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ピラミッド 創元推理文庫

ヘニング・マンケル

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488209209
ISBN 10 : 4488209203
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

北欧ミステリの帝王ヘニング・マンケルが生んだ名物刑事、クルト・ヴァランダー。本書にはヴァランダーがまだ二十代でマルメ署にいた頃を描いた「ナイフの一突き」「裂け目」から、イースタ署に移って以降の事件「海辺の男」「写真家の死」を経て、『殺人者の顔』直前のエピソード「ピラミッド」に至る5つの中短篇を収録。ヴァランダーの知られざる過去を描いた、贅沢な作品集。

【著者紹介】
ヘニング・マンケル : 1948年スウェーデン生まれ。作家、舞台監督、劇作家。“刑事ヴァランダー・シリーズ”の第1巻『殺人者の顔』でガラスの鍵賞を、第5巻『目くらましの道』でCWA賞のゴールドダガーを受賞、他に児童書やエッセイなども書いた、人気実力ともに北欧ナンバーワンの作家である。2015年没

柳沢由実子 : 1943年岩手県生まれ。上智大学文学部英文学科卒業、ストックホルム大学スウェーデン語科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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『殺人者の顔』からヴァーランダーシリーズ...

投稿日:2019/01/05 (土)

『殺人者の顔』からヴァーランダーシリーズはスタートするが、本書は、同作登場以前のヴァーランダーが描かれた作品が集められている。20代、マルメ署時代の「ナイフの一突き」「裂け目」、イースタ署での「海辺の男」「写真家の死」「ピラミッド」の計5作。5作で600ページ以上なので、かなりのボリュームがある。ヴァーランダーが刑事として、どのように成長してきたのかが分かりやすい。また、スウェーデンの地方を舞台にしながら、現代の先進国のほとんどが抱える問題を浮き彫りにしている。ヴァーランダーが女性との距離感が微妙なのは、若き日から変わらないことも分かり、そこも面白さの一つ。

ねも さん | 兵庫県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ケイ

    シリーズの最初にこれを手に取った人はどう読むのだろう。私は、若いヴァランダーを見守るように読んでいた。そして、ここにリードベリがいることが嬉しくて。そんなリードベリが実は一作目にしか登場していなかったのが信じられないくらいだ。自らも同じ病に倒れた時、リードベリのことがマンケルの頭をよぎっただろうか。署の面々についても、その後に起きたことを考えずにはおれなかった。そしてピラミッドの最後の終わり方。もうこれはミステリを超えたストーリーテリングだと思う。

  • KAZOO

    ヘニング・マンケルの5編の短編集です。短編とは言いながらも、創元推理文庫なので厚い1冊ですが文春文庫や新潮文庫の文字の大きさでしたら3冊分くらいはありそうです。主人公刑事が20代の若手の独身の頃から結婚して子供が5歳の頃あるいはそれよりも大きくなったころということで話が時系列で進んでいきます。父親とのやり取りもあったりしながら、正統派刑事という感じでの対応が見られます。このシリーズもあと少しで終わってしまう感じです。楽しみが少なくなります。

  • ふう

    「ヴァランダーシリーズが始まる前のヴァランダーについて知りたい」という読者の声に応えて書かれた作品。22歳、まだパトロール警官だった頃から物語が始まります。その頃から捜査に夢中になると、二人で行動の原則を守らず危ない目に合っていたのですね。家族にとっても読者にとってもハラハラさせられて疲れる男です。ただ、彼が危惧する犯罪の変化や増加、そしてスウェーデンにも押し寄せる民主主義の危機について語る場面は、こんな人が警官でいてくれるのはいいなと思ってしまいます。もう少し自己管理ができるといいのですが、忙しすぎかな

  • NAO

    初出が中年刑事だったヴァランダーの「それ以前」を描いた短編集。20代から40になった頃まで。ベトナム戦争、アフリカからの移民問題、過激化する犯罪の中での警察や検事の在り方、麻薬の密売、といった社会情勢を背景とした事件を描きながら、ヴァランダーと元妻モナの歴史、ヴァランダーと父親との関係の歴史を描く。モナとの関係は年々冷え切っていくばかりだが、父親との関係は少しずつながら改善していき、そこに娘のリンダも加わって、ヴァランダーの精神的支えになっている。とくに『ピラミッド』の父子関係がほほえましかった。

  • のぶ

    クルト・ヴァランダーシリーズの未発表の作品を集めた中短編だが、中編とは言え一冊で出版できるぐらいの長さがある物もありその部分で不満はない。どの作品も内容は充実しており、とても満足できるものだった。発表済みの長編に間のヴァランダーの活躍が時系列に収められており、生活環境や仕事の変化が読み取ることができる。どの物語も良いが、表題作が長さも一番長く、特に充実した一編だった。ヘニング・マンケルが他界して2年余り。未発表の作品が残っているようなので、その訳出を待ちたい。

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