
ピアノ好き大注目のお買得10枚組ボックス!
Piano Classics エクスプローラー・セット
スラヴ・エディション
Piano Classicsレーベルは2010年の設立以来、そのマニアックな企画によって世界中のピアノ好きの注目を集めてきました。今回登場するセットはスラヴの作曲家たちのアルバムを10枚集めたもので、長年に渡って西側的なプロモーションに乗れなかったおかげで知名度こそ低いものの、実は多彩で魅力的な作品が山のように存在するスラヴ・ピアノ音楽の底力を見せつける内容となっています。
ここでは、リャプノフ、ボルトキエヴィチ、ブルーメンフェリト、メトネル、バラキレフ、グラズノフ、コセンコ、シャモのロシア&ウクライナ勢に加え、チェコのノヴァーク、ルーマニアのエネスク、クロアチアのペジャチェヴィッチ、アルメニアのガザロシアンの作品を収録。
オリジナル発売時の英文解説がすべて収められているのも朗報です。
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Piano Classics 検索
作品&演奏者情報
CD1 リャプノフ:12の超絶技巧練習曲 / ヴィンチェンツォ・マルテンポ (2016年録音)
CD2 ボルトキエヴィチ:クリミアのスケッチ、他 / パヴェル・ギントフ (2016年録音)
CD3 ブルーメンフェルト:24の前奏曲 / マーク・ヴァイナー (2020〜21年録音)
CD4 メトネル:忘れられた旋律 / マッテオ・オメット (2021年録音)
CD5 バラキレフ、グラズノフ、コセンコ:ピアノ・ソナタ集 / ヴィンチェンツォ・マルテンポ (2017〜18年録音)
CD6 ノヴァーク:ピアノのための音詩「パン」 / トビアス・ボルスブーム (2020年録音)
CD7 エネスク:ピアノ・ソナタ、組曲 / サスキア・ジョルジーニ (2018年録音)
CD8 シャモ ピアノ曲全集 / ディミトリ・チェスノコフ (2017〜18年録音)
CD9 ペジャチェヴィッチ ピアノ曲 / エカテリーナ・リトヴィンツェヴァ (2020年録音)
CD10 コハリク・ガザロシアン:24の練習曲 / ナレ・カロヤン (2021年録音)
CD1
セルゲイ・リャプノフ [1859-1924]
◆ 12の超絶技巧練習曲 Op.11
フランツ・リストに捧ぐ
1. 子守歌 嬰ヘ短調 [3:35]
2. 幻想のロンド 嬰ニ短調 [3:03]
3. カリヨン ロ短調 [7:01]
4. テレク川 嬰ト短調 [4:13]
5. 夏の夜 ホ短調 [9:32]
6. テンペスト 嬰ハ短調 [4:48]
7. 牧歌 イ長調 [4:44]
8. 叙事詩の歌 嬰ヘ短調 [9:17]
9. エオリアン・ハープ ニ短調 [6:57]
10. レスギンカ ロ短調 [7:19]
11. シルフの踊り ト短調 [4:03]
12. リストを偲ぶエレジー ホ短調 [12:38]
ヴィンチェンツォ・マルテンポ (ピアノ)
録音:2016年12月2、3日、オランダ、スヒーダム、ウェストヴェスト教会
【作品情報】
セルゲイ・リャプノフ
ロシアの作曲家、ピアニスト、セルゲイ・リャプノフ (1859-1924)は、1897年から1905年にかけて「12の超絶技巧エチュード」を作曲。この習作は、彼が「完全に奴隷にされた」と告白しているように、彼のアイドルであったフランツ・リストの同タイトルのエチュードをモデルにしたと考えられています。ピアニストとしての名声も高く (師はリストの弟子であるカール・クリントヴォルト)、リストのピアニズムを、自身のヴィルトゥオジティと音楽的個性を発揮するための手段として吸収。リャプノフはしばしば民俗的な要素を音楽に取り入れた。エチュードは非常に魅力的なトーンポエムであり、シルフの踊り (リストの「フォー・フォレ」に倣った)、教会の鐘を伴う正統的な聖歌、バラキレフの「イスラメイ」に似たコーカサスの野生の踊り、そして心を揺さぶる「ニュイ・デテ」が描かれています。
【演奏家情報】
ヴィンチェンツォ・マルテンポ
1985年、南イタリアのベネヴェントに誕生。サルヴァトーレ・オルランドに師事し、2005年にローマ・サンタ・チェチーリア音楽院を卒業した後、2009年にイモラ・ピアノアカデミーを卒業。2006 年、ヴェニス・フェニーチェ座で開催された、プレミオ・ヴェネツィア・ピアノコンクールで優勝。
