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影犬は約束の時間を破らない

パク・ソルメ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784309209197
ISBN 10 : 430920919X
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

1、2、3。目を開けて。ソウル、釜山、沖縄、旭川。治療としての“冬眠”が普及した世界の、眠る者と見守る者。やがて犬たちが、人々を外へと導いて―。未踏の文学を切り開く作家による、世界とはぐれた心を結び直す冬眠小説集。

【著者紹介】
パク・ソルメ : 1985年、韓国・光州広域市生まれ。2009年に長編小説『ウル』が「子音と母音」新人文学賞を受賞してデビュー。「完全に新しい、見たことのない小説」と評価された。2014年に「冬のまなざし」で文学と知性文学賞、短編集『じゃあ、何を歌うんだ』でキム・スンオク文学賞を受賞。2019年にキム・ヒョン文学牌を受賞。2021年に『未来散歩練習』(斎藤真理子訳、白水社)で東里木月文学賞を受賞

斎藤真理子 : 翻訳家。パク・ミンギュ『カステラ』(共訳、クレイン)で第一回日本翻訳大賞、チョ・ナムジュ他『ヒョンナムオッパへ』(白水社)で韓国文学翻訳院翻訳大賞、ハン・ガン『別れを告げない』(白水社)で読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • キムチ

    冬眠という語が持つニュアンスだけを別解釈して開いて行く近未来(韓国だけの?)YA的匂いの作品。著者はお初、斎藤真理子さんの訳は読み易い。読了感は20歳代女性と思いきや。。治療としての「冬眠」が普及した世界、本人と見守るガイド、新たな世界へ導いて行く犬の存在。アトウッドの世界に浸った記憶が生々しい今、なんかなぁの感。心身共に疲弊しカチカチの心を解きほぐすとは言う物言いが現実逃避っぽくって。ま、言い方を変えれば「現実逃避でもいいじゃん★生き辛いのは事実なんだから」ってなる?・・合う人は合う、合わなくてもいい

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    どうしようもなく、人生に疲れ果ててしまった時やもう、この現状に向き合うのが耐えられない時、無性に眠りたい気持ちに襲われる時がある。本書は人間が冬眠をする事が当たり前になった社会で冬眠する人を見守るガイドの日常を描く。ガイドの息抜きとして沖縄や札幌に行く事が描かれているのが現代的だな〜。ただ、見守るガイドも辛くなる事はあるのは『居るのはつらいよ』でも取り上げられた介護者の心的負担を思い出す。ただ、ガイドには影犬という時の流れに寄り添ってくれる存在がいてくれるのが羨ましい。文体は深々と降りしきる雪の音のよう。

  • ヘラジカ

    これまで邦訳されたパク・ソルメ作品のなかでは最も読みやすく筋書きも追いやすい。前二作の実験的で尖った作風に魅了された読者としては少し物足りなくも感じたが、やはりあの独特な言葉遣いと浮遊感には得も言われぬ快感がある。この”良さ”を表現する難しさを考えていたところ、付属のカン・ヘリムによる「理解も解釈も必要なく、そこにあるものをそのまま読み取るのが楽しいという時間が存在するのだ」という言葉に救われた。小難しいことを考えずあの遊歩に身を任せるのも、一種の文学との向き合い方なのかもしれない。

  • ケイティ

    とてもよかった。心身治療の一環として長い睡眠を取る「冬眠」者と、それを見守る「ガイド」たちの物語。巻末に寄せられた装丁家の推薦文が素晴らしく、「理解も解釈も必要なく、そこにあるものをそのまま読み取るのが楽しいという時間が存在する」という読書だった。疲弊した都市生活という前提だが、静かで柔らかく深刻にならず、浮遊しているような空気感が気持ちいい。掴みどころがないようで自分の世界と繋がっている感覚になり、不思議な設定や展開にするりと入っていける。『未来散歩練習』から続く、抜け感のある雰囲気に包まれました。

  • フランソワーズ

    行きすぎた競争社会の韓国。それに疲弊した人は冬眠するというシステム、それを見守るガイド。そんな人たちの日常を描いた短編集。ただギスギスした感じはまったくなく、浮遊感漂う不思議な世界。もしかしたら全部、現実逃避としての夢が描かれているのではと思うほどに。

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