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ニュルンベルク裁判と三人の法律家(仮)「人道に対する犯罪」と「ジェノサイド」の草案

フィリップ・サンズ

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560096253
ISBN 10 : 4560096252
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
園部哲 ,  

Content Description

「人道に対する罪」を国際裁判で初めて導入した国際法教授のラウターパクト、「ジェノサイド」という犯罪概念を創り出した法律家のレムキン、ナチス・ドイツのポーランド総督で悪名高き法律顧問のフランク、ユダヤ人迫害に翻弄される著者の祖父レオンや家族たち…それぞれの人生と運命が交錯し、戦後のニュルンベルク裁判へ。英国ノンフィクションの最高峰「ベイリー・ギフォード賞(旧サミュエル・ジョンソン賞)」「英国最優秀図書賞(ノンフィクション部門)」をダブル受賞!英国の勅撰弁護士・国際法学者による、リーガル・サスペンス。

目次 : プロローグ 招待状/ 第1部 レオン/ 第2部 ラウターパクト/ 第3部 ノリッジのミス・ティルニー/ 第4部 レムキン/ 第5部 蝶ネクタイの男/ 第6部 フランク/ 第7部 よるべなき子/ 第8部 ニュルンベルク/ 第9部 思いださないことに決めた少女/ 第10部 判決/ エピローグ 森へ

【著者紹介】
フィリップ・サンズ : 1960年生まれ。勅撰弁護士、国際法学者、ロンドン大学教授。国際司法の世界や国際法の学界で著名。2018年、英国ペンクラブ会長に就任する

園部哲 : 翻訳家。一橋大学法学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヘラジカ

    かのニュルンベルク裁判の経緯、二つの国際法用語の起源と幕間における著者自らの家族史からなるノンフィクション。読み応えがあった。正直に言うと非常に疲労感を覚えたが、それだけに実りある読書だったと言える。幸い映画『ニュルンベルク裁判』は鑑賞済で、グロスマンの『トレブリンカの地獄』も読了済だったので参照しながらゆっくりと読むことができた。ポーランドのユダヤ人たちの運命はもちろんだが、ナチス高官の子孫と作者の対話が実に重い。「圧倒される」との言葉通り、読んでいる最中も読了直後も、体が沈むような感覚をすら味わった。

  • テツ

    ニュルンベルク裁判。第二次大戦中にナチスドイツにより行われた蛮行を「人道に対する罪」と認定した裁判について。国家が、国の指導者が邪悪(邪悪の定義はさておき)を成したとき、それに手を貸した国民にも放置した国民にも責任は発生する。個人の人権。個人が集まって生まれたある集団の自由と尊厳。そうしたものを踏み躙ろうとする行為は、思想信条など関係なくただそれだけで人類に対する敵対的行為であり、絶対に許してはならない。今日に僕たちがぼんやりと抱く正義と邪悪ってたかだかここ数十年で創られた概念なんだなと読み終えて思う。

  • BLACK無糖好き

    ナチスによるユダヤ人大量虐殺に関連した作品は多々あるが、本書はニュルンベルク裁判を舞台に、「ジェノサイド」と「人道に対する罪」の法概念が形成される過程と、関連する法学者と裁かれる元ポーランド総督、夫々のファミリーヒストリーを交差させたユニークな作品。更に著者自身の家系と、地域的な繋がり(現在はウクライナの一部であるリヴィウ)の偶然性からある種の運命的な要素が加味される点も本書の特徴。◇著者は、ジェノサイドという言葉が生み出す集団アイデンティティの先鋭化・負の側面を指摘している。ここは極めて重要。

  • ケイトKATE

    ニュルンベルク裁判で「人道に対する罪」を導入したユダヤ人ハーシュ・ラウターパクト、同じくユダヤ人で「ジェノサイド」を提唱したラファエル・レムキン、ナチス・ドイツのポーランド総督でホロコーストに加担したハンス・フランクの三人の人生を知るうちに、人生の不思議な巡り合わせを感じさせられたノンフィクションであった。さらに、著者の祖父で同時代を生きたユダヤ人レオン・ブフホルツの人生が語られ、偶然と運命が交錯し、ホロコーストがひと通りだけでは語り尽くせない出来事であったと痛感させられた。

  • まると

    「国家が人道に対する罪を犯した場合、それを助けた個人は責任から逃れることはできない」。平和の持続に対して法の果たす役割は限定的だと思っているが、国際法廷のルーツとなる思想を知って少し認識が改まった。T.スナイダー「ブラッドランド」の地図でリヴィウを指す地名がなぜ違っているのかずっと気になっていた。独ソ間で過酷な運命をたどったこの街のことをやっと理解できた。大戦後もウクライナがスターリンに見放されて悲惨だったことには触れられていなかったが。邦訳タイトルには異議あり。著者の思い入れはリヴィウにこそあるはずだ。

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