CD2
セルゲイ・ボルトキエヴィチ [1877-1952]
◆ クリミアのスケッチ Op.8
1. ウチ・コシの岩 [6:34]
2. 海の気まぐれ [3:13]
3. オリエンタル・イディル [3:43]
4. カオス [2:26]
◆ 真夜中 Op.5
5. アンダンテ・コン・モート [5:28]
6. アレグロ・クワジ・プレスト [5:44]
◆ リリカ・ノヴァ Op.59
7. コン・モート・アフェットゥオーゾ [3:27]
8. アンダンティーノ [2:52]
9. アンダンティーノ [2:46]
10. コン・スランシオ [1:20]
◆ 哀歌と慰め Op.17
11. 第3曲 嬰ハ短調 [3:20]
12. 第4曲 慰め 変ニ短調 [4:43]
◆ 練習曲集 Op.15
13. 第6番 嬰ト短調 Op.15-6 [3:44]
14. 第10番 ホ短調 Op.15-10 [1:29]
◆ 前奏曲集 Op.40
15. 第2番 ロ短調 Op.40-2 [2:13]
16. 第4番 嬰ヘ短調 Op.40-4 [2:13]
17. 第7番 ホ短調 Op.40-7 [1:02]
◆ 練習曲集 Op.29
18. 第3番 嬰ハ短調 Op.29-3 [1:38]
19. 第6番 変ホ長調 Op.29-6 [1:48]
◆ 哀歌と慰め Op.17
20. コンソレーション 変ホ長調 Op.17-8 [4:42]
パヴェル・ギントフ (ピアノ)
録音:2016年1月、4月、5月
【作品情報】
セルゲイ・ボルトキエヴィチ
ボルトキエヴィチの作品集。優れたピアニストであり作曲家であった彼は、難民でもあり、2つの世界大戦と内戦の生き残りでもありました。ボルトキエヴィチの音楽のスタイルは、19世紀の偉大なロマン派の作曲家に由来します。リストの豊かで華麗なピアノ曲、ショパンの抒情性と人間味、シューマンの性格的小品のイメージ、ワーグナーの想像力豊かな和声。この新録音には、クリミア風スケッチと、エチュード、前奏曲、その他の性格的小品のセレクションが収録されています。
【演奏家情報】
パヴェル・ギントフ
1984年、キエフに誕生。キエフ中央音楽学校を卒業後、モスクワ音楽院でレフ・ナウモフとダニール・コピロフに師事して優秀な成績で卒業。ニューヨークのマンハッタン音楽院でニーナ・スヴェトラーノヴァに師事し、音楽芸術博士号を取得。高松国際ピアノコンクール優勝。カーネギーホール、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ミラノ・ヴェルディ劇場、その他多くの重要な場所で演奏。
CD3
フェリクス・ブルーメンフェリト [1863-1931]
◆ 24の前奏曲 Op.17
1. I.アンダンテ・レリジオーソ [1:58]
2. II. アレグロ・アジタート [2:08]
3. III. アレグレット [0:50]
4. IV. アンダンテ [4:03]
5. V. アレグレット [2:35]
6. VI. アレグロ・モルト [1:29]
7. VII. アレグロ・ヴィーヴォ [2:13]
8. VIII. アレグロ・ヴィーヴォ [1:21]
9. IX. マエストーソ [1:57]
10. X. アンダンテ [2:31]
11. XI. アンダンテ・コン・モート [3:13]
12. XII. プレスト [1:57] 12.
13. XIII. アンダンティーノ [2:07]
14. XIV. アンダンテ・マエストーソ・エ・ルグブレ [3:08]
15. XV. アレグロ・ノン・タント [3:31]
16. XVI. アダージョ [3:15]
17. XVII. アレグロ [1:37]
18. XVIII. メメント・モリ:アンダンテ [3:05]
19. XIX. アンダンテ [4:04]
20. XX. アレグロ・フリオーソ [1:07]
21. XXI. アンダンテ・トランキーロ [3:09]
22. XXII. アレグロ [1:18]
23. XXIII. アレグロ [1:08]
24. XXIV. プレスト [1:20]
25.
◆ 左手のための練習曲 Op.36 [4:55]
26.
