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セント・キルダの子

ベス・ウォーターズ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784001126921
ISBN 10 : 4001126923
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
原田勝 ,  

Content Description

イギリス、スコットランドのはずれにあるセント・キルダ諸島。荒れる海にかこまれ、たくさんの海鳥があつまるこの島に、人々は古くからくらしていました。外の世界から遠くはなれて、お金も電気もなしに、きびしい自然のなかで生きるための工夫をこらす―でも、そんなくらしは、1930年をさいごに失われてしまいます。知られざる島の生活と、ひとつの文化が消えていった歴史を、5歳で島をはなれた少年の目をとおして伝える、美しい本。

【著者紹介】
ベス・ウォーターズ : 作家・イラストレーター・版画作家。イギリス、ヨークシャー出身。現在は、ケンブリッジの小さなかやぶき屋根の家でくらしている。エディンバラ大学で文学を専攻し、在学中にハイキングやキャンプをしながら、スコットランドのハイランド地方や島々をめぐる。その後、ケンブリッジ・スクール・オヴ・アートの修士課程で子どもの本のイラストレーションと版画制作の技術を学んだ

原田勝 : 1957年生まれ。東京外国語大学卒。翻訳家。ヤングアダルト小説を中心に英語圏の児童書の翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • アキ

    スコットランドの小さな群島「世界のはての島々」と呼ばれるセント・キルダ諸島には、1930年まで人が住んでいました。一番大きな島ヒルタ島にだけ人は暮らし、1年の半分は天候のためイギリス本土と行き来できませんでした。4000年前から人が住んでいたそうです。ゲール語を話し、泥炭を燃料とし、乳牛と羊と獲った海鳥で生活しました。島を訪れる人たちから病原菌を移され、家畜共々船でスコットランドに移り住みました。ノーマン・ジョンソンは5歳で島を離れ一度だけ再訪することができました。暖かな版画の絵本。現在、世界遺産登録地。

  • ふう

    「世界のはての島々」とよばれるセント・ギルダ島。その島で人々が暮らしていたのは1930年まで。幼い時代をその島で過ごした少年の思い出をたどりながら、人々の営みが綴られています。貨幣はなく物々交換が行われていたこと、助け合いながら鳥や魚を捕り公平に分け合っていたこと、そんな暮らしがとても幸せだったこと。思い出は版画の技法で描かれた絵の温かい色合いで、よりなつかしくやさしいものになりました。集落が消えていくのは歴史をたどると世界の各地で起きていることかもしれません。でも祖先の歩いてきた道は忘れずにいたいもの。

  • とよぽん

    この本を読むまでセント・キルダ諸島を知らなかった。大西洋の離島セント・キルダの自然と人々の暮らしを描いた版画(モノプリントという技法)がとても味わいがあって素敵だ。1930年まで人が助け合って住んでいた、その温かいコミュニティーが素晴らしい。36人にまで人口が減って廃島になり、船で島を離れて行く場面はやるせない気持ちになった。しかし、世界遺産として保存・継承されていることに安堵した。私もいつか行けるだろうか。

  • ケロリーヌ@ベルばら同盟

    もしも、生まれ育ったこの島国に住み続けられなくなって、他所の国に移住する事になったとして、果たして自分は、伝統や文化を誇りを持って伝承し、新しい生活や仕事に活かしてゆけるだろうか。読了後、考えました。スコットランドの遥か沖合、「世界の果ての島々」と呼ばれるセント・キルダ諸島。今は無人島となり、自然と消失した文化の二つの部門で世界遺産に登録されている美しい島の最後の子どもである男性の人生を通して、隣人を愛し、自然からの恩恵と確かな手仕事で豊かに営まれていた島の生活を、素朴な風合いの版画で紹介する絵本です。

  • oldman獺祭魚翁

    2021年の初読み作品 セント・キルダ諸島はヘブリディーズ諸島の更に西、北大西洋上にポツンと浮かんでいる小さな島です。 人が住んでいるのは一番大きなヒルタ島ですが、この島にはなんと先史時代から人が住んで居た事を示す遺跡があります。 この島で生まれた最後の子ども、ノーマン・ジョン・ギリーズを通して20世紀初頭の島での生活や自然が描かれています。 セント・キルダ諸島は1930年住民が島を離れ、現在はユネスコの世界自然遺産と文化遺産の複合遺産になっています。 YAや大人が楽しめる絵本ではないでしょうか……

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