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ホモ・サピエンス30万年、栄光と破滅の物語 人類帝国衰亡史

ヘンリー・ジー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784478119419
ISBN 10 : 4478119414
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

人類の歴史は、地球規模の支配を築いてきた壮大な成功の物語のようにも見える。けれども、その輝かしい成功の裏で、ホモ・サピエンスはずっと「借りものの時間」を生きてきた。その時間はすでに何千年も続いており、今や終わりが近づいている。

人類の絶滅と恐竜の絶滅は、一見すると関係がないように思えるが、実はそうではない。恐竜は、小惑星の衝突が原因でとつぜん絶滅してしまったことが近年の研究からわかっている。しかし、恐竜の歴史を紐解くと、生物(種)には「寿命のようなもの」が存在することがわかる。

人類をはじめとする哺乳類の寿命はおよそ100万年前後のようだ。発生初期の種は他の種と競合することで栄えるが、競合相手がいなくなると衰退の一途をたどる。

私たち人類ーーホモ・サピエンスーーの競合相手がいなくなったのは、およそ2万5000年前だ。気候変動、病気、人口の過密や過疎、天然資源の乱獲、経済の停滞など、どれも今発生した問題のように感じるかもしれないが、実は有史以前からわたしたち人類の運命は決まっていたのである。

今後1万年のあいだに我々ホモ・サピエンスは絶滅する運命となるだろう。なぜ人口増加が減速しているのか、なぜ今なのか、そして人類はどのように絶滅するのか。本書では、なぜそうなったのか、その理由を明らかにしていく。そして、絶滅を回避するための方法とは?

前作『超圧縮地球生物全史』で王立協会科学図書賞を受賞した著者が、明快な語り口で未来予想図を描き、わたしたち人類が絶滅を回避する方法を模索していく。

【著者紹介】
ヘンリー・ジー : 1962年ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学にて博士号取得。専門は古生物学および進化生物学。1987年より科学雑誌『ネイチャー』の編集に参加し、現在は生物学シニアエディター、元カリフォルニア大学指導教授。テレビやラジオなどに専門家として登場、BBC World Science Serviceという番組も製作。前作『超圧縮 地球生物全史』(ダイヤモンド社)は王立協会科学図書賞を受賞

竹内薫 : 1960年東京生まれ。理学博士、サイエンス作家。東京大学教養学部、理学部卒業、カナダ・マギル大学大学院博士課程修了。小説、エッセイ、翻訳など幅広い分野で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • trazom

    古生物学及び進化生物学の博士である著者の見解の真贋を、私は判断できない。でも、ハッとする指摘に溢れている:ホモ・サピエンスはボトルネックにより遺伝的多様性が失われており、種として脆弱。世界人口は2064年にピークを迎えた後、減少に転じる。個体数が少ない種は絶滅の危機に瀕する。今は食料・資源問題として人口増に悩むが、人口減少こそが生物的に重要な問題。だから、ホモ・サピエンスは一万年以内に絶滅するのだと。科学的な説得力に満ちた衰亡史だが、それを避けるシナリオは「宇宙への脱出」しかないというのは本当だろうか…。

  • かんやん

    ここでいう人類とはヒト属のこと。ホモサピエンスだけが生き残ったとき、すでに避けられない終わりは始まっていた。ボトルネックと創始者効果により私たちには遺伝的な多様性がない、絶滅危惧種のオランウータンよりも…。そして、環境に耐えられない負荷を与え続けている。60年代に人口増加率が初めてマイナスになり、やがてヒトは減少してゆく。原因不明の精子の減少、パンデミック、紛争、気候変動…。いやでも、人口が減るなら、環境問題は解決じゃんと思わないでもない。人類の滅亡は地球にとって良いことづくめか!

  • haruka

    なぜ、わたしたちは絶滅寸前なのか。これ、単なる人類の衰亡史だと思っていたら、「移民対策」をわりと語っている本でとてもタイムリーだった。 ホモ・サピエンスは、いままさに減少から滅亡へと向かっている。 22世紀に入る頃、世界ではアフリカ系人口の比率が急増すると予測されているが、それもやがて減少に向かう。 原因は、過剰人口による密集ストレスや気候変動が女性の出産意欲を奪い、男性の精子数を半減させているから。 そして「世界から果実(資源)を取りつくした感」も、静かに人々の心に入り込み出生率を低下させる。

  • ta_chanko

    ホモ=サピエンスは確実に絶滅に向かっている。今世紀後半にも世界人口は100億人弱でピークに到達し、以後、坂道を転がり落ちる勢いで減少する。何度も絶滅の危機を乗り越えてきたホモ=サピエンス(唯一の人類)の遺伝的多様性は驚くほど小さい。度々パンデミックに襲われることがその証拠。多様性を失った集団は危機やアクシデントに対して脆弱。絶滅を免れるには、世界人口が急激に減少する前の1〜2世紀の間にテクノロジーを飛躍的に発展させ、食糧の増産or宇宙への進出を実現すること。遺伝子組み換えによる自己改変も選択肢の1つ。

  • TK39

    あまり興味のある分野ではなかったのですが、何となく手に取り、読み始めました。結論、大変面白かったです。人類が感染症に弱いのは遺伝子的な多様性がないからとは知りませんでした。時期は異なるとは言え、元を辿ると一人の女性、一人の男性となるとは。 既に人類はピークを迎えており、滅亡に向かっているということだが、確かにそうかもしれない。 解決策はちょっと同意しかねるところもあります。

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