◆ 演奏会用練習曲 Op.24 [4:46]
マーク・ヴァイナー(ピアノ)
録音:2020年1月30-31日 (前奏曲)、2021年11月18日(練習曲)、オランダ、スヒーダム、ウェストヴェスト教会
【作品情報】
フェリックス・ブルーメンフェリト
シモン・バレル、マリア・グリンベルク、ウラディミール・ホロヴィッツらを輩出した名ピアニスト、指揮者、教師。しかし、彼はまた、息をのむような美しさ、独創性、洗練性を備えた作品の作曲家でもありました。ブルーメンフェリトは幼少の頃に姉の夫グスタフ・ネイガウス(有名なネイガウスの父)に師事していますが、若いブルーメンフェリトに最も影響を与えたのはリムスキー=コルサコフでした。彼は出版社にまでブルーメンフェリトを紹介し、若いピアニストの才能を認めて多くの作品を出版させています。
ブルーメンフェリトは20代半ばからサンクトペテルブルク音楽院で教鞭を取り始めますが、1905年の「血の日曜日」事件で殺害されたデモ隊をリムスキー=コルサコフが支持したため、リムスキー=コルサコフが解雇されたことに抗議して辞職。その後、職には復帰しますが、ロシア革命の勃発とともにキエフに向かい、ミコラ・リセンコが設立した音楽院の院長に就任し、そこでホロヴィッツを教えています。
1892年に出版され、リムスキー=コルサコフの妻に献呈されたOp.17は、スラヴ後期ロマン派の真髄を示す作品です。6つの前奏曲からなる4つの曲集で構成され、ところどころに正教会の聖歌のような荘厳さが感じられ、比較的短い曲にもかかわらず、しばしば壮大で悲劇的なイディオムを志向し、長調の曲でも憂鬱になるという独特の風情があります。
【演奏家情報】
マーク・ヴァイナー
1989年に誕生。13歳で優秀な成績により奨学金を獲得してパーセル音楽学校に入学し、その後5年間テッサ・ニコルソンに師事。その後王立音楽大学に進学し、ニール・インメルマンのもとで6年間学び、2011年に音楽学士号を取得し、2013年に演奏修士号を取得し卒業。2012年にギリシャのアテネで開催されたアルカン・ジメルマン国際ピアノコンクールで優勝した後、世界各国で演奏するようになります。2014年と2017年にはアルカン協会とリスト協会の会長にも選出。また、優れた研究者でもあり、自らブックレットのライナーノーツを執筆。
CD4
ニコライ・メトネル [1880-1951]
◆ 忘れられた旋律 第1集 Op.38
1. 回想のソナタ [14:54]
2. 優美な踊り [3:15]
3. 祝祭の踊り [6:14]
4. 川の歌 [3:12]
5. 田舎の踊り [2:54]
6. 夕べの歌 [4:27]
7. 森の踊り [4:11]
8. 回想的に [3:29]
9. 森の踊り(コーダが異なる初期ヴァージョン) [4:47]
マッティア・オメット (ピアノ
録音:2021年8月22日、23日、イタリア、カンポノガラ、ザンタ・ショールーム
【作品情報】
ニコライ・メトネル
メトネルは、テーマやモチーフ、アイデアをノートに書き留める習慣があり、その断片をソゲッティ (フーガの旋律を意味するイタリア語)と呼んでいました。作品番号38、39、40は、こうした断片から生まれたもので、長い年月をかけて紙に書き留められ、やがて忘れ去られた後、再び思い起こされ、最終的に3つのサイクルの形で形づくられたものです。
メトネルは1880年モスクワ生まれ。母親からピアノのレッスンを受けた後、モスクワ音楽院に入学し、パーヴェル・パプストとセルゲイ・タネーエフに師事。20歳でアントン・ルビンシテイン賞を受賞。スクリャービンやラフマニノフと同時代に活躍した彼は、ピアニストとしても非常に優秀でしたが、作曲に専念する道を選びます。1936年にロンドンに居を構え、1951年に亡くなるまで教育と作曲の両面で活躍。
メトネルの作風は19世紀に根ざしており、極めて個人的な和声と旋律を持つロマン派的なもので、しばしば複雑で濃密ですが、心を揺さぶる美しさがあります。
【演奏家情報】
マッティア・オメット
1982年、パドヴァに誕生。ヴェネツィア音楽院でアンナ・バルッティに師事。パリではチッコリーニに師事し、その後アメリカの名手アール・ワイルドにも師事。以後世界各国で演奏しているほか、ウーディネのJ.トマディーニ音楽院とパドヴァのC.ポリーニ音楽院で教えてもいます。オメットは、師アール・ワイルドによってエキゾチックで魅惑的なメトネルの世界を紹介され、このアルバムはワイルドの思い出に捧げられています。
CD2
ミリー・バラキレフ 1837-1910
アレクサンドル・グラズノフ 1865-1936
ヴィクトール・コセンコ 1896-1938
ミリー・バラキレフ
◆ ピアノ・ソナタ 第2番
変ロ短調 Op.102
1. アンダンティーノ [6:47]
2. マズルカ、モデラート [5:34]
3. インテルメッツォ、ラルゲット [3:59]
4. フィナーレ、アレグロ・ノン・トロッポ、マ・コン・フーコ [7:52] 4.
アレクサンドル・グラズノフ
◆ ピアノ・ソナタ 第2番 ホ短調 Op.75
5. モデラート-ポコ・ピウ・モッソ [9:06] 5.
