ファーガス・ヒューム

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質屋探偵ヘイガー・スタンリーの事件簿

ファーガス・ヒューム

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336059925
ISBN 10 : 4336059926
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

シャーロック・ホームズ物語が大人気だった19世紀後半から20世紀初頭の女性探偵を主役にしたミステリを集成したシリーズ誕生! 100年前に書かれたとは思えない、個性的でチャーミングな女性探偵が活躍する、今読んでも新しいクラシック・ミステリ!

豊かな黒髪と浅黒い肌が印象的なジプシーの少女、ヘイガー・スタンリー。ある事情で仲間と離れ、ロンドンの小さな質屋の店主なったヘイガー。古本、指輪、人形……持ち込まれる様々な品物の謎を、知恵と好奇心で解きあかす。本格連作短篇集。

【著者紹介】
ファーガス・ヒューム : 1859年‐1932年。イギリス生まれ、ニュージーランド、オーストラリアで育ち、再びイギリスに戻った。代表作は処女作『二輪馬車の秘密』(1889)など。その後も24作の長篇推理小説を含む数多くの作品を発表する

平山雄一 : 1963年生まれ。東京医科歯科大学大学院修了、歯学博士。翻訳家、探偵小説研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • seacalf

    自由と放浪を愛するはずのロマ族の美しい娘が、ロンドンの質屋を経営する羽目になるという設定からしてユニーク。ヴィクトリア朝時代の物語としても面白いし、質屋に次々と持ち込まれるいかにも曰く付きの品々と癖のある客達も物語に彩りを添える。ハンサムだけど少々頼りない恋人候補も心憎い演出。守銭奴の元店主から叩き込まれた商売テクニックと抜け目なさを兼ね備えつつ、不正なことは自分が損をしても一切許さない不器用な真っ直ぐさが、とても瑞々しくて爽やかだ。巷に溢れてるミステリのようにややこしくない分、気軽に楽しんで読める一冊。

  • kyoko

    図書館で出会って。19世紀末の初稿。大英帝国の栄華が植民地下の人々を登場させることで垣間見える。しかしあくまでも階級社会であり男社会。その中でロマ族の若い女性である主人公が質屋の経営を任されることになり、そこに訪れる人たちの事件を解決したり驚くべき話を聞いたりしていく様は千夜一夜物語のよう。質屋経営はシビアで厳格だが、公正高潔な生き方はとても魅力的だ。過酷な運命を切り拓いていく若い女性として当時よく読まれたんだろうなあ。もちろん今も。よかった。

  • 紀梨香

    書かれた時代からすると、主人公がロマの美少女という設定はなかなか斬新だったのではないでしょうか。ヘイガーのちゃっかりしているようで倫理観があるキャラが魅力的でした。

  • ひとみ

    大嫌いな相手と結婚させられそうになったので一族の元を抜け出し叔母の結婚相手だった質屋の元に身を寄せたロマ族の少女ヘイガー。無給の女中として働いた結果一人前の質屋としてやっていけるようになる。そんなヘイガーの前に流れ着く質種の謎に関する連作短編。ヴィクトリア朝のお店ミステリでコンセプトは今でも活かせそう。物語も捻りが効いていて中々面白い。臆面もないエキゾチシズムや他民族への偏見が今読むとキツイ反面魅力的な所でもある。ヘイガーは頭も気立ても良い子だけど「高貴なる野蛮人」めいたものを感じないわけでもない。

  • qoop

    ロンドンの下町ランベスにあるユダヤ人の質屋を任されたロマ族の少女が探偵役(この設定の妙味!)。主人公はじめ癖のある登場人物揃い。19世紀末の作品だが、さしずめポスト・ディケンズ的ロンドン+少女小説といった趣きか。ヴィクトリア朝末期の貧民街に巣食う悪意を反映させてはいるのかもしれないが、もっと日常描写があれば通俗風俗小説(?)としての面白みがあったろうに、と。19世紀末のランベスの質屋でどんな生活が見られたのか。解説を読みつつ想像で行間を埋めるしかないのがもったいないな〜。

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