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カルメン

プロスペル・メリメ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784102043011
ISBN 10 : 4102043012
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2006
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • のっち♬

    冷静簡潔な筆致でロマネスクな事件を濃厚に描いた表題作を含む6編。ジプシー女のカメレオンな生き方に、相反した性質を併せ持つ著者が重なったり。民族間の緊張を体現した芯の通った人物像も魅力的。『タマンゴ』『マテオ・ファルコネ』は26歳作ながら洗練された語り。『オーバン親父』は神職の不埒な生態を暴露した風刺作。自らの嫉妬の体験を如実に反映した『エトリュスクの壺』は懐疑・悲観主義な著者のルーツが垣間見れて興味深い。『アルセーヌ・ギヨ』は不要にも程がある宗教観の押し付けと三つ巴が不幸へ引き摺り込む一際冷笑的な充実作。

  • まふ

    「カルメン」のみ。メリメの原作は初めて読む。ビゼーのオペラとは大分筋書きが異なる。考古学者がコルドヴァを旅行中に名うての悪党ホセ・ナヴァロと知り合い、懺悔話を聞く、という形で話が始まる。有望な警察官だったホセがボヘミアン(ジプシー)のカルメンと知り合いその魅力に負けてジプシーの世界(=窃盗、強盗、山賊)等の悪の世界に浸り、抜け出られなくなる。カルメンは男に近づき誑し込んで強盗団の手引きをするという役割を果たしている…。歌劇よりもジプシーの世界をえぐり出す面白さがあり、こちらの方が深みのある筋立てである。⇒

  • びす男

    いずれもオチがしっかりとついていて面白い。本人が望んでいないのに、ある結末にどんどん引きずりこまれる、という筋が多い。登場人物とともに、読み手も引き込まれてしまう。それにしても、悪女にはまると大変だ。

  • tonpie

    前の三篇はヨーロッパ文明にとっての「辺境」で起きた出来事で、「観念」に過激に忠実な人間が引き起こすドラマだ。後半の3編は作者(ナポレオン三世政権の文化官僚だった)の住む、フランスの上流階級のドラマだが、やはり同じように「観念」(宗教・プライド・嫉妬等)に忠実たらんとする人間の悲劇だとおもう。辺境の異様なドラマと、ヨーロッパ上流階級のドラマを併置することで、見えてくるのは「人間」という観念だろう。 エロチシズムには、無秩序=悪に向かうものと、秩序=道徳に向かうものがあると思う。↓

  • みっぴー

    短篇集です。表題作の『カルメン』が断トツで面白かったです。ジプシーのカルメンと関わったせいで、岩が転げ落ちるように悪に手を染めていく主人公。何度もカルメンに裏切られてはよりを戻し、悪の道をまっしぐらに進んでいきます。カルメンみたいな良心の欠片すら無い根っからの悪女って、本当に読んでて楽しいです。ラストの『アルセーヌ・ギヨ』は、一人の男をめぐって仲の良かった女二人が一触即発の危うい関係に発展していく様子がかなりえげつなく描かれていて、作者の観察眼に感心しました。うん、女って怖い!

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