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邪悪なる大蛇

ピエール・ルメートル

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784163918808
ISBN 10 : 4163918809
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

夫を亡くして独りで暮らすマティルド、63歳。殺し屋である。戦中は冷血の闘士として知られ、戦後は凄腕の殺し屋として仕事を請けてきた。だが彼女には認知症が少しずつ忍び寄りつつあった。それに気づいたのは、彼女に殺しを依頼している戦中からの同志アンリ。マティルドの殺しが必要以上に過激になっていたのだ。一方マティルドの中では、かつて抱いていたアンリへの恋心が甦り、暴走は加速してゆく!最悪の事態が雪ダルマ式にふくれあがる!マティルドを愛していたアンリは、そして事件を追う真面目な刑事ヴァシリエフは、彼女を止められるのか?現実の人生では理不尽なことが次々起こるのに、なぜ小説家は手加減しなければならない?と言い放つ鬼才ルメートル。その最後のミステリーは、アタマからラストまで、ひたすら加速する「最悪と意地悪のスパイラル」。その果てに待つラストのサプライズは、笑ってしまいそうに衝撃的で電撃的で残酷で、まるで私たちの運命のようなのだ。

【著者紹介】
ピエール・ルメートル : 1951年、パリ生まれ。文学の講師などを経て、2006年、カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ第1作『悲しみのイレーヌ』でデビュー。同シリーズ第2作『その女アレックス』で英国推理作家協会賞を受賞、日本でも「本屋大賞翻訳小説部門」「このミステリーがすごい!」などで1位となり、60万部を超えるベストセラーに。第一次、第二次世界大戦を主題とした三部作第1作『天国でまた会おう』でゴンクール賞を受賞

橘明美 : 東京都生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒業。英語・フランス語翻訳家

荷見明子 : 東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。フランス語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    ピエール・ルメートルは、邦訳された全作品を読んでいる作家です。本書は、著者の処女ミステリにて最後のミステリ、面白くなくはないですが、永年お蔵入りしていただけあって、微妙な作品でした。大袈裟なタイトルと中身がミスマッチのような気がします。翻訳者が、McDonald'sをマクドと訳していたので、関西人かと思いきや、東京出身でした(笑) https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163918808

  • 青乃108号

    ナチス占領下のフランス。レジスタンスとして暗躍した2人の男女。そして現代、女はプロの殺し屋として、男はその指令役として裏世界の「組織」を生き残っていた。女は凄腕ではあるものの、認知症を発症し本来の依頼ではない「仕事」をしてしまうに至り、男は女を始末する決意をするが…「その女アレックス」のルメートルが犯罪小説から歴史小説へと舵をきる為、これが最後の彼の犯罪小説になるらしい。しかも本作は初期に書かれ出版されずにいたものだという。それでも本作は充分面白い。衝撃のラストに向けて疾走する物語に夢中になってしまう。

  • パトラッシュ

    自分が認知症だと自覚していない殺し屋とは奇抜な設定と思ったが、むしろアーサー・ミラーの芝居『セールスマンの死』を書き直したのではないか。老いたウィリー・ローワンは誇りを持っていた仕事を失うが、同じ63歳のマティルダは認知症でも腕前は衰えず、邪悪な蛇の如く死体を積み重ねていく。どちらも社会の変化に対応できず、過去の栄光にすがって自分は間違っていないと慰めている。その果てに自死するウィリーに対し、生きる意志にあふれるマティルダは別の衰弱老人に殺されてしまう。ウィリーの死は悲劇だが、マティルダの死は喜劇に近い。

  • キムチ

    ルメートル作品って正直、合わない。派手に 展開する筋がピカレスクそのもので…しかし、この作品は凄い、好き嫌い別にして。大蛇と言うよりハブと狂ったマングースの闘い。ま、最後 小蛇にやられるのは笑うけど。認知症が激的に進行するヒロイン、そこを気遣う勝手の盟友。装丁で感じるマティルドは冷血不気味というよりモンスター…ねじの切れた。亡き夫を蔑み 娘を毛嫌いし 変にアンリに思慕を燃やし。クソ真面目ヴァシリエフは出だしからマティルドと相対する玉じゃない感じ。のっけから連弾の様な「最悪·意地悪」スパイラルは残酷以前

  • stobe1904

    【ルメートルのクライムノベル】デビュー前に執筆したとのことだが、ルメートルらしさ全開の作品。戦時中はレジスタンスとして名を馳せたマティルドは、戦後凄腕の暗殺者としてキャリアを重ねてきたが、認知症のためか仕事が杜撰になってきていた…。先の読めない展開に、容赦なく残虐に、そして時にはコミカルに描かれるマティルドの世界は圧巻。衝撃的なエンディングもこの作品にふさわしい幕引きかもしれない。★★★★★

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