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ささやきの島

フランシス・ハーディング

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488011420
ISBN 10 : 448801142X
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

マイロの父は死者の魂を船に乗せて送り届ける渡し守をしていた。島の住人は死者が出るとその靴を渡し守のところにもっていく。そうしないと死者が島中をさまよい歩いてしまうのだ。ある日領主の娘が亡くなった。領主は渡し守から娘の靴を取りもどし、魔術師の闇の業で娘を蘇らせようとする。マイロの父は殺され、死者の魂を送り届けられるのは怖がりのマイロだけ。マイロは船を出すが‥‥。『嘘の木』の著者による傑作YAファンタジイ。

【著者紹介】
フランシス・ハーディング : 英国ケント州生まれ。オックスフォード大学卒業後、2005年に発表したデビュー作Fly By Nightでブランフォード・ボウズ賞を受賞、2014年の『カッコーの歌』では英国幻想文学大賞を受賞した。2015年には7作目にあたる『嘘の木』でコスタ賞(旧ウィットブレッド賞)の児童文学部門、さらには同賞の全部門を通しての大賞に選ばれるという快挙を成し遂げ、米国のボストングローブ・ホーンブック賞も受賞した

エミリー・グラヴェット : 英国を代表する絵本作家・挿絵画家。2005年に発表した『オオカミ』と2007年に発表したLittle Mouse’s Big Book of Fearsで2度ケイト・グリーナウェイ賞(現カーネギー賞画家賞)を受賞。以降発表した作品のほとんどが同賞にノミネートされている

児玉敦子 : 東京都生まれ。国際基督教大学教養学部社会科学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 榊原 香織

    短い話ながら、やはりハーディングは良い。 ファンタジー

  • ☆よいこ

    児童書。YA。フランシス・ハーディングの良質ファンタジー。横書き、一部ふりがなあり▽マイロの父は「渡し守」で、死んだ人の靴を海の向こうにある島に送り届ける。死者の魂は島の古い灯台から天に昇っていくが、決して死者の顔を覗き込んではいけない。ある時、14歳の少女が亡くなり母親が靴を持ってきた。しかし父親の領主は二人の魔術師に、娘を生き返らせようと靴を取り戻しに来た。抵抗した渡し守の父が殺され兄は連れ去られる。隠してあった靴を、島に届けるためにマイロは船出した▽生と死をめぐる冒険譚。挿絵多い。2024.12刊

  • キムチ

    筆者は英国幻想文学の第一人者。奇観は全て読んできた、大ファン。デヴューから次々と賞をものにした実力派。当作、敢えてYAのカテに入れたい。筆者が伝えたい生と死のメッセージ。生は白い道、市は灰色の道・・挿絵で一目瞭然の情景が語るのは生も死も併行して続く道ながら一線で区切ら出ているだけ・・執着する生/悲嘆の死の違いは個々人の受け止め方と言わんばかり。首なし鳥、骨片で出来た青白いアーチ、半ばから宙に浮かぶ螺旋の壊れた塔と島。英国有数の画家と思える挿絵の素晴らしさはハーディングの秀作を更に内容的な高みへと押し上げた

  • 帽子を編みます

    ステキ、ステキ、ステキ!死者の魂を送る儀式を描いた話です。薄い霧のせいで魂が旅立つのに手助けが必要だなんて、確かに霧は何かを留めておくような気がします。14歳のマイロは予期せぬ出来事に壊れた塔の島へと航海することになります。この話、挿絵が雰囲気を盛り上げます、白い蛾に覆われるところ、実際には経験がないのに「あぁ、この景色を知っている」と思うのはなぜなのでしょう。死は誰にも訪れます、正しく送って、残された者は亡き者の善き思い出を大切にしていかなくては。マイロは本物の渡し守として死者を送ることでしょう。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    死者を島へ送り出す渡し守の息子、マイロは渡し守として向いていないと言われていた。しかし、ある事がきっかけで渡し守だった父とその後継者と目されていた兄を失った事でマイロは父が任された仕事を引き継ぎ、死者を送り出そうとする。突如として途切れた、自分の生に戸惑うガブリエルの姿に不慮の事で亡くなった人々が重なり、辛くなる。一方でガブリエルの死を受け入られないが、同時に彼女自身も見ていなかった領主にも愛があったのは確かなのだ。そしてマイロが認められなかった理由は「優しすぎるから」。この世で生きるのは容易くはない。

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