フセーヴォロド・ミハイロヴィチ・ガルシン

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紅い花 他四篇 岩波文庫 改版

フセーヴォロド・ミハイロヴィチ・ガルシン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003262115
ISBN 10 : 4003262115
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2006
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
神西清 ,  

Content Description

極度に研ぎ澄まされた鋭敏な感受性と正義感の持主であったロシアの作家ガルシンには、汚濁に満ちた浮き世の生はとうてい堪え得るものではなかった。紅いケシの花を社会悪の権化と思いつめ、苦闘の果てに滅び去る一青年を描いた『紅い花』。他に、『四日間』『信号』『夢がたり』『アッタレーア・プリンケプス』を収録。

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • harass

    ふと昔に読んだことを思い出すが内容をすっかり忘れていて再読。五篇の短編小説。精神病に苦しんで若くして亡くなったロシアの作家。精神病院の庭の片隅に咲く赤いケシの花を世界のすべての悪そのものだと思い込んだ狂気の青年は、世界を救うのだと行動するのだが…… 「寓意的な作品が多い。

  • 絹恵

    全ての感性を使って世界を知ろうとすると、赤い淀みを見つけてしまう。誰がそれを悪の華だと決めたのだろう。それでも摘み取るという使命が彼を彼たらしめるのなら、容赦なくその務めを果たすだろう。全ての感性から排除しようとする。誰もがその花の種子を持っていることに気付かずに。眠りを誘うモルヒネを抱いて。(PSYCHO-PASS監視官 狡噛慎也2巻より狡噛)

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    短いのにその描写の一文一文が神々しいまでに純真であるがゆえに変調をきたすまでの心根を表した短篇集。赤い花を「悪」の具象として戦った男の純真なまでの正義感と晴れやかな最期、「四日間」の白昼夢、「信号」のなぜ、自己犠牲が尊く見えるのかという一瞬の描写、「夢語り」の問われ続ける哲学とそれも人間の生活においては関係ないと言わんばかりの皮肉、「アッタレーア・プリンケプス」の自由を求めた故の代償とその大きさに気づいても止められない焦燥と不安が見事でした。

  • TKK

    あとがきにあるように精神病院小説の源泉とされる表題作。紅く咲いた罌粟の花をむしり退治することでこの世の全ての悪と戦い世界の平和を守ろうとするのです。なんて壮大で悲しい行為でしょうか。主人公の描写があまりにも突拍子なく映りますが、生涯精神疾患に苦しんだ作者自身が投影され心の内を綿々と綴ることにより、立体的なリアリティが生まれています。他作品はこれより地味ですが、真面目で正義感の強さがうかがわれ、精神疾患の一因になったのではと想像します。皆川博子さん『辺境図書館』紹介本。

  • S.Mori

    19世紀のロシアの作家ガルシンの5つの短編が収められています。「信号」は教科書にも載っていたことがあるので、読まれた方も多いでしょう。平凡な男の善意を描いて、心に強く響く内容です。自分を犠牲にして主人公が危険なレールの前で汽車を止める場面は、忘れがたいです。彼の命がけの行動はもう一人の人間の生き方を変えます。どんな人間の心にも主人公のような善性が潜んでいると考えると、励まれますし、この世も捨てたものではないという気持ちになれる気がします。

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