6. スケルツォ、アレグレット [6:22]
7. フィナーレ、アレグロ・モデラート [9:47]
ヴィクトール・コセンコ
◆ ピアノ・ソナタ 第2番
嬰ハ短調 Op.14
8. アンダンテ・コン・モート [9:37]
9. モデラート・アッサイ・エスプレッシーヴォ [5:04]
10. アレグロ・ヴィーヴォ [5:59]
ヴィンチェンツォ・マルテンポ (ピアノ
録音:2017年9月6日、2018年2月3日、オランダ、スヒーダム、ウェストヴェスト教会
【作品情報】
ミリー・バラキレフ
バラキレフの4楽章からなる非常に魅力的なソナタは、控えめな自己完結型のアンダンティーノで始まり、マズルカや熱烈なインテルメッツォを経て、爽快なドライブ感と情熱に満ちたフィナーレに至る作品。ロシアのフォークロアに強く根ざしており、カラフルでヴィルトゥオーゾ的ピアニズムの中に「民俗的」なメロディーとリズムが用いられています。
アレクサンドル・グラズノフ
グラズノフのピアノ・ソナタ第2番は、その力強い形式主義においてブラームスとシューマンを振り返るかのようで、波打つアルペジオと熱烈なリリシズムには、シューマンの音楽の物語的な弧とハーモニーが刻まれています。
ヴィクトール・コセンコ
ヴィクトール・コセンコはスクリャービンの神秘主義と恍惚としたロマンティシズムの影響を受けたウクライナの作曲家。ソナタ第2番の3楽章は、コンパクトながら技術的な要求や荘厳な表現が聴きものです。
【演奏家情報】
ヴィンチェンツォ・マルテンポ
1985年、南イタリアのベネヴェントに誕生。サルヴァトーレ・オルランドに師事し、2005年にローマ・サンタ・チェチーリア音楽院を卒業した後、2009年にイモラ・ピアノアカデミーを卒業。2006 年、ヴェニス・フェニーチェ座で開催された、プレミオ・ヴェネツィア・ピアノコンクールで優勝。
CD6
ヴィテスラフ・ノヴァーク [1870-1949]」
◆ ピアノのための交響詩「パン」 Op.43
1. I. プロローグ [7:58]
2. II. 山々 [8:12]
3. III. 海 [9:57]
4. IV. 森 [12:23]
5. V. 女 [17:31]
トビアス・ボルスボーム(ピアノ)
録音:2020年5月28-29日、オランダ、スヒーダム、ウェストヴェスト教会
【作品情報】
ヴィテスラフ・ノヴァーク
チェコ後期ロマン派を代表する名作をオリジナル・ピアノ版で収録。1910年にノヴァーク が作曲した5楽章、1時間に及ぶ大規模な交響詩。この作品は、2年後に作曲者によってオーケストレーションが施されたことで、わずかに知られるようになりますが、パンの大きな広がり、旋律の豊かさ、豪華なハーモニーは、スラヴの小道の熱心な信奉者以外には、いまだに発見されるのを待っています。
ノヴァークはこの作品を絶頂期に作曲。汎神論的でスピリチュアルな自伝を音楽で表現し、ギリシャ神話の神と彼にまつわる神話というアイデアに、色彩豊かで喚起的な音楽で応えています。森はドヴォルザークを彷彿とさせるようにざわめき、海はドビュッシー的なソノリティの波でうねり、この曲の陰鬱な第2楽章「山々」にはヤナーチェクが感じられます。

【演奏家情報】
トビアス・ボルスボーム
1988年に誕生。ユトレヒト音楽院の若手部門でパオロ・ジャコメッティに師事し、2013年にアムステルダム音楽院でヤン・ワインに師事して修士号を取得。
CD7
ジョルジェ・エネスク [1881-1955]
◆ 組曲 Op.18
1. I. メロディ [2:47]
2. II. 草原の声 [3:31]
3. III. マズルク・メランコリーク [5:58]
4. IV. バーレスク [5:20]
5. V. アパッショナート [4:21]
6. VI. コラール [7:00]
7. VII. カリヨン夜想曲 [5:51]
◆ ピアノ・ソナタ第3番 ニ長調 Op.24
8. I. ヴィヴァーチェ・コン・ブリオ [5:23]
9. II. アンダンティーノ・カンタービレ [9:03]
10. III. アレグロ・コン・スピリト [7:37]
サスキア・ジョルジーニ (ピアノ)
録音:2018年9月21-22日、オランダ、スヒーダム、ウェストヴェスト教会
【作品情報】
ジョルジェ・エネスク
天才的な記憶力に恵まれ、ヴァイオリニスト、作曲家、ピアニスト、指揮者、教師、さらにはオルガニスト、チェリストとして、あらゆる分野で優れた才能を発揮したエネスク。生前、彼のヴァイオリン演奏は他の演奏の影に隠れていましたが、パリの批評家たちは彼を当時最も繊細なピアニストの一人と高く評価。エネスクのピアノ演奏のスタイルは、誰の目から見ても彼のヴァイオリン演奏によく似ています。彼自身の作曲は非常に個性的な形式をとっており、しばしば母国ルーマニアの民俗音楽だけでなく、不思議で独創的な倍音列を持つ鐘の音も想起させます。その完璧な例が、組曲Op.18の第7楽章であり最終楽章である「カリヨン・ノクターン」です。この不遇の組曲は第一次世界大戦中に作曲されていますが、その雰囲気はしばしば荒々しく、困難な時代からの夢のような逃避でもあります。メシアンの音楽を先取りした恍惚とした思索だけでなく、時にはバルトークを思わせる複雑なリズムの舞曲もあります。
【演奏家情報】
サスキア・ジョルジーニ
1985年、トリノで誕生したオランダ系イタリア人ピアニスト。4歳でピアノを始め、トリノ音楽院を卒業すると、ピネローロ音楽院でエンリコ・パーチェに師事し、ザルツブルクのモーツァルテウムではパーヴェル・ギリロフに師事。
2016年、ザルツブルクで開催された国際モーツァルトコンクールで優勝し、委嘱作品の解釈で特別賞を受賞。翌年にはオール・モーツァルトのリサイタルでウィーン楽友協会デビュー。以来、世界各国でソロや室内楽で演奏しています。
CD8
イーゴリ・シャモ [1925-1982]
◆ ウクライナ組曲 / Українська сюїта
-1948
1. ドゥマ / Дума [5:34]
2. ヴェスニャンカ / Веснянка [2:36]
3. メロディ / Мелодія [4:09]
4. ダンス / Танець [3:29] 4.
