ヴァイオリンとギターの編曲で聴く哀愁のピアソラ
アストル・ピアソラ:92丁目通り
ピエルカルロ・サッコ(ヴァイオリン、ヴィオラ)、アンドレア・ディエチ(ギター)
アストル・ピアソラ(1921-1992)はアルゼンチンで最も有名な作曲家。イタリア移民3世としてブエノスアイレス州のマル・デル・プラタに生まれたピアソラは3歳の時に家族とニューヨークに移住して育ち、音楽のレッスンも受けてバンドネオン演奏も習いましたが、当初演奏していたのはクラシックでした。しかし13歳でガルデルと出会ってからはアルゼンチン愛が芽生えてタンゴを演奏するようになり、16歳になるとアルゼンチンに戻ってタンゴ楽団で演奏しながらヒナステラのレッスンを受けて作曲技術を習得。
33歳の時にはパリでブーランジェに師事しますが、彼女は最終的にピアソラにタンゴの作曲をするよう説得。やがてピアソラはジャズの要素なども取り込んで、伝統的なタンゴ・ミュージシャンと対立しながら独自のタンゴを作曲するようになり、世界的な成功を収めることになります。
このLPにはCDで発売されていた14曲のうち12曲が収められています。
Brilliant Classics ・
Piano Classics ・
Berlin Classics ・
Neue Meister
演奏者情報
ピエルカルロ・サッコ (ヴァイオリン)
サルヴァトーレ・アッカルド、パヴェル・ヴェルニコフ、イヴァン・クリヴェンスキーの指導を受け、室内楽ではロッコ・フィリッピーニ、ブルーノ・ジュランナ、アレクサンダー・ロンクイヒ、クラウス・シルデ、トリエステ・トリオに師事。
ビエッラのペロージ、マントヴァのヴィットリオ・ヴェネト、トリノのサンドロ・フーガ、ローマ・フィルハーモニー・アカデミーで受賞したほか、1992年にユーディ・メニューイン国際ヴァイオリン・コンクールで「パリ市特別審査員賞」を受賞(審査員:メニューイン、クレーメル、スピヴァコフ、ブロン)。
30年以上の活動の中で、トリノ・レッジョ劇場、ミラノ・スカラ座、クレモナ・ポンキエッリ劇場、パルマ・レッジョ劇場、ピーザ(ピサ)・ヴェルディ劇場、カーリアリ・リリコ劇場、ニューヨークのリンカーン・センターなどで、ソリスト、室内楽奏者、コンサートマスターなどとして演奏。共演指揮者は、マゼール、プレートル、コープマン、ホグウッド、ロジェストヴェンスキー、フリューベック・デ・ブルゴスら多数。
現在はソリストのほか、ミラノを拠点とする「アンサンブル・センティエリ・セルヴァッジ」でヴァイオリニスト兼ヴィオラ奏者として演奏するほか、グリ・アルキ・デル・ルスコーニ・オーケストラの音楽監督も務め、さらに教育活動もおこなっています。
CDは、Brilliant Classics、Deutsche Grammophon、DECCA、SONY、Accademia Musicale Toscanaなどから発売。

アンドレア・ディエチ (ギター)
ミラノのG.ヴェルディ音楽院、シエナのキジアーナ音楽院を優秀な成績で卒業し、バーゼル音楽院でソリスト・ディプロムを取得。
ガルニャーノ国際コンクール優勝、コゼンツァ・デ・ボニス国際コンクール優勝、ラゴネグロ国際コンクール優勝、ミュンヘンのARD国際コンクールで審査員特別賞を受賞。
イタリアのほか、ロンドン、マドリード、ロサンゼルス、東京、アテネ、イスタンブール、シンガポール、ブリュッセルなどで演奏し、中南米、アフリカでもコンサートを実施。
教育者としては、モデナのヴェッキ=トネッリ音楽院でギターを教えているほか、ヨーロッパ、アメリカ、メキシコ、ブラジル、シンガポール、日本など様々な国の有名な音楽機関でマスタークラスやセミナーを行ってもいます。
CDは、Brilliant Classics、MAP、Nuova Era、Bèrben、Dot Guitarなどから発売。
トラックリスト (収録作品と演奏者)
LP 42'08
SIDE 1A 21'40
アストル・ピアソラ (1921-1992)
1.
92丁目通り 5'22
2.
精神病 2'44
3.
カランブレ 2'50
4.
イマジネス 676 676. 3'34
5.
スアビダード 2'34
6.
ジャンヌとポール 4'12
SIDE 1B 20'28
アストル・ピアソラ (1921-1992)
1.
苦悩 4'53
2.
メイド・イン・USA 3'27
3.
最後の嘆き 3'17
4.
フィエヴレ 2'51
5.
フラカナパ 3'41
6.
セ・テルミーノ 1'59
ピエルカルロ・サッコ(ヴァイオリン、ヴィオラ、編曲)
アンドレア・ディエチ(ギター、編曲)
録音:2017年6月17、18日、イタリア、ロンバルディア州、ヴァレーゼ県、ゴルラ・ミノーレ、コッレジョ・ロトンディ、無原罪懐胎礼拝堂
Track list
Astor Piazzolla 1921-1992
SIDE 1A 21'40
1. La calle ‘92 5'22
2. Psicosis 2'44
3. Calambre 2'50
4. Imágines 676 3'34
5. Suavidad 2'34
6. Jeanne y Paul 4'12
SIDE 1B 20'28
1. Détresse 4'53
2. Made in USA 3'27
3. Dernier lamento 3'17
4. Fièvre 2'51
5. Fracanapa 3'41
6. Se termino 1'59
All arrangements by Piercarlo Sacco & Andrea Dieci
Piercarlo Sacco violin & viola · Andrea Dieci guitar
Violin: “Augsburger", first half of the 18th century – Strings by Corelli
Viola: anonymous maker, France, first half of the 20th century
Guitar: José Romanillos 1989 – Strings by Savarez
Recording: 17 & 18 June 2017, Cappella dell'Immacolata,
Collegio Rotondi, Gorla Minore, Italy