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澱み ヘルタ・ミュラ-短編集

ヘルタ・ミュラー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784384043495
ISBN 10 : 438404349X
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

2009年ノーベル文学賞受賞者ヘルタ・ミュラーの処女作。チャウシェスク独裁政権下の抑圧された人々の生活を、ユーモアな筆致で表現する。「弔辞」「シュワーベン風呂」など、表題含む19編の短編集。

【著者紹介】
ヘルタ・ミュラー : 1953年ルーマニア・ニツキードルフ生まれ。ドイツ系少数民族の出。母語はドイツ語。1987年にドイツに出国、現在はベルリン在住。クライスト賞(1994)、ヴュルト=ヨーロッパ文学賞(2006)など多数の文学賞のほか、2009年にはノーベル文学賞を受賞

山本浩司(司法書士) : 1965年大阪生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了。現代ドイツ文学専攻。広島大学総合科学部講師を経て、早稲田大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • おすし

    戦後のルーマニアやドイツ移民の文化などに疎すぎるし、詩的で高尚な文章が私にはハイレベルすぎてなに言ってるか全然わからない(汗) それでもだんだん慣れてきて、このシュールでグロくてちょっと滑稽な風味を感じたまんま楽しめばいいのかなと。泡風呂ちょっと憧れだったりするけどやっぱきったねえな笑『シュワーベン風呂』、少女の純粋でありながら残酷でもある人間観察と空想の情景『澱み』、なんとも人間み『長距離バス』、皮肉の利いた"美しさ"『あの五月には』

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    学校のある市の図書館で見つけた時、背筋に衝撃が走り、衝動的に借りて仕舞いました。今まで読んできた田舎の牧歌的風景とは違い、粘着質な田舎の臭いや穢さ、海外文学にはなかった関西弁らしき方言での訳など軽いカルチャーショックを受けました。作者が体験したことを基にして描いた社会ではみ出してしまうことの心苦しさと諦観、家族のギリギリの壊れかけた関係と負の感情に心が痛くなります。

  • KIO

    この小説は難解すぎて、何を書いているのかまったくわかりませんでした。何も残らない、何もわからないのに読了しました。ノーベル文学賞を受けるくらいの前衛的な筆致ということなのでしょう。現実と夢想とが混じり合い(日本人の書くようなマジックリアリズムのようなものではなく、本場のマジックリアリズム)、時間も一定に流れていない。それゆえに厳しい世界、多くの日本人はほぼ経験しない現実の厳しさが表現さていることなのでしょう。

  • ハルト

    死と不安がまさに沈澱したかのような暗さ重さ息苦しさ。そして喪失感。人の社会の農村の暗部を「凝縮した詩的言語」で、シュルレアリスム的にも思える情景として描きだしている。反復するイメージ、言葉。繰り返されることで、世界は密度を増してゆく。とても好みな短編集でした。前衛的な感じのところがとくに。解説を読んで、ああと納得した部分も多かった。

  • salvia

    19篇のうちの殆どの舞台が、ルーマニアのドイツ系入植者の村・シュワーベン村。瑞々しい描写があると思えば、暴力や排泄物などへのグロテスクな表現が繰り返される。また、夢や比喩表現が多く、ぎゅっと詰め込まれた散文詩のよう。『澱み』では、父親がナチス武装親衛隊としてロシアで犯した戦争犯罪と母親のロシア抑留体験をベースにし、暴力と差別を悪びれることもなく繰り返す村の情景を描いている。カエルは魂。『村の年代記』は辛辣なユーモア。『熟れすぎた梨の実』では少女の視点から父親と叔母の不倫が語られている。

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