◆ ロシアの画家たちの絵 / Картини
російських живописців (1959)
出版社 ジェラール・ビロード
5. トロイカ / Тройка [2:01]
6. 夏の夕べ / Літній вечір [4:27]
7. 森の朝 / Ранок у лісі [1:37] 7.
8. ヴォロディミルカ / Володимирка [7:17]
9. 小さな白樺の木 / Берізка [3:55]
10. カントリー・ダンス / На гулянці [3:25]
11. ヴェスニャンカ / Веснянка* (1955) [2:51] 11.
◆ 古典組曲 / Класична сюїта (1958)
12. 前奏曲 / Прелюдія [1:29]
13. メヌエット / Менует [1:45]
14. アリア / Арія [5:17]
15. クーラント / Куранта [0:58]
16. ガヴォット / Гавот [2:04]
17. ジーグ / Жига [2:07] 17.
* ディミトリ・チェスノコフによる再構成
ディミトリ・チェスノコフ ピアノ
録音:2017年、2018年、パリ、サン=マルセル寺院
【作品情報】イーゴリ・シャモ
1925年キエフ生まれのシャモは、国立音楽院でボリス・リャトシンスキーに師事。シューマン、ムソルグスキー、ラフマニノフは、若きシャモの心を捉えた過去の巨人たちであり、「ウクライナ組曲」、「古典組曲」、そしてシャモ自身が「展覧会の絵」を取り上げた組曲「ロシアの画家たちによる絵」など、初期の作品からは、彼らの熱情的で叙情的なイディオムの痕跡を見て取ることができます。
故郷に愛着があった彼はモスクワへの移住の誘いを断り、生涯をキエフを拠点として過ごし、作曲家・教師として高く評価されています。
シャモは、管弦楽曲、室内楽曲、歌曲、映画や演劇のための作品を書きましたが、彼の作品の中核をなすのはピアノ曲です。バッハを好むシャモの音楽語法は調性的で、古典的な原理に基づいています。メロディーには物語性があり、作品の多くはウクライナの豊かなフォークロアに根ざしており、メランコリックな悲しみや憂鬱と、ダンスにインスパイアされた熱狂が交互に現れたりします。
【演奏家情報】
ディミトリ・チェスノコフ
1982年、キエフに誕生。長くフランスに在住し、作曲家、ピアニストとしてのキャリアを追求するとともに、パリで現代ピアノ音楽祭を創設。チェスノコフは作曲家でもあり、神秘的な合唱曲などで注目されています。
CD9
ドラ・ペヤチェヴィッチ [1885-1923]
◆ 6つの幻想小品
1. あこがれ [3:00]
2. 悲しみ [1:27]
3. 問い [1:40]
4. 嘆き [2:36]
5. 懇願 [0:59]
6. 妄想 [1:23]
◆ 花の生涯
7. スノードロップ [1:59]
8. スミレ [2:31]
9. 谷間のユリ [1:19]
10. 忘れな草 [1:25]
11. バラ [1:45]
12. 赤いカーネーション [2:58]
13. ユリ [2:33]
14. 菊の花 [3:24]
◆ カプリス・ワルツ
15. モデラート [1:04]
16. グラツィオーソ [1:33]
17. イム・レンドラー・テンポ [1:29]
18. ヴィーゲント [1:32]
19. レント [2:54]
20. テンポ・ジュスト [1:06]
21. アレグレット [1:40]
22. グラツィオーソ [1:06]
23. モデラート [1:25]
◆ 2つのピアノ・スケッチ
24. あなたへ [1:49]
25. ビフォア・ユア・ピクチャー [2:09]
26. カプリッチョ Op.47 [3:00]
◆ 2つのノクターン
27. セール・ルヒグ [2:37] Sehr ruhig
28. ライヒト・ベヴェグト [2:10]
29. ピアノ・ソナタ 第2番 [11:15]
エカテリーナ・リトヴィンツェヴァ (ピアノ)
&録音:2020年10月29〜30日、オランダ、スヒーダム、ウェストヴェスト教会
【作品情報】
ドラ・ペヤチェヴィッチ
リトヴィンツェヴァは初めて「花の生涯」を聴いたとき、すぐにドラ・ペジャチェヴィッチの生涯と音楽についてもっと知りたいと思い、調査することを決意。現存する57曲のうち、24曲がピアノ独奏のための作品であることがわかります。曲が少ないのは、彼女が1923年3月5日、第一子出産の合併症によるで腎不全で37歳の若さで亡くなっているからです。
ペジャチェヴィッチは1885年、ブダペストのクロアチア貴族の家に誕生。彼女はナシツェ (クロアチアのスラヴォニア地方)の屋敷で育ち、その後ザグレブで本格的に音楽の勉強を開始。彼女の初期の作品は、メンデルスゾーン、シューマン、グリーグの性格的な小品によるロマン派のイディオムの感じられるものでしたが、1903年の「6つの幻想曲 Op.17」から彼女の個性が現れ始めます。その2年後の「花の生涯」からは、豊かな創造性が表現されています。
【演奏家情報】
エカテリーナ・リトヴィンツェヴァ
リトヴィンツェヴァは、1986年、カムチャツカに近い港湾都市マガダンに誕生。1990年、4歳の時にピアノの勉強を開始。1994年、マガダンの北東約1500kmでほぼ北極圏に位置し、オーロラがさらに美しいチュクチ自治管区の都市アナディリに転居。ロシア最北東端都市の厳しくも豊かな自然の中にある同地の音楽学校で勉強したのち、2001年、15歳のときに一家はモスクワに転居。2002年、モスクワ国立ショパン音楽学校に入学し、イリーナ・ガブリエロヴァに師事。卒業後、2006年にマイモニデス・クラシック・ピアノ・アカデミーに入学し、ヴィクトール・デレヴィアンコ、アレクサンダー・ムンドヤンツ、エカテリーナ・デルジャヴィーナらに師事。卒業後、2011年にドイツに移住し、ケルン音楽舞踊大学で学び、2013年に修士号を取得して卒業後、ヴュルツブルク音楽大学でも学んでいます。
以後、ベルリンのコンツェルトハウス、シュトゥットガルトのリーダーハレ、ボンのベートーヴェンハレ、ニュルンベルクにあるマイスタージンガーハレ、ハノーファーのNDRフンクハウス、ハンブルクのムジークハレといったドイツの有名な会場などで演奏。

CD10
コハリク・ガザロシアン [1907-1967]
◆ 24のエチュード
1. アレグレット [2:37]
2. アニメ・エ・グルイヤント [2:07]
3. アンダンティーノ [2:27]
4. ヴィーヴォ〜メノ・モッソ [1:55]
