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ISBN 10 : 4753103897
Content Description
2022年10月に惜しまれながらこの世を去った科学人類学者/哲学者ブリュノ・ラトゥール。死の前年には、これまでの功績をたたえ、第36回(2021年)京都賞(思想・芸術部門)が贈られた。自然・文化という二項対立的・二元論的な「近代」のあり方を問い直すその知的探究は、実験室内の生活を事細かに描いた民族誌的記述に端を発し、エコロジー、法律、現代性、政治性、宗教、科学と技術など、さまざまな知の領域へと展開していった。本書は、最晩年のラトゥールが、ARTE Franceの取材に応じて制作された対談動画に基づいて編まれ、死後、フランス本国で刊行された。
本書掲載のインタビューでは、ラトゥールは多岐にわたる自らの仕事を振り返り、生涯を通じて問い続けたその哲学の全貌を丁寧に解説していく。ブリュノ・ラトゥール自身による、ラトゥール哲学の最良の入門書。
「ラトゥールの思想は一つの哲学として成立している。このことは間違いない」(訳者解題より)
「私が自分が社会学者であるのか哲学者であるのか決して分からないことの理由は、社会性を理解するために、私が複数の存在様式に関心を向けるからです。そして、その同じ理由によって、私はやはり本当に哲学者なのです。もし私が複数の存在様式について思考することのできる哲学者でなければ、私は社会性を理解することができません。」(本書より)
【著者紹介】
ブリュノ・ラトゥール : 1947‐2022。人間・非人間に拘らず、あらゆる物理的・抽象的・概念的存在を行為者と見做し、無数の行為者の関係としてのこの世界の構築的・被構築的性質を捉えようとしたフランスの哲学者。科学と政治の関係を問い、両者を分離して制御しようとした近代特有の構造では捉え切れないものとして、地球環境問題に注目した。第36回(2021年)京都賞思想・芸術部門受賞
荒金直人 : 1969年生まれ。ニース・ソフィア・アンティポリス大学(フランス)にて哲学博士号を取得。慶應義塾大学理工学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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