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ディディの傘

ファン・ジョンウン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784750516684
ISBN 10 : 4750516686
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

多くの人命を奪った「セウォル号沈没事故」、現職大統領を罷免に追い込んだ「キャンドル革命」という社会的激変を背景にした連作小説。孤立し、閉塞感が強まる日常の中で、人はいかに連帯し、突破していくのか?行く先に真の“革命”はもたらされるのか?私たちが望む未来とは?人は誰もが唯一無二の存在という事実をあらためて突きつけていく。デビューから15年。たくさんの読者を獲得すると同時に、文壇の確固たる支持を受け、名実ともに韓国を代表する作家となったファン・ジョンウンが放つ、衝撃の最新作。「d」と「何も言う必要がない」の2作品を収録。2019年「小説家50人が選ぶ“今年の小説”」第1位。5・18文学賞、第34回萬海文学賞受賞作。

【著者紹介】
ファン・ジョンウン : 1976年生まれ。2005年、短編「マザー」でデビュー。08年、最初の短編集『七時三十二分象列車』を発表すると、現実と幻想をつなぐ個性的な表現方法が多くの人の心を捉え、“ファン・ジョンウン・シンドローム”を巻き起こす。10年、最初の長編小説『百の影』で韓国日報文学賞、12年、『パ氏の入門』で申東曄文学賞、14年、短編「誰が」で李孝石文学賞、15年、『続けてみます』で大山文学賞、17年、中編「笑う男」(『ディディの傘』収録作「d」)で金裕貞文学賞など、数々の文学賞を受賞。『ディディの傘』で5・18文学賞と第34回萬海文学賞を受賞している

斎藤真理子 : 1960年新潟生まれ。韓国文学の訳書多数。パク・ミンギュ『カステラ』で第1回日本翻訳大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • おたま

    「d」と「何も言う必要がない」の二作が収められている。現在の韓国の状況を、個人的に、また歴史的な文脈の中で描き出している。「d」は、恋人ddをバス事故で亡くし、自己を社会から隔離して半地下の部屋に閉じ込めるdの物語。自己の閉塞感や、そこからの回復、そして戸を開けて出ていくまで。韓国社会の閉塞感と共に、それでもなお大切にすべきものが書かれた寓話。「何も言う必要がない」は、1960年の4.19革命から打ち続く革命的な運動とその敗北、そして、セウォル号事件とその後のキャンドル革命への歴史が斬新な手法で描かれる。

  • フム

    図書館の新刊コーナーで。斎藤真理子さんの翻訳だ、と思って借りてきた。軽い感じに楽しもうと思って読みはじめた小説なのに、ずっしりきてそれを上手く言語化できない。韓国の現代史をあまりに知らないで来てしまったが、もっと知りたいと思った。物語の背景にあるのは、2014年の「セウォル号沈没事件」だ。作者は4月16日以降言葉が折れてしまったと書いている。小説から伝わってくる絶望や孤独、怒りはこの時期の韓国で共有されていた感情なのだろう。そして同じものを日本にいる私も感じている。とても近くに感じた。

  • かふ

    「d」「何も言う必要がない」の中編二作。日本の学生運動の挫折が村上春樹のしらけ世代だったように、韓国も改革運動の挫折があるのだが、著者が女性だけによりトラウマが深く諦念があるような。それが同性愛の活動家の姉と子持ちの妹の対立でシリアスな展開になっていく。ただ著者の視線は次世代の子供にも向けられているので、そこに希望があるような。日本の絶望アニメ、「エヴァ」とかの言及もあって同じ問題を抱えているのだと理解することが出来た。ただ女性解放運動は韓国の方が進んでいるのか?

  • かもめ通信

    どうやら文学も「進化」するものらしい。わかったような気になってなにかを語りたくはないが、おそらく何も言う必要はないのだ。ただただ圧倒されたということ以外には。

  • ズー

    2つの違う話だけど、状況も性別も違う登場人物が、同じ場所にいたり、出てくる人物の呼び方が変わっていたり。色々珍しい試みがあって面白い。二話目は本好きが炸裂している所が好き。本が好きだとここまでいくかっていう。まさかの先日読んだ、言語の七番目の機能に出てきたバルトが話に数カ所出てきてビックリ。あの本読んでなかったらバルト知らなかったのでタイミング良すぎ。

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