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ISBN 10 : 4779126045
Content Description
ポルトガルの詩人、ペソア最大の傑作『不安の書』の完訳。
装いも新たに、待望の復刊!
旧版の新思索社版(初版2007年、第3刷2012年)より断章6篇、
巻末に「断章集」を増補。
生前は文壇の一部を除いて、
無名の存在であったフェルナンド・ペソア(1888–1935)。
没後、大型の収納箱に残された膨大なテクストにより、
20世紀前半のヨーロッパを代表する詩人・作家となる。
本書『不安の書』は、ペソアが長年にわたり構想を練り、
書きためた多くの断章的なテクストからなる
虚構上の著者、帳簿係補佐ベルナルド・ソアレスの魂の書である。
著者プロフィール
フェルナンド・ペソア(フェルナンドペソア)
Fernando Pessoa (1888-1935)
20世紀前半のヨーロッパを代表するポルトガルの詩人・作家。
本名のフェルナンド・ペソアだけでなく
別人格の異名カエイロ、レイス、カンポスなどでも創作をおこなった。
邦訳に上記4名の詩選『ポルトガルの海』(彩流社、1985年/増補版1997年)、
『アナーキストの銀行家 フェルナンド・ペソア短編集』(彩流社、2019年)ほか。
散文集『不安の書』は、ペソア自身に近い男ソアレスの魂の書。
高橋 都彦(タカハシ クニヒコ)
たかはし・くにひこ
拓殖大学名誉教授。
【著書】
『ブラジルポルトガル語の基 礎』(白水社、2009年)、
『現代ポルトガル語辞典 3訂版』(共編、白水社、2014年)ほか。
【訳書】
ジョルジ・アマード
『老練な船乗りたち──バイーアの波止場の二つの物語』(水声社、2017年)、
ジョアン・ギマランイス・ホーザ『最初の物語』(水声社、2018年)ほか。
目次
紹介者フェルナンド・ペソアの序
第1部 ベルナルド・ソアレスの序論(断章)
第2部 告白
1 生前ペソアにより刊行されたか、あるいは
そのために準備されたテクスト
2 予め準備されたのではないが
年代順に配置されたテクスト
3 日付のないテクスト
第3部 題名のある文学的なテクスト
1 生前に詩人の発表したもの
2 年代順のもの
3 日付のないもの
【増補】
結婚に失敗した女性への助言(1)
結婚に失敗した女性への助言(2)
結婚に失敗した女性たちへの助言(3)
効果的に夢見る方法(1)
効果的に夢見る方法(3)
形而上学に従って効果的に夢見る方法
フェルナンド・ペソアと『不安の書』(高橋都彦)
訳者あとがき
断章集
関連書
【著者紹介】
フェルナンド・ペソア : 1888‐1935。ポルトガルの首都リスボン生まれ。5歳にして父を失い、母が南アフリカ共和国のダーバン駐在の領事と再婚し、義父の任地に向かう。10年近くイギリス系の教育を受け、英文学に親しむ。1905年、リスボンに戻り、実の父の祖母の家で暮らし始め、これ以降この町を離れることもまれ。大学も退学し、貿易会社で英文、仏文のビジネスレター作成の仕事で生計を立てながら、ポルトガル文学、特に古典詩人の作品に傾倒し、自らもヨーロッパの前衛的文学運動に同調した新しいポルトガルモダニズム運動を牽引した。1914年に、本名のペソアだけでなく、それぞれ互いに異なる文学傾向をもつ異名者カエイロ、レイス、カンポスの名前のもとに詩作をおこない始める。しかし、広く世の中に知られるようになるのは死後のことだった
高橋都彦 : 拓殖大学名誉教授。1943年東京生まれ。東京外国語大学大学院修士課程修了。ポルトガル語学・ポルトガル語文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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