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パンダ 物語の島 アジア

プラープダー・ユン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784904575123
ISBN 10 : 4904575121
Format
Books
Release Date
March/2011
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

地球に生まれ落ちたのは間違いだったと悟った青年は、果たして自らの故郷の星に帰還できるのか。タイのポストモダン文学の旗手が放つ、真摯にして滑稽、ペーソスと現代文明批判にあふれた傑作長編。

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ハチアカデミー

    C 良くも悪くも、海外文学を読む際に感じる違和感がまったくない。青年が抱える過剰な自意識と、自らを受け入れてくれない社会への疑問や反発を描く、タイの若手作家による長編作品。パンダとよばれる主人公が、自分は地球外生命体であると自覚し、故郷へ帰る前の地球最後の日々をメモによって綴る断章形式。エロ映画の脚本家であり、家に帰れば部屋に引きこもる。運動しないのにたらふく食べるため体はブクブク太り、夜通し部屋で趣味に時間を割くため目の周りにはクマができているからパンダ。国を越えたダメ男共通の苦悩を味わう。

  • きゅー

    パンダと呼ばれる27歳のデブの青年の物語。彼の眉の左上には、丸い小さな出来物がある。それを自分で切開しようとしたことをきっかけに、自分が地球人ではなく、パンダ・プラネット星の住人だと確信する。それだけではなく、あらゆる人間が、本来であれば別の惑星に生まれるべきところ、誤って地球に生まれてしまったという。パンダは、2ヶ月後にパンダ・プラネットへ戻ることを知る(証拠はなにもないが)。彼は残された2ヶ月間を使って、同じパンダ・プラネット星人を探そうと決意する。

  • さんくん

    爽やかな三島由紀夫『美しい星』? あるいはあっけらかんとした村田沙耶香『地球星人』? というような作品でした。話型は貴種流離譚ですが後腐れもなく、ハッピーエンドには多少鼻白みますが、無理のない必然的な結末だったとおもいます。パンダのメモの二人称的語りは、自分の見世物性をよく理解しているかのように面白くて笑えるし、それが解放にも結び付いている。見世物であっても道化ではない点に、パンダのパンダたるゆえんもあるのでしょうか。

  • メルセ・ひすい

    15-25 額に怪しいできものが…中からオレンジ色の物体がズドンっっそれは青年の生まれ星と連絡を取る通信グッズ! 地球に生まれ落ちたのは間違いだった。ある日突然そう悟った青年パンダは、自らの故郷の星を探して帰還をめざす。タイのポストモダン文学の旗手による、現代社会への鋭い風刺の精神と、人間への愛と寛容に溢れた新世紀の物語。

  • tomomi_a

    現代日本に生きてて全く違和感なく読める。ところどころのウィットは、四方田さんを読んでなかったら見過ごしていたと思う。文学や小説という分類は脇にのけるとしても、歴史と人生と創作が切り離せず結びつくありようはどこの国でもいつの時代も変わらない。そんなの当たり前のことだけれど、近くて遠いアジアの東っかわで、だけどこんなにも違うのに、でもやっぱりわかる、という経験が面白かった。四方田さんも書いてたけど、あの身の離し方。上品で狡いなあ。

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