ブレンダ・スティーヴンソン

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奴隷制の歴史 ちくま学芸文庫

ブレンダ・スティーヴンソン

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480512031
ISBN 10 : 4480512039
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Content Description

1944年に歴史家エリック・ウィリアムズは『資本主義と奴隷制』を刊行し、世界経済が奴隷とされた黒人たちの犠牲の上に築かれたことを、初めて告発した。しかし、黒人たちもまた、自らの社会に奴隷制を持っていた。さらに、北米大陸に輸出された黒人は白人だけではなく、チェロキー族などの先住民にも奴隷として売却された。合衆国成立の過程で犠牲となった彼らもまた、奴隷制に支えられていたのだ。世界のすべての地域、すべての時代に存在する奴隷制の歴史を、その制度の最も嫌悪すべき頂点となったアメリカ合衆国での実態を中心に、アフリカ系アメリカ人研究の第一人者が綴る。

目次 : はじめに 奴隷制とは何か/ 1 大西洋奴隷貿易以前の時空を超えた奴隷制(古代世界における奴隷制/ 中東・アジアにおける奴隷制/ アフリカにおける奴隷制/ ヨーロツパとオスマン帝国における奴隷制/ 「接触」以前のアメリカ大陸における奴隷制)/ 2 アフリカでの起源と大西洋奴隷貿易(貿易取引量―アフリカの起源とアメリカの目的地/ イギリス領北アメリカへの奴隷輸入/ 奴隷貿易の組織/ アフリカ人と大西洋奴隷貿易/ ミドル・パッセージ(中間航路)/Maafa)/ 3 北アメリカの植民地世界におけるアフリカ人(北アメリカにおけるスペイン、フランス、オランダの初期入植地と奴隷制/ イギリス領北アメリカ植民地の建設とアフリカ人奴隷制の発展/ イギリス領北アメリカの中部・北部植民地における奴謙制と経済/ イギリス領北部・中部植民地における奴隷労働/ 植民地時代の南部の奴隷文化、労働、家族/ アメリカ独立戦争と初期共和制の時代における奴隷制)/ 4 南北戦争以前のアメリカ合衆国における奴隷制と反奴隷制(奴隷人口の増加と移動/ 南北戦争以前の奴隷労働/ 南北戦争以前の南部における奴隷家族の生活/ 奴隷への処罰と物質的な支援/ 南北戦争以前の奴隷の抵抗/ 南北戦争以前の奴隷コミュニティの生活/ 南北戦争以前の奴談のフロンティア/ 奴隷制廃止)/ 結論

【著者紹介】
ブレンダ・E.スティーヴンソン : 歴史学者。UCLA教授、オックスフォード大学セント・ジョンズ・カレッジ教授。アメリカ南部の歴史とアフリカ系アメリカ人の歴史、特に人種、奴隷制度、ジェンダー、家族、人種間の対立に関する研究で国際的に知られる。メディアで解説を求められることも多い。受賞歴多数

所康弘 : 明治大学商学部教授。専門は、国際政治経済、貿易論、ラテンアメリカ地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    古代の奴隷制から説き起こしているが、本書の白眉はやはりアメリカ合衆国の植民地時代から1865年の奴隷解放までの黒人たちの体験を、徹底的に史料を調べて極めてミクロに解き明かしていることだ。特に女性の奴隷の扱いなど、詳細に紹介する。その内容から、例えばアメリカで奴隷を保有していた先住民の話など、未知の事実も知ることができた。また、奴隷労働の多様性なども詳しく書かれており、アメリカの奴隷制度に関するまさに基本図書といえる内容と思う。本書の最後、「現代も世界に2000万人の奴隷が存在する」との指摘が重い。

  • よっち

    全世界に満遍なく存在する奴隷制。アフリカ系アメリカ人研究の第一人者がアメリカ合衆国の奴隷制を中心に、非人間的な狂気の歴史を綴る一冊。古代世界や中東・アジア、アフリカやヨーロッパとオスマン帝国、南米といったそれ以前の奴隷制と特徴を紹介しつつ、アフリカでの起源と大西洋奴隷貿易や北アメリカの植民地世界の実態、南北戦争以前のアメリカ合衆国における状況を解説する内容で、当時の奴隷の現状であったり、どのように事態が推移したのかが詳細にまとめられていましたが、現代でも根絶されていない業の深さを改めて突きつけられました。

  • てつ

    奴隷制をおそらく一般的に研究されているのでしょうが、主にアメリカでの奴隷制の歴史を具体的に論ずる。前半の広範な地域への論及がもう少しあれば、説得力はあったかもしれないですが。しかし、自由の権化のようなアメリカの人種差別は酷いものですね。論理性が全くない。他の地域の場合は何らかの他の倫理観や力関係があると思われるので、その比較があるともっと面白く読めたかも。

  • Y田

    奴隷制について世界的な流れを俯瞰した後、主にアメリカの状況について、植民地時代〜独立戦争、南北戦争前、という時期で分けて解説される。◆一口に奴隷といっても時代や地域、宗教等で仕組みが異なる事、コロンブス以前以後でそのあり方が大きく異なる事などを知れたのが今回大きい。◆奴隷というとやはりアフリカ南部のイメージは強いのだけど、そこだけではなく全体の歴史を見ないと分からないものがあるなというのも感じた事の一つ。( 植民地時代からの歴史、ヨーロッパ各国の思惑、又アフリカ内部の状況(奴隷の仲介をしていた)等々)

  • kenitirokikuti

    読んでないレビュー。エリック・ウィリアムズ『資本主義と奴隷制』(1944)、ちくま学芸文庫に収録。訳者あとがきから、ILO(国際労働機関)の報告書「現代奴隷制の世界推計二〇二二年(Global Estimates of Modern Slavery: Forced Labor and Marriage)」は、現代奴隷がこの五年で大幅に増加したと伝える。報告書の表題によると、モダンスレイバリーの定義は強制労働と結婚か。強制は結婚にも掛かってるかな?

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