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フィッシュ・アンド・チップスの歴史 英国の食と移民 創元世界史ライブラリー

パニコス パナイー

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784422203430
ISBN 10 : 4422203436
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

19世紀の英国に生まれ、20世紀前半には安くて栄養満点の日常食として労働者階級に広まったフィッシュ・アンド・チップス。その魚の衣揚げの起源はユダヤの食文化にあり、揚げた細切りのジャガイモは、フランスに由来すると考えられる。お店の経営者には移民が多く、その出身地はイタリア、キプロス、中国と多岐にわたっていた。ディケンズやドイルなど英国文学ファンにも味わい深い、移民と階級社会を映しこんだ本。図版多数。

目次
はじめに
第1章 起源
 1 イギリスにおける魚食とジャガイモ食の初期の歴史
 2 フィッシュとチップスの結婚
 3 フィッシュ・アンド・チップス業界の拡大
 4 フィッシュ・アンド・チップスの誕生
第2章 発展
 1 最盛期
 2 衰退
 3 変化と生き残り
第3章 イギリスらしさ
 1 労働者階級の食べもの
 2 ナショナル・アイコンの構築
 3 海を渡るフィッシュ・アンド・チップス
 4 フィッシュ・アンド・チップスの「イギリスらしさ」
第4章 エスニシティ
 1 外国から来たフィッシュ・アンド・チップス
 2 ユダヤ人の食べもの
 3 フィッシュ・アンド・チップスを売る外国人たち
 4 フィッシュ・アンド・チップス店という坩堝
第5章 フィッシュ・アンド・チップスの意味
 1 食の歴史と遺産
 2 持ち帰り料理
 3 イギリスらしさ
 4 移民
訳者あとがき

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 六点

    ユダヤ人の食習慣から始まり、最も英国的な食物に成り上がるも、その担い手は相変わらず移民の手によると言う、まるで*ラーメンと愛国のような、歴史である。なお六点はフィッシュアンドチップスは好物である。コッド(マダラ)を使用すると格別である。

  • パトラッシュ

    ロンドン滞在中はよくフィッシュ・アンド・チップスを食べた。どこにでもある町の軽食堂でプラスチックか紙皿で出される油ギトギトの安物だが、気取ったパーティーで供されるスコーンやキュウリのサンドイッチなどより余程うまかった。そんなF&Cも源流はユダヤとフランスの料理であり、最初は貧しい労働者階級の食べ物とされていたのがイギリスを代表する国民食にまでなった経緯が面白い。その国民食が現在は移民に支えられているのは、発端からすれば当然か。コロナが収束し訪英できるようになれば、またF&Cを現地の店で食べたいと強く願う。

  • アナーキー靴下

    フィッシュ・アンド・チップス好きなので、お気に入りの方のレビューで本書を知り読まねばと。そもそもジャガイモがイギリスに来たのが16世紀だから、歴史としては短くて当然なのだが、流れが激しすぎて怯む。産業革命と共に流行るべくして流行ったフィッシュ・アンド・チップス。労働者階級に普及したのもイギリスの階級社会ならではで、流石はオーウェルの『1984』が生まれる国だな、なんて思ってしまう。国民食になるくだりはジョークなのか本気なのかわからない怒涛のコメントだらけで、笑えるけど恐ろしい。浅いようでどこまでも深い。

  • Y2K☮

    フライドフィッシュはユダヤ系移民の食文化に由来し、チップスもフランスやベルギーから伝わった調理法である可能性が高い。稲作の起源が中国であるように。だが安い値段と高い栄養価で低所得者層の生活を支え、いつしか階級の壁を超えた「英国の国民食」という位置付けになる。普及に際しては鉄道の登場と氷による冷蔵技術の発展、そしてトロール漁の導入が大きな役割を果たした。国を代表するとされる文化の発祥が多種多様な異国のそれからヒントを得ていると知ることは、排他的愛国心や差別的思考を見直す第一歩。個人経営の飲食店を応援したい。

  • yyrn

    七つの海を支配し、陽の沈まない帝国を築いて世界中から好きなモノを何でも手に入れてきた大国の国民食が「フィッシュ&チップス」というのもなんだかなあと思っていたが、この本を読んでその理由が少し分かった(納得はしないけど)。要は様々な品々と共にかなりの移民がイギリスに流入し、底辺の暮らしを強いられつつ、安くて沢山食べられて調理の手間も省けるテイクアウトのF&Cが受入れられ、臭いユダヤ人の料理と見下されながらも浸透していった中で、中華料理やインド料理、ハンバーガーなどの外国勢の出現に、一時落ち目になったF&Cが⇒

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