ブライアン・エヴンソン

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居心地の悪い部屋 河出文庫

ブライアン・エヴンソン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784309464152
ISBN 10 : 4309464157
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

まぶたを縫い合わせた時点で手順を忘れた二人を描くB・エヴンソン「ヘベはジャリを殺す」。二の腕の紋章のようなものの記憶をめぐるA・カヴァン「あざ」。その他、J・C・オーツ、K・カルファスなど短篇の名手たちによる12の物語。妄想、悪夢、恐怖、幻想、不安など、短篇アンソロジー。

【著者紹介】
岸本佐知子 : 1960年生まれ。上智大学文学部英文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケンイチミズバ

    これから起こる恐ろしいことを思いながら読み進める。まぶたを糸で縫い付けられた男がもうすぐ友達らしい男に殺されるのを待ってるようだ。ただ、簡単には殺されず。銃もあるのに。マラソンマンでナチの残党は元歯科医の腕を活かしてドリルを使った。ニキータの失敗の後始末に現れたクリーナーは酸を使用した。昔、タイのカンチャナブリで戦争博物館を見学したときに建設現場から逃亡し憲兵につかまったイギリス兵の捕虜が裸にされジャングルの木に縛られて一昼夜放置される拷問の様子を描いた絵を見たことを何故か思い出した。確かに居心地の悪い。

  • コットン

    訳者がモヤモヤに分類していた11人の短編集で中にアンナ・カヴァンがあったことから一筋縄ではいかない短編集か?と思ったがやはりという感じでわからないのもあった。その中で、気になった二作品は『潜水夫』夫婦(特に夫)と潜水夫との関係がなんとも微妙。『やあ!やってるかい!』の場違いの陽気さでマッチョな男性ランナーの一人舞台がちょっとしたスケッチ風で面白い。

  • 中玉ケビン砂糖

    幻想的・不条理・ナンセンスといった紋切り型の言葉では括れないような掌編の数々。『遁走状態』で少し気になっていたからブライアン・エヴンソンを先に読んだが、「こういう系?」という意外性。怯んで本を閉じるもよし、ガッツで読み進めてもよし。多分どれから読んでもいい。つまり少しでも興味をひかれたものから。「潜水夫」「あざ」「やあ、やってるかい!」等々もいいが、「ささやき」での切れ味抜群な一言が、冷たい刃のように胸を刺し貫く。

  • sin

    繰り返し押し寄せてくる波に魅せられたように、1つの物語を読み終えると気づけば次の物語に進んでしまっていた。収められた作品はいずれも本の表題が示しているように居心地の悪い…そう、言い換えれば不安の塊のような感触を与えられるものなのに、気づけば読み終わってしまっていた。傷が治りかけのかさぶたのように気になってしょうがないといったところでもあろうか?

  • harass

    奇妙な味(古ッ)の短編アンソロジー。最初のブライアン・エヴァンソン「ヘベはジャリを殺す」に参る。コントのようなシチュエーションだが説明がなく思わせぶりな描写で進んでいくのが唖然としてしまう。アンナ・カヴァンにも参った。彼女の長編は挫折して積読しているが短編のほうがいいのかもしれない。『オリエンテーション』もいいねえ…… 

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