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ハワーズ・エンド 光文社古典新訳文庫

フォースター

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334105419
ISBN 10 : 4334105416
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

二十世紀初頭の英国。富裕な新興中産階級のウィルコックス家と、ドイツ系で教養に富む知識階級のシュレーゲル姉妹、そして貧しいバスト家の交流を通じ、格差を乗り越えようとする人々の困難や希望を描いた、フォースターの代表作。

【著者紹介】
E・M・フォースター : 1879‐1970。英国の小説家。ケンブリッジ大学キングス・コレッジ卒業。二十代後半から三十歳までに『天使も踏むを恐れるところ』『眺めのいい部屋』『ハワーズ・エンド』などを刊行し、作家としての名声を得る。1969年には、英国でもっとも名誉とされるメリット勲章を受章した

浦野郁 : 共立女子大学文芸学部教授。ダラム大学英文科博士課程修了。専門は小説作品を中心としたイギリス文学・文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケイトKATE

    中流階級で教養のあるマーガレットとヘレンのシュレーゲル姉妹。実業家で現実的なヘンリー・ウィルコックス。貧しい生活を送る作家志望のレナード・バスト。境遇の違う者たちがどうすれば分かり合えるのかを問うた英文学史に残る傑作。私が『ハワーズ・エンド』が傑作であると思うのは、登場人物たちが魅力的であるのはもちろん、フォースターが書く文章が格調高く美しいからである。そして、偏見、蔑視、非寛容による分断が進む現代において、フォースターが『ハワーズ・エンド』で提起した問題は学ぶことが多い。

  • きゃれら

    冒頭から3分の2くらいまで超高質のホームドラマとして十分に楽しみながら「で物語はどこを目指しているの?」と思っていたら、最後の3分の1は全く想像もつかない展開だった。文句なしの大傑作だ。「眺めのいい部屋」の印象がイマイチだったのに引き摺られた灰色の期待がきれいに裏切られた。恋愛感情そのものには焦点があっておらず、登場人物たちのその部分の決断に説得力がないが、社会、家族、つまりは人間関係とそれが動く原理についての作家の洞察力が深く、自分自身(読者の僕)についての考えも深まった気にさせられた。

  • 春ドーナツ

    いつの頃からか、新刊の文庫や新書を買っても栞が不在になった(岩波文庫を除く)。光文社古典新訳文庫の新刊を以前にも購入したかどうか記憶が曖昧なのだけれど、栞と折り込みが入っていた。ほかのシリーズもそうなのか、栞は登場人物紹介欄を兼ねていて、本書の場合は恵方巻のように太かった。この太さを見て、たくさんの登場人物の関係性を把握できるか不安だった。先日読んだ古代ローマ皇帝自叙伝風小説は登場人物紹介が二段組み5ページにもわたり、100人以上いたと思うけれど、あきらめた。本作では栞を一度も見ずとも物語に没入できた。

  • kaoriction

    連なる物事を誰かひとりでも 結び合わせることのできる思慮深さと機知を持ってさえいたなら。数十年前に映画も観たし吉田健一訳の原作も読んだ。が、当時の私は映像美と雰囲気だけに酔い、描かれたことのほとんどを理解してなどいなかった。この新訳はかなり読みやすく読み応えもあった。そして、自身も時を経たからこそ見えてくるものがあった。読書とは、本とは、やはり時期があるなぁ、とも。とはいえ、それでも未だ完全にこの作品を理解出来たとも思ってはいない。時代においての家の意味。結びつき。またしばらくしたら再読し理解を深めたい。

  • tieckP(ティークP)

    理想主義の上から目線の人物を僕は嫌いなのだろう。ドイツや日本の芸術家小説ならあるような自虐性がない(うえに別に芸術を実際にも作れない)のに商人を人とは思わない人物には腹が立ってしまったが、作中でそこまで批判的に描かれていない。とはいえ、フォースターは本当はあまり人が好きではなさそうで、読み終わって題名が地名の「ハワーズ・エンド」なのはまさに人に興味がない(そうした登場人物も出てくる)ことに由来するように感じる。唯一、和解をもたらしそうなマーガレットだけ人間味がないが、そこに作家としての不思議な魅力がある。

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