5. アレグレット [2:06]
6. コン・スピリト [1:44]
7. アンダンティーノ・カンタービレ [2:23]
8. アンダンテ エスプレッシーヴォ [2:22]
9. コン・モート・エ・コン・アニマ [2:52]
10. ア・ラ・マルシア [3:05]
11. アレグレット・コン・スピリト [1:03]
12. アレグロ・マジェストゥオーソ [3:02]
13. コモド・エ・トランキーロ [1:57]
14. コン・モート [3:00]
15. アレグレット・グラツィオーソ [1:44]
16. アレグレット [2:16]
17. レント [4:12]
18. モデラート [2:15]
19. ヴィーヴォ [3:35]
20. ヴィフ・エ・リズム [1:30]
21. アレグロ [2:21]
22. アレグレット [2:39]
23. グラツィオーソ [2:15]
24. アレグロ・フリオーソ [2:44]
ナレ・カロヤン (ピアノ
録音:2021年12月1〜4日、ケルン。ドイチュラントフンク・カンマームジークザール
【作品情報】
コハリク・ガザロシアン
ガザロシアンは、ヨーロッパ各地でリサイタルを開いていたにもかかわらず、今日その名はほとんど忘れられています。1907年にアルメニア人の両親のもとに生まれた彼女は、コンスタンチノープル (現イスタンブール)で育ち、同地でリストの弟子であるハンガリー人にピアノの指導を受け、その後、パリ音楽院に入学し、ポール・デュカスとジャン・ロジェ=デュカスに作曲を、ラザール・レヴィにピアノを師事しています。
1934年、彼女は有名なサル・プレイエルでピアノ・リサイタルを開催。そして、第二次世界大戦を目前に控え、可能な限りピアニスト、作曲家としてのキャリアを積み重ねます。1939年から数年間パリを離れますが、戦後再びパリに戻り、イスタンブールとパリの往復を続けています。
24のエチュードを収録したこのアルバムは、彼女の復活を最も説得力のある形で提示するものです。ガザロシアンは1958年にこのエチュードを完成させ、アルメニアで最も有名な作曲家アラム・ハチャトゥリアンの称賛を得ています。エチュードには、ショパンだけでなく、スクリャービン (第1番)、ラフマニノフ (第3番)、プロコフィエフ (第10番)の響きも聴くことができます。また、エチュードはそれぞれ異なる友人に捧げられており、そこに示された人脈はヨーロッパとアジアの熟達した音楽家たちの幅広い交友関係を物語ってもいます。
【演奏家情報】
ナレ・カロヤン
1986年、エレヴァンの音楽一家に誕生。幼い頃から母にピアノを習い、6歳からはカリーネ・オハニヤンに師事。モスクワで学んだ後、ベルリン芸術大学のパスカル・ドヴォワヨンに師事、その後ケルン音楽大学でピエール・ローラン・エマールの指導を受けて基礎研究を修了し、その後、カールスルーエ音楽大学でペーター・アイヒャーに師事。
Track list
CD1
Sergei Lyapunov 1859-1924
12 études d’exécution transcendante Op.11
Dedicated to Franz Liszt
1. Berceuse (“Lullaby”) in F-sharp [3:35]
2. Rondes des Fantômes (“Ghosts’ dance”) in D-sharp minor [3:03]
3. Carillon in B [7:01]
4. Térek (“The River Terek”) in G-sharp minor [4:13]
5. Nuit d’été (“Summer night”) in E [9:32]
6. Tempête (“Tempest”) in C-sharp minor [4:48]
7. Idylle in A [4:44]
8. Chant épique (“Epic song”) in F-sharp minor [9:17]
9. Harpes éoliennes (“Aeolian harps”) in D [6:57]
10. Lesghinka in B minor [7:19]
11. Rondes des sylphes (“Dance of the sylphs”) in G [4:03]
12. Elégie en mémoire de François Liszt (“Elegy in memory of Liszt”) in E minor [12:38]
Vincenzo Maltempo piano
Total time: 77’16
Recording: 2 & 3 December 2016, Westvest Church Schiedam, Netherlands
CD2
Sergei Bortkiewicz 1877-1952
Esquisses de Crimée Op.8
(“Crimean Sketches”)
1. The Rocks of Uch-Kosh [6:34]
2. Caprices of the Sea [3:13]
3. Oriental Idyll [3:43]
4. Chaos [2:26]
Minuit Op.5 (“Midnight”)
5. Andante con moto [5:28]
6. Allegro quasi Presto [5:44]
Lyrica Nova Op.59
7. Con moto affetuoso [3:27]
8. Andantino [2:52]
9. Andantino [2:46]
10. Con slancio [1:20]
Lamentation and Consolation Op.17
11. No.3 Lamentationin C sharp minor [3:20]
12. No.4 Consolation in D-flat [4:43]
13. Etude in G-sharp minor Op.15 No.6 [3:44]
14. Etude in E minor Op.15 No.10 [1:29]
15. Prelude in B minor Op.40 No.2 [2:13]
16. Prelude in F-sharp Op.40 No.4 [2:13]
17. Prelude in E Op.40 No.7 [1:02]
18. Etude in C-sharp minor Op.29 No.3 [1:38]
19. Etude in E-flat Op.29 No.6 [1:48]
