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嘘の木 創元推理文庫

フランシス・ハーディング

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488151072
ISBN 10 : 4488151078
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

翼世紀の発見、翼ある人類の化石が捏造だとの噂が流れ、発見者である博物学者サンダリー一家は世間の目を逃れて島へ移住する。だがサンダリーが不審死を遂げ、殺人を疑った娘のフェイスは密かに真相を調べ始める。遺された手記。嘘を養分に育ち真実を見せる実をつける不思議な木。19世紀英国を舞台に、時代に反発し真実を追う少女を描く、コスタ賞大賞・児童書部門W受賞の傑作。訳者あとがき=児玉敦子

【著者紹介】
フランシス・ハーディング : 英国ケント州生まれ。オックスフォード大学卒業後、2005年に発表したデビュー作Fly By Nightでブランフォード・ボウズ賞を受賞。2011年に発表したTwilight Robberyが、ガーディアン賞の最終候補に、また2012年の『ガラスの顔』が、カーネギー賞候補に、2014年の『カッコーの歌』は、英国幻想文学大賞を受賞し、カーネギー賞の最終候補になった。そして2015年、7作目にあたる『嘘の木』でコスタ賞(旧ウィットブレッド賞)の児童書部門、さらに同賞の全部門を通しての大賞に選ばれるという快挙を成し遂げ、米国のボストングローブ・ホーンブック賞も受賞、カーネギー賞の最終候補にもなった。2017年に刊行された『影を呑んだ少女』も同賞の最終候補作に選ばれた

児玉敦子 : 東京都生まれ。国際基督教大学教養学部社会科学部卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • がらくたどん

    「児童のファンタジー好きでしょ?」と久々の夫のお勧め。19世紀イギリス。女子に教育は不要と言われた時代の「科学大好き少女」の知恵と無謀の大冒険。捏造化石で糾弾された学者一家が逃避した島で学者が不審死しその娘が父の「発見」をなぞりながらその死の真実を追う。冒頭からの背景説明は長いが「父の死」までたどり着ければ後は一気に我らが「科学の娘」が物語を全力で引っ張ってくれる。「嘘の木」がファンタジー成分を一手に担うが罪な文庫裏解説があっさりその正体をばらしているので要注意。女性が女性の名で立つ事を寿ぐ物語だった。

  • 花ママ

    以前からタイトルが気になりながら読めなかったが、今回読了。博物学者で牧師のサンダリー師の世紀の大発見は、今まで見たことがなかった人類の化石。しかし、これが捏造されたものだという噂が流れ、一家はケントからヴェイン島へ移住することになる。しかしそこでサンダリー師は、謎の死をとげる。この物語の主人公、彼の娘のフェイスは、父の死の真相を解明するために動き出す。ダーウィンの進化論が発表された19世紀後半、女性の地位は低く行動も制限されている中で意志を貫くフェイスは、とても強い女性だった。#NetGalley JP

  • Shun

    科学による新発見は過去の常識を覆し、時に宗教の根幹を真っ向否定するものもあった。そんな科学が育ちつつある19世紀イギリス、折しもダーウィンが進化論を発表し聖書に異を唱えた時代。ある博物学者が捏造した化石の謎を残し殺害されるミステリ×ファンタジー小説。捏造した化石は有翼の人類という聖書に登場する架空の存在。彼は糾弾され離島へと追いやられた挙句何者かに殺害されてしまうが、父を信じる娘が世間の反発にもめげず真相究明に走る。嘘を養分に育つ木というファンタジー要素は、物語を分かり易くし雰囲気作りにも成功している。

  • geshi

    19世紀イギリスを舞台に力弱き主人公が知恵と機転で現状を打破するストーリーの流れ自体は正統派なのだが、児童小説らしからぬ暗さと重さのある小説。主人公フェイスが自らの立場を逆手にとって世間の目に反逆し成長する様が心強い。女性が弱き者として軽視され、能力を否定され、無視される時代背景の中で鬱屈としながら、それでも自分なりの生き方をする女性たちの姿が彼女の目を通して見えてくる。「嘘の木」というファンタジックな要素が物語全体を分かりやすくしていて、どんな世代の誰にでも開かれている。

  • mahiro

    学者兼牧師である父の化石捏造疑惑のスキャンダルから逃れるように島に移住した主人公フェイスの一家だが父が不審な死を遂げて…排他的な住民、孤独な謎解きという好みの設定だが19世紀イギリスの女性蔑視差別の強烈さが表現されていた。知性は女性にとって欠点であり、女は家のお荷物でしかないという父へのフェイスの切ないまでの承認欲求…嘘を栄養に育つ不思議な木、父殺害の真相など息をつかせぬ展開で一気読みしたが印象に残ったのは1人前の人として扱われない中でそれぞれのやり方で生き抜く女性たちの姿だった。これで児童書?

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