ベルナルダン・ド・サン・ピエール

Individuals/organizations Page

Books

ポールとヴィルジニー

ベルナルダン・ド・サン・ピエール

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334752941
ISBN 10 : 4334752942
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2014
Japan

Content Description

インド洋に浮かぶ絶海の孤島で、美しい自然と慈母たちに囲まれ心優しく育った幼なじみのポールとヴィルジニー。思春期を迎え、互いに愛の感情が芽生えた矢先、二人は無情にも引き離され…。19世紀フランスで一世を風靡し、かのナポレオンも愛読した、幼なじみの悲恋の物語。

【著者紹介】
ジャック=アンリ・ベルナルダン・ド・サン=ピエール : 1737‐1814。ル・アーヴルの中産階級の家庭に生まれる。国立土木学校を出て技術士官となり七年戦争などに従事するが、同僚や上官と折り合いが悪く帰国。31歳のときにフランス島に赴任。そこからマダガスカルに渡って植民地を再建するという当初の任務を拒否してそのまま島に滞在し、島内旅行や植物学の研究に時間を費やした。1771年に帰国し、2年後に旅行記『フランス島への旅』を刊行。1781年から1784年にかけて、自然界のすばらしさと神の摂理を説いた『自然の研究』を執筆・発表し、一躍文名を高めた

鈴木雅生訳 : 1971年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学、パリ第四大学博士。学習院大学文学部准教授。訳書に『地上の見知らぬ少年』(ル・クレジオ、第16回日仏翻訳文学賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • のっち♬

    18世紀前半のフランス島を舞台にした幼馴染の少年少女の純愛悲恋小説。荒廃した当地の現実を目の当たりにした著者はその対極の楽園的とも言える自然や友愛の共同体を描くことで、拝金主義に堕落した文明社会を糾弾する。特に語り手の老人の啓蒙説法はルソーの影響を色濃く感じさせる。植物学を通っているだけあって草木のスケッチは実に丁寧で色彩感覚が豊か。これがロマン主義の先駆けとも言える綿密な心理描写と相まって、現実離れした世界観を絶望的なまでに甘美にしている。自然美と精神美の融合、自然と美徳に即した幸福観を追求した代表作。

  • 優希

    純愛に悲恋の物語でした。孤島で育ったポールとヴィルジニーは愛するが故に引き離されてしまうのが切ないです。描かれている自然や愛が美しくてさらさらと心の中に流れ込んでくる感じでした。穢れを知らない2人の無垢さから引き裂かれて転落していく様子が痛みすらおぼえます。引き裂かれたヴィルジニーが再び島へ戻ろうとするのが胸を打ちます。死に際して互いの恋人の名前を呼び合っていたのも涙を誘いますね。こんなに悲しくも美しい恋の物語があるだろうかと涙がこみあげそうになりました。

  • 星落秋風五丈原

     本編には作家ベルナルダンの略歴も載っているが、これがまた至る所で周囲と衝突している。技術系エリートを要請する国立土木大学に入り、22歳で卒業後軍隊で技術士官となるが、上官や同僚との衝突を繰り返し、24歳で軍隊を離れる。職を求めてヨーロッパ遍歴に出るが、なかなか見つからない。とうとう借金まで抱えてフランス島にやってきたのは30歳の時。フランス遠征隊の一員となるが、ここでもまた隊長に反感を抱いてマダガスカルに行くのを拒否し、フランス島に留まる。出向扱いとなったため、給料は更に下がる。

  • かふ

    ジャン・コクトー『恐るべき子供たち』を読んで『ポールとヴィルジニー』の影響もあると知って読んだ。『恐るべき子供たち』は都会っ子で両親も死んでいた。『ポールとヴィルジニー』は植民地の島で片親(母)と奴隷の召使いに育てられた違いがある。ただ『恐るべき子供たち』の姉の夢に現れるのが『ポールとヴィルジニー』的な自然の楽園だ。そこでは弟が死んでしまうのだが。この小説では母親の夢に二人の幸福が現れるのは、福音主義だろうか?以下、https://note.com/aoyadokari/n/n07ba33b31b91

  • 松本直哉

    ツッコミどころ満載と言おうか、ルソー的なエデンの園のような原始状態を無理に虚構しようとしてあちこちに矛盾が生じている。何よりも、楽園なのに奴隷(彼らもそれなりに幸せそうなのだが)が働いているのが異様である。自ら植民地に赴き、その搾取の惨状を目の当たりにし、告発の文書まで書いた著者が、どういうつもりでこのようなお花畑小説を書いたのだろう。皮肉なことに告発は黙殺され、小説は大ヒットした。ルソーらが説く原初的な平等と平安のよりどころとしての自然状態も、それが奴隷制の上に築かれているのだとすれば、それは砂上の楼閣

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items