ブリュノ・ラトゥール

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情念の経済学 タルド経済心理学入門

ブリュノ・ラトゥール

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784409241363
ISBN 10 : 4409241362
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Content Description

19世紀フランスの社会学者ガブリエル・タルドが記した大著『経済心理学』(1902年)は、近代経済学の可能性を徹底的に押し広げようとし、ついには全く異なる独自の体系を持つ経済学の発明に至った傑出した著作である。著者によれば、その重要性はマルクスに匹敵し、部分的な思想はケインズやシュンペーターの先駆けでもある。さらに、近年の金融社会論や市場の人類学において語られるように、金融においてこそ、数値化と心理学化が結びついていることを主張する、まさに現代に読まれるべき書物でもある。いまだ知られざるその革新的な思想の魅力を、「タルドの弟子」を自称するラトゥールが伝える一冊。

目次 : 第1章 経済は主観的であるからこそ数量化できる(価値へと戻る/ 避けるべき二つの誤り/ 表と裏を混同することをやめる/ どのようにして量を明確にするのか/ 温度についての誤り/ 遠ざかる代わりに近づこう)/ 第2章 経済学の本質(蓄積の前に発明がある/ 社会ダーヴァニズム、しかし反転させて/ 生産要素を再分配する/ 資本の諸傾向/ 共可能性の経済/ 「資本主義体制」は一度も存在しなかった)/ 第3章 摂理なき経済(政治経済学における政治の回帰/ 「アダム・スムス問題」と神の問題/ 来るべき社会主義のありがちな過ち)/ 結論 大きな獣を追い払っても、そいつは駆け足で戻ってくる

【著者紹介】
ブリュノ・ラトゥール : 1947年、フランス・ボーヌ生まれ。現在はパリ政治学院名誉教授、ドイツ・カールスルーエ造形大学教授。哲学、人類学、社会学

ヴァンサン・アントナン・レピネ : パリ国立高等工業学校で人類学博士、コロンビア大学で社会学博士を取得。マサチューセッツ工科大学准教授、サンクトペテルブルクの欧州大学教授を経て、パリ政治学院准教授。人類学、社会学。経済・金融・銀行・法システムに関する歴史および社会学に関心をもっている。近年では、ロシアと専門性のポストソヴィエト的な形態についても研究を行なっている

中倉智徳 : 1980年、広島県生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程修了(博士・学術)。現在、千葉商科大学人間社会学部専任講師。専門は社会学、社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • roughfractus02

    経済は経済学が作ったゆえに主観的であり、情念を利益概念で客観化したように見せる統計数学以前に、情念が発明する数学があると著者達はいう。本書は、経済の起源に交換でなく原初的蓄積(収奪)を置くマルクスと並べ、強欲、貪欲、金銭欲は宗教、道徳、理性でなく、野心、権力欲、性欲によって抑えるという情念の経済学を創始したG・タルド『経済心理学』を現代に復活させる。すると、七つの大罪中最悪の罪の貪欲に他の情念を抑えて利益の名の下に略奪の情念を無害化する役を担わせた17世紀ユートピアの実現として、金儲け偏重の現代が見える。

  • Bevel

    模倣線の交差と干渉としての発明(=差異化)、共有の原理としての信頼、会話、口コミ(類種関係のたたき込み)、線を保存する外部化としての技術と抵抗としての道具の直観、信頼の原理としての貸借契約、無限の潜在性つまりスピノザ的な絶対者としての貨幣、公正価格の言語行為、目的なきダーウィニズムとしての非人称的な競争、資本=プロセスを所与の発明のまとまりと見て労働の価値を下げること、発明と信頼と会話が株式市場を説明するという信念。あとは現代まで射程にいれたアダム=スミス批判。未来は絶対こっちだと信じてる。

  • chiro

    上梓された段階では理解されなかった著者の主張は、今では主流とも言えるものでイノベーションへの価値の認識や行動経済学へと繋がる主張など。ラトゥールが自らの主張のベースとして取り上げた事はまさに慧眼と言える。

  • Go Extreme

    経済は主観的であるからこそ数量化できる:価値へと戻る 避けるべき2つの誤り 表と裏を混同することをやめる どのようにして量を明確にするか 数量化する 温度についての誤り 遠ざかる代わりに近づく 経済学の本質:蓄積の前に発明 社会ダーウィニズム、しかし反転させて 生産要素を再分配 資本の諸傾向 共可能性の経済 資本主義体制は一度も存在せず 摂理なき経済:政治経済学における政治の回帰 アダム・スミス問題と神の問題 来るべき社会主義のありがちな過ち 大きな獣を追い払っても、そいつは駆け足で戻ってくる

  • かとたか

    わかるようでわからない笑 要は、私のレベルでは難解...。タルドをラトゥールが説明するというのに、両方のバックグラウンドを知らなさすぎた。ただ、タルドが100年以上前から、先駆的な発想を持っていたということは、なんとなくわかった。周辺知識を学び、再読したい。

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