
ペーター・ハントケ : 1942年オーストリア、ケルンテン州グリフェン生まれ。1966年に小説『雀蜂』でデビュー。同年、「47年グループ」プリンストン大会での批判的な発言で注目され、ドイツ、フランクフルトで上演された戯曲『観客罵倒』で一躍脚光を浴びる。その後現在にいたるまで、小説、戯曲の他、翻訳、ラジオドラマ、詩にわたって精力的な創作活動を続けている。1990年代にはユーゴスラビア紛争についてセルビア支持の発言によりマスメディアからの攻撃を受ける。2019年ノーベル文学賞受賞

羽白幸雄 : ドイツ文学者。1909年1月、広島県大崎上島町生まれ。1932年京都帝国大学文学部独文科卒。成城高等学校(旧制)教授、広島高等学校(旧制)教授、広島大学教養部助教授・教授、成城大学経済学部教授を歴任、広島大学名誉教授。広島県立美術館長、広島ペンクラブ会長を務める。1951年原民喜詩碑建設委員長。1971年中国文化賞受賞。1986年10月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • うえうえ

    主人公が元ゴールキーパーということで、言葉を交わさぬとも相手のささいなしぐさで相手の意思を判断するくせがあるのが面白かった。PKのとき、キッカーのしぐさを観察して決断するゴールキーパー。

  • Pustota

    思わずこちらも不安になる緊張感。この作品には二つの不気味さがあると感じた。一つは、普段疑わない、物を名指す言葉の機能が疑わしく思え、苛立ちや圧迫感として襲い掛かること。もう一つは、自らの振る舞いが意図せず秘密を暴くこと。前者は冒頭から絶えずまとわりつき、それが衝動的な犯行に結実した後は、後者が浮かび上がってくる。それは、特定の言葉が自らの何かを規定することに繋がり、身体的であると同時にやはり言葉の話でもある。ゴールキーパーの話は最後の最後まで出てこないのだが、ある種作品の謎解きのような形で非常に印象的。

  • Mark.jr

    もう既にWim Wenders監督によって映画が撮られているみたいですが、もっとMicheal Haneke監督みたいな容赦のない作風の人に、サタンタンゴみたいに5時間ぐらいの尺で映画化してもらいたいです。

  • 非常に難解な作品だと思いながら、カミュ『異邦人』を思い出した。ゴールキーパーは対象を観察し、そこに自らへのサインを読み取ろうとする。キーパーを(というよりも後ろにあるゴールを)目掛けてボールを蹴るペナルティキッカーを観察し、その動きからボールの軌道を読もうとするように。しかし世界という現象にそのようなサインが溢れているものだろうか?読み取ろうとし、しかし現象は何も語らない。何も語らない世界という現象において、物事が物事を呼び、呼ばれた物事が更に別の物事を呼ぶ……という「物語」は果たして可能なのだろうか?

  • abaoaquagga

    街をさまよい、女たちと出会い、ホテルで眠り、目が覚め、また街をさまよい……。目的のない、その日暮らしの反復のなか、不意に差し込まれる暴力、を前景化しない、むしろ、現在進行中の出来事すら危うい、焦点の定まらない意識。来るべきボールをひとところで待つ、ゴールキーパーの不安、から逃げるように動き、明確さを遠ざける、元ゴールキーパー。しかしそれもまた、結局は不安なのだ。

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