パスカル・ロベール・ディアール

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小さな嘘つき

パスカル・ロベール・ディアール

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784152104342
ISBN 10 : 4152104341
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

弁護士のアリスは、ある強姦事件の控訴審を引き受けた。勝訴は間違いないと思われた。若くかよわい少女であった依頼人は、世間が求める「被害者らしさ」を備えていたからだ。事件は5年前に起きた。依頼人のリザは当時15歳、被告人の男は当時32歳。男には窃盗、乱闘、飲酒運転、侮辱罪など複数の前科があった。誰もが男の有罪を信じ、哀れな少女のために学校中が証言に協力した。しかしアリスが調査を進めると、リザの嘘が誤判を招いたと判明する。少女はなぜ嘘をつかなければならなかったのか?社会の偏見が司法に与える影響とは?リザの心に触れ、真実の輪郭が見えたとき、アリスの心に宿ったのは少女を最後まで弁護するという揺るぎない意志だった。ゴンクール賞、アンテラリエ賞ノミネート!法廷ジャーナリストの著者が放つ繊細な倫理の物語。

【著者紹介】
伊禮規与美 : 東京外国語大学外国語学部イタリア語学科卒、フランス語翻訳家

パスカル・ロベール=ディアール : 1961年生まれ。ジャーナリスト、作家。1986年にル・モンドに政治記者として入社し、2002年からは同紙の法廷コラムニストとなる。ジャーナリストとして活躍する一方でエッセイや実録小説を多数執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 新田新一

    弁護士のアリスのところに、若い女性の依頼人がやって来ます。彼女は、痛ましい暴行事件の被害者と言われていました。しかし事実は異なり、本当に起こったことをアリスに話します。アリスは若い女性の言葉を信じて、再審を目指すことに。本当に良い小説でした。MeToo運動が起こって、女性たちが自分の受けた被害を話せるようになったのは、良いことだと思います。でも、それが真実を捻じ曲げるようになってはいけません。真実は飛び切り苦いものであることもあります。描かれているその苦さを噛みしめると、静かな感動が込み上げてきました。

  • ヘラジカ

    司法の脆弱性、性的加害の構造的な問題をシンプルかつ簡潔に描いた小品。非常に生々しく、調べなくとも同様の事件がいくつもあることは想像に難くないが、それ故にもう一人の”犠牲者”のことを想うと、虚無感のような感情も抱いてしまう。私が男性だからだろうか。小説のなかであの人物が、どうもギミック、悪く言うと置物のような描かれ方をしていると感じてしまい、最後の演説文も空々しく響くものがなかった。感情を入れて読んでしまう男性への落とし穴として意図しているのか。だとしたら、まんまと気分が悪い自分を顧みないと駄目だろうか。

  • ぽけっとももんが

    これをどう消化したらいいのか。リザがついた嘘は、ある意味嘘ではなかったし、ランジュに罪はないのか。いやランジュに対しては難しい問題ではある。ここから冤罪がうまれるかねないわけだし、でも嫌な奴には違いないんだ。想像力があれば、自分がリザなら同じようなことを言ったかもと思うだろう。でもだめなんだよ。どうしてこんなことに、と思うとやはり、女性を性的欲望の対象としかみられない輩が悪いとしか。解説は丁寧だけれどもねたばれというかそのものなので先に読んではいけません。

  • pushuca

    うそでしかいえないほんとのことがある

  • 桐一葉

    リザの件に関して無罪のマルコに多少の同情は抱くけど、けどまわりまわって自分がしてきた(罪に問われていなくともかつてしてきた他者への配慮のない振る舞いなど)ことを償っているのではという気持ちにもなる。同級生の男の子の身勝手な態度は、"そういうもの"と社会が容認してきてしまってリザに向かっていったのでは。リザだけでなく、他者が勝手に「この人にはこんなことしてもよい」と決めつけてズカズカとその人の領域に入り込むことがこのような事態を招いた、と思った。引っかかることについて考えを深めていきたい、と改めて思う。

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