ピーター・トライアス

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ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 下 ハヤカワ文庫

ピーター・トライアス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784150120993
ISBN 10 : 4150120994
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

石村大尉は特高の槻野とともに、所在不明の六浦賀将軍の足跡を追う。将軍は先の大戦で日独が負けた改変歴史世界を舞台とするゲーム「USA」を開発し、アメリカ人抵抗組織に協力しているのだという。石村は片腕にガンアームを装着した槻野とパイロット久地樂のメカに乗り、行く手を阻む敵メカを撃破し、抵抗組織の本拠地へ向かうのだが…。ディックの精神的後継者が近未来ガジェット満載で贈る衝撃作!

【著者紹介】
ピーター・トライアス : 『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』が日本初紹介となるサンフランシスコ在住の韓国系アメリカ人作家。カリフォルニア大学バークレー校で学んだ後、映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『アリス・イン・ワンダーランド』などで、キャラクター・アーティストを務めた経歴をもつ

中原尚哉 : 1964年生、1987年東京都立大学人文学部英米文学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 海猫

    カバーイラストで想起するほどロボ活劇小説ではなく、ディストピア要素の強い作品ではあったがそう読んでもなんだかスッキリしない。上巻では味のあった歪んだグロテスクな描写が、下巻になると風刺や倒錯的興味を通り過ぎて単純に悪趣味に思えてくる。ガジェットに溢れていてはいるが厚みのない世界観もちょっと気になる。こういうダウナーな雰囲気を味わう作品だと考えればけっこう面白かった気もするが、本を手にした時の期待感とはまったく違う手触りの内容だったしなー。あとやたら荒っぽい関西弁が炸裂しまくるところは高揚した。

  • KAZOO

    後半も結構活動的な感じでSFというよりも異世界のミステリーのような感じを受けました。将軍あるいは特高や憲兵といった人物が出てくるのは昔の日本のようなのですが、実際はこの主人公の生い立ちが重要であったということなのですね。読んでいて冲方さんのマルドゥック・スクランブルを読んでいるような感じも受けました。上下巻の表紙に書いてああるような大きなロボットがあまり出てこない気がしました。

  • Shintaro

    ピーター・トライアス初読みですが面白かったです。もちろん彼の精神的師匠のPKDのほうが文学的深みと哲学的考察は勝っている。一方トライアスはギークなエンタメとハリウッド的映像美で一日の長がある。白ワインか赤ワインか、肉か魚か、結論から言うと僕は両方楽しんじゃう主義です。両方食べてフルコースでしょ(そして今の体型)。石村と槻野のキャラが立っているし、エンタメ作品であるにもかかわらずエピローグでは不覚にも泣けた。映画化されるんじゃないですかね。そしてオリジナルへのリスペクト、ディック愛を感じながら再読しようか。

  • HANA

    想像してたより地味。ディストピア小説独特の追う者追われる者の構造になってるのだが、そこに当てはまる絶対的な権力がどうも不在なため、読んでいて間の抜けたような気分になる。追われている緊迫感の欠如というか。とある勝負にしても、どうも淡々と進んでこちらも緊迫感に欠ける。楽しみにしてたロボにしても、これあまり出す意味無いような。読み進めるにつれて、ああディックって偉大だったんだな。以上の感想は出てきませんでした。真相についてもこないだ読んだ『ファーザーランド』の方が……。帯の煽り文句で期待しすぎたのかなあ。

  • ゆかーん

    全ては皇国のため。その為になら命を投げ出すことも辞さない世界。USJ=日本合衆国では、皮肉にも『USA』という電卓ゲームの人気により、アメリカの自由と勇気に憧れるユートピア的ビジョンが横行します。皇国側は、そのゲームの開発者である、六浦賀を暗殺しようとしますが、本当の犯人は別にいました。真犯人を追いかけた結果見えてくる、ゲーム開発の真の意図に驚かされました!権力を武器に支配する皇国への怒りが、今回の『USA』制作に繋がっていたとは…。複雑に絡み合う人間同士の陰謀にゾクゾクさせられました!

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