パトリック・モディアノ

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血統書

パトリック・モディアノ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336077134
ISBN 10 : 4336077134
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

――わたしは血統書をもっているようなふりをする一匹の犬なのだ――

ノーベル文学賞を受賞したモディアノ自身による文学的自伝。
「わたしはこれらのページを調書や履歴書を書くようにして記している。つまり資料として、また、まちがいなくわたしのものではなかったひとつの人生にケリをつけるために」

本書はドイツ占領下のパリでの父母の出会いにはじまり、モディアノ自身が生まれ(1945年)、次いで弟が生まれ(1947年)、その弟を病気で亡くし(モディアノ11歳、弟9歳)、両親に放り出された孤独を生きながら、作家として立つ22歳までの日々を綴っている。
ドイツ占領下のパリでナチスやフランス当局の「ユダヤ人狩り」を逃れながらも闇市に暗躍した父親の怪しげな行動、子供を放り出して舞台や巡業あるいは遊びに飛び回る母親に触れながら、《わたしが生まれてきたのが腐植土――ないし堆肥――からだったとしても、どうしようもないのだ》と記す。
モディアノ文学の根源を指し示す書にして、混乱の時代の貴重なる証言。

【目次】
・わたしは1945年7月30日、ブーローニュ=ビヤンクールのマルグリット通り11番地で生まれた 
・1945年8月2日、父は自転車でブーローニュ=ビヤンクールの市役所にわたしの出生の届け出に行く 
・両親は明らかに、わたしをパリから遠ざけたがっていた 
・9月、わたしはパリで、両親がほんの数百メートル先のところに住んでいるというのに寄宿生として「アンリ四世校」の哲学級に入学する 
・1963年。1964年。ふたつの年は混じり合っている 
  訳者あとがき 
  パトリック・モディアノ略年譜 
  人名索引 

Customer Reviews

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • かもめ通信

    2005年に刊行された自伝 Un Pedigree の全訳。訳者あとがきや資料を除いた本篇だけなら120頁ほどと比較的薄いが読み応えはある。子どもに背を向けて遠ざかっていく親の後ろ姿や、いまではすっかり変わってしまったというパリ6区界隈の様子など、モディアノ作品の中にたびたび登場するモチーフがそこここに顔を出す。少年時代の思い出語りは時に苦しくなるほどの寂しさを感じさせるが、コレットの 『青い麦』を読んだために何日間かの停学処分を受けた…といった読書遍歴やレーモン・クノーとの交流など文学ネタも興味深い。

  • Olive

    筆者の書籍は数冊読んでいるが付箋を少し回収した気になった。「私のものではなかったひとつの人生にケリをつけるため」時代背景や両親、そこにいた人々、モディアノの暗く孤独な生い立ちを回顧し備忘録とする作業は精神的にも辛いものだっただろうと推測する。忘れ去られたものから作品を描く彼の手法を思うと、これはただの備忘録ではなく、作者を主人公にした究極の1冊なのではないかとも思える。

  • isbm

    ★★☆

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