20. Consolation in E-flat Op.17 No.8 [4:42]
Pavel Gintov piano
Total time: 64’35
Recording: 27 January 2016 (tr. 1-4, 11-12, 14, 19);
4 April 2016 (tr. 5-6, 15-18, 20); 5 May 2016 (tr. 7-10, 13)
CD3
Felix Blumenfeld 1863-1931
24 Préludes Op.17
Cahier I
1. I. Andante religioso [1:58]
2. II. Allegro agitato [2:08]
3. III. Allegretto [0:50]
4. IV. Andante [4:03]
5. V. Allegretto [2:35]
6. VI. Allegro molto [1:29]
Cahier II
7. VII. Allegro vivo [2:13]
8. VIII. Allegro vivo [1:21]
9. IX. Maestoso [1:57]
10. X. Andante [2:31]
11. XI. Andante con moto [3:13]
12. XII. Presto [1:57]
Cahier III
13. XIII. Andantino [2:07]
14. XIV. Andante maestoso e lugubre [3:08]
15. XV. Allegro non tanto [3:31]
16. XVI. Adagio [3:15]
17. XVII. Allegro [1:37]
18. XVIII. Memento mori: Andante [3:05]
Cahier IV
19. XIX. Andante [4:04]
20. XX. Allegro furioso [1:07]
21. XXI. Andante tranquillo [3:09]
22. XXII. Allegro [1:18]
23. XXIII. Allegro [1:08]
24. XXIV. Presto [1:20]
25. Etude pour la Main gauche seule Op.36 [4:55]
26. Etude de concert Op.24 [4:46]
Mark Viner piano
Total time: 65’34
Recording: 30-31 January 2020 (tr. 1-24); 18 November 2021
(tr. 25-26), Westvest Church Schiedam, The Netherlands
CD4
Nikolai Medtner 1880-1951
Vergessene Weisen I Op.38
(Forgotten Melodies, Cycle I)
1. Sonata Reminiscenza [14:54]
2. Danza graziosa [3:15]
3. Danza festiva [6:14]
4. Canzona fluviala [3:12]
5. Danza rustica [2:54]
6. Canzona serenata [4:27]
7. Danza silvestra [4:11]
8. Alla Reminiscenza (coda) [3:29]
9. Danza silvestra (an earlier version with a different coda) [4:47]
Mattia Ometto piano
Total time: 47’41
Recording: 22 & 23 August 2021,
Zanta Showroom, Camponogara (VE), Italy
CD5
Mily Balakirev 1837-1910
Alexander Glazunov 1865-1936
Viktor Kosenko 1896-1938
Mily Balakirev
Piano Sonata No.2
in B-flat minor Op.102
1. Andantino [6:47]
2. Mazurka, moderato [5:34]
3. Intermezzo, larghetto [3:59]
4. Finale, allegro non troppo, ma con fuoco [7:52]
Alexander Glazunov
Piano Sonata No.2 in E minor Op.75
5. Moderato-poco più mosso [9:06]
6. Scherzo, allegretto [6:22]
7. Finale, allegro moderato [9:47]
Viktor Kosenko
Piano Sonata No.2
in C-sharp minor Op.14
8. Andante con moto [9:37]
9. Moderato assai espressivo [5:04]
10. Allegro vivo [5:59]
Vincenzo Maltempo piano
Total time: 70’24
Recording: 6 September 2017, 3 February 2018, Westvest
Church, Schiedam, The Netherlands
CD6
Vítezslav Novák 1870-1949
Pan Op.43
A tone poem for piano
1. I. Prologue [7:58]
2. II. Mountains [8:12]
3. III. Sea [9:57]
4. IV. Forest [12:23]
5. V. Woman [17:31]
Tobias Borsboom piano
Total time: 56’06
Recording: 28-29 May 2020, Westvest Church
Schiedam, The Netherlands
CD7
George Enescu 1881-1955
Suite Op.18
1. I. Melodie [2:47]
2. II. Voix de la steppe [3:31]
3. III. Mazurk Mélancolique [5:58]
4. IV. Burlesque [5:20]
