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短編ミステリの二百年 3 創元推理文庫

Helen McCloy

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488299040
ISBN 10 : 4488299040
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

第二次大戦後、クイーンが創刊した雑誌EQMMとその年次コンテストは、ミステリの進化に多大なる影響を与えた。短編ミステリの歴史をたどる巨大アンソロジー第3巻は、スタンリイ・エリンに代表されるコンテスト応募作家とその作品を中心に、ポースト、マクロイ、アームストロング、A・H・Z・カー、ブラウンなどの傑作11編を清新な訳文で収録する。小森収の評論には、資料価値抜群のEQMM年次コンテスト受賞作リストも掲載。

【著者紹介】
小森収 : 1958年福岡県生まれ。大阪大学人間科学部卒業。編集者、評論家、作家。自らも謎解きミステリの短編集『土曜日の子ども』を書いている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • みつ

    この巻も3分の1が評論で、主にEQMM(エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン)のコンテスト受賞作について。本編は別作品を読んだ作家もいるが収録作はほぼ初読。架空の独裁国家を舞台にしたフラガナン作品、少女の空想が産んだと思われる人物の意外な正体が明かされるマクロイ作品、少年の悪意が思わぬ結末を招くパトリック作品。真実を語れない状況に苛立つディフォード作品、少年たちが行方不明となる動機が意想外なペンティコースト作品が特に印象的。これ迄多くを読み切れ味に感嘆させられてきたブラウンは、今回はよくわからず終い。

  • geshi

    『ナボテの葡萄園』謎解きとアメリカ的国民主権の良心を両立して描いている。『良心の問題』国の複雑な背景を元に扱う事件が被害者と加害者への認識はおろかテナント少佐への見方さえも一変する傑作。『姿を消した少年』少年期のちょっとした残酷さと運命の皮肉で終わらせるかと思いきや最後の一行で突き飛ばす。『敵』憎悪ではなく理知を貫く正しさを説く教えのよう。オチの一言にニヤリ。『子どもたちが消えた日』町の人々が疑念を募らせる中でパットを対比して超然的に置きヒリヒリさせ結末で一気に恰好よくなるストーリー構成の巧さ。

  • 歩月るな

    小説を読むという事を実感できる、精神を削る短編集。こればっかりは例によって、解説から先に読んでしまったが、どの短編もそれによって些かの強度も損なわれやしない。なぜならこの流れは謎解きや結末よりも「過程」を、如何に読ませるかという歴史の流れそのものを俯瞰するものだからだ。短編ながらも映画一本分相当の満足感がある。けれども先に書いたように、書きぶりの凄まじさで、大変にストレスが溜まるし、予測した通りの結末が待っていようが、カタルシスはやってこない、それもまたカタルシスと言う袋小路を堪能できる、向こう側の作品。

  • まさ☆( ^ω^ )♬

    第3巻は今のところ一番面白かったかも。11篇の短編、どれも良かったと思いました。一番はシャーロット・アームストロング「敵」でした。短編集読みたいと思ったのですが、現在のところ入手困難っぽいです。古書で探すか? あとは、「ナボテの葡萄園」「良心の問題」「決断の時」「わが家のホープ」「ひとり歩き」「子供たちが消えた日」が特に良かったです。長い長い論評にも慣れてきて、これはこれで面白く読めるようになって来ました。読みたいと思う本が増えて困る〜。

  • トムトム

    半分以上がミステリの考察や歴史。借りた本だから良いけれど、購入していたら「もっとミステリ読ませろや!」と怒ってしまいそう。しかし!ミステリの専門家が選んだ珠玉の短編集。面白かったです。

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