Books

コード・グレー 救命救急医がみた医療の限界と不確実性

ファーゾン・a・ナーヴィ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622097228
ISBN 10 : 4622097222
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「新型コロナウイルス感染症は救命救急の現場を壊したのではない。拡大鏡で見せただけだ」。花嫁衣裳のまま心肺停止状態で救急外来に運び込まれる女性。アルコール依存症のためたびたび救急室と路上生活を行き来する女性。医療保険上ERで治療することができず、見送ることしかできない患者たち‥‥。つねに死と向き合い、善悪の概念を試される「グレー」な場面ばかりが訪れるERの現場を巧みな構成で描くノンフィクション。

【著者紹介】
ファーゾン・A.ナーヴィ : ニューハンプシャー州コンコードのコンコード病院救命救急医、ダートマス大学ガイゼル医学部救急医学臨床助教授。マウント・サイナイ・ヘルス・システム、ニューヨーク大学ランゴン・ヘルス、ニューヨーク市ヘルス+ホスピタルズ/ベルビュー、マンハッタン退役軍人病院にて救命救急医および救急医学臨床助教授としての勤務を経て現職。コーネル大学、ニューヨーク大学グロスマン医学部卒業

桐谷知未 : 翻訳家。東京都出身。南イリノイ大学ジャーナリズム学科卒業

原井宏明 : 原井クリニック院長、株式会社原井コンサルティング&トレーニング代表取締役。精神保健指定医。日本認知・行動療法学会専門行動療法士。日本動機づけ面接学会名誉理事。1984年岐阜大学医学部卒業、ミシガン大学文学部に留学。国立肥前療養所(現・肥前精神医療センター)などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • パトラッシュ

    新型コロナ期のアメリカは医療崩壊したとされるが、その前から実質的に破綻していた状況をニューヨークの救急救命医が描き出す。救急室で治療を受けられてもガン治療は受けられない患者にアル中で何度も運び込まれるホームレス。人間用の抗生物質を買えず魚用を服用して副作用を起こしたり、過重労働で燃え尽きたり自殺した医療関係者も多い。流行病や大事故ばかり注目されるが、医療システムの無能と矛盾から生まれる日常の「コード・グレー」こそが、救える命を救えていないのだ。無残な現実を変えられない怒りが、トランプを求めたのかと思える。

  • あゆみらい

    勉強になりました。アメリカの救急救命室で働いていた筆者が、経験から医療にとって大切なものは何か、を悩み抜いている。「医師は、患者にただ寄り添う犬に負けることもある」「医学部て学んだ知識より救急救命室ではウェイターのバイトで培った客をさばく能力が必要な場面がある」個人的には、言葉が通じない癌でギリシャ人の患者が、患者の家族は癌であることを本人には絶対教えないでほしいと言われていたが、医療通訳越しに話すと全てわかっていたという話が印象に残った。やはり直接話をしてみないとわからない。読みやすいのでお勧めです。

  • ossan12345

    大変品性ある語り口で、誠実なノンフィクションと読みました。翻訳も自然でとても読みやすい。コロナをフィーチャーした作品と思っていましたが、救命救急医療そのものの難しさや、あるいは極限までの人間らしさが、丁寧に誇張なく描かれています。シビアな場面が続くなかにも救急室から一歩外に出たかのような静けさも感じる、不思議な書きぶりの作品でした。

  • y

    救命救急医というのでテレビドラマでよくあるような切迫した状況を漠然と想像していましたが、本書からはかなり違う印象を受けました。 医療のみならずアメリカの社会課題にも対峙していて、タフな職業だと思いました。 本の構成が工夫されていて、小説を読んでいるような感じもしました。

  • TTK

    「魚用の抗生物質は、どこのペットショップでも処方箋なしで買えます。実は服用量が適切なら効くのですが、問題は、小袋に入った薬を巨大な水槽の中で溶かす必要があるので、非常に強力で濃縮されていることです。人間が適切な量を服用するのはとてもむずかしく、失敗するのもめずらしくありません。よくあることです。ペット用の抗生物質を過剰摂取する人は、ほとんどの場合、魚用の製剤を飲んでいますね。患者さんが医者にかかる余裕がないのなら、次回は犬用か猫用の抗生物質を手に入れようとしたほうがいいでしょう」p.164

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items