5. V. Appassionato [4:21]
6. VI. Chorale [7:00]
7. VII. Carillon nocturne [5:51]
Piano Sonata No.3 in D Op.24 No.3
8. I. Vivace con brio [5:23]
9. II. Andantino cantabile [9:03]
10. III. Allegro con spirito [7:37]
Saskia Giorgini piano
Total time: 57’03
Recording 21-22 September 2018, Westvestkerk, Schiedam, The Netherlands
CD8
Igor Shamo 1925-1982
Ukrainian suite / Українська сюїта
-1948
1. Duma / Дума [5:34]
2. Vesnyanka / Веснянка [2:36]
3. Melody / Мелодія [4:09]
4. Dance / Танець [3:29]
Pictures by Russian painters / Картини
російських живописців (1959)
Publisher: Gérard Billaudot
5. Troika / Тройка [2:01]
6. Summer evening / Літній вечір [4:27]
7. Morning in the woods / Ранок у лісі [1:37]
8. Volodymyrka / Володимирка [7:17]
9. Little birch tree / Берізка [3:55]
10. Country dance / На гулянці [3:25]
11. Vesnyanka / Веснянка* (1955) [2:51]
Classical suite / Класична сюїта (1958)
12. Prelude / Прелюдія [1:29]
13. Menuet / Менует [1:45]
14. Aria / Арія [5:17]
15. Courante / Куранта [0:58]
16. Gavotte / Гавот [2:04]
17. Gigue / Жига [2:07]
* Reconstitution by Dimitri Tchesnokov
Dimitri Tchesnokov piano
Total time: 55’39
Recording: 2017, 2018, Temple Saint-Marcel, Paris, France
CD9
Dora Pejacević 1885-1923
Six Fantasy Pieces
1. Longing [3:00]
2. Grief [1:27]
3. Question [1:40]
4. Lament [2:36]
5. Plea [0:59]
6. Delusion [1:23]
The Life of Flowers
7. Snowdrops [1:59]
8. Violets [2:31]
9. Lilies of the Valley [1:19]
10. Forget-me-not [1:25]
11. Rose [1:45]
12. Red Carnations [2:58]
13. Lilies [2:33]
14. Chrysanthemums [3:24]
Caprice Waltzes
15. Moderato [1:04]
16. Grazioso [1:33]
17. Im Ländler-Tempo [1:29]
18. Wiegend [1:32]
19. Lento [2:54]
20. Tempo Giusto [1:06]
21. Allegretto [1:40]
22. Grazioso [1:06]
23. Moderato [1:25]
Two Piano Sketches
24. To You! [1:49]
25. Before your picture [2:09]
26. Capriccio Op.47 [3:00]
Two Nocturnes
27. Sehr ruhig [2:37]
28. Leicht bewegt [2:10]
29. Piano Sonata No.2 [11:15]
Ekaterina Litvintseva piano
Total time: 66’25
Recording: 29-30 October 2020, Westverst 90 Kerk, Schiedam, The Netherlands
CD10
Koharik Gazarossian 1907-1967
24 Etudes
1. Allegretto [2:37]
2. Animé et grouillant [2:07]
3. Andantino [2:27]
4. Vivo – Meno mosso [1:55]
5. Allegretto [2:06]
6. Con spirito [1:44]
7. Andantino cantabile [2:23]
8. Andante espressivo [2:22]
9. Con moto e con anima [2:52]
10. A la marcia [3:05]
11. Allegretto con spirito [1:03]
12. Allegro majestuoso [3:02]
13. Comodo e tranquillo [1:57]
14. Con moto [3:00]
15. Allegretto grazioso [1:44]
16. Allegretto [2:16]
17. Lento [4:12]
18. Moderato [2:15]
19. Vivo [3:35]
20. Vif et rhythmé [1:30]
21. Allegro [2:21]
22. Allegretto [2:39]
23. Grazioso [2:15]
24. Allegro furioso [2:44]
Nare Karoyan piano
Total time: 58’13
Recording: 1-4 December 2021, Deutschlandfunk Kammermusiksaal Cologne, Germany