Product Details
ISBN 10 : 4480511156
Content Description
素材の選択、色のニュアンス、仕立ての技術―衣服における瑣末な差異は、着ている人間が何者なのかを明確にあらわすが、それらは主に19世紀ブルジョワジーの服装を源流としている。背景にあったのは、繊維産業の発展、既製服市場の拡大、古着商の没落、百貨店の登場とその挑発的な販売戦略などだ。本書は、下着から外套、帽子から靴やアクセサリーまであらゆるファッションと、そこから派生する身だしなみやエチケットを通し、いかにして19世紀に社会規範が構築されていったのかを、細心かつ大胆な筆致で解剖する。服飾が記号として機能してきた全貌を、消費社会批判やジェンダー論に通じる視座も含めて体系的に描く、モードの歴史社会学。
目次 : 第1章 外見の歴史/ 第2章 衣服の旧制度と新制度/ 第3章 十九世紀の衣服の風景/ 第4章 衣料購入の伝統的方法と既製服産業の飛躍的発展/ 第5章 百貨店、そしてブルジョワの衣服の普及/ 第6章 新たな野望、新たな区別/ 第7章 作法の諸規則/ 第8章 規範からの逸脱/ 第9章 見えない衣類/ 第10章 モードの伝播/ 結論
【著者紹介】
フィリップ・ペロー : 1950年、スイス生まれ。社会科学高等研究院講師をつとめる。専攻、歴史社会学。身体観の歴史・女性史などの分野で著作を刊行
大矢タカヤス : 1944年生まれ。東京大学文学部卒業、同大学院修士課程修了。主たる専門はバルザックを中心とする19世紀フランス文学。1968年よりソルボンヌ大学に留学。リヨン第二大学客員講師、パリ第三大学東洋語学校講師、東北大学教養部助教授を経て、東京学芸大学教育学部教授、現在、同名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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