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ジュスタ 東欧の想像力

パウル・ゴマ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784879843937
ISBN 10 : 4879843938
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

作家・批評家養成機関「文学学校」に入学した語り手「ぼく」は、ひとりの女子学生と出会う。「正義の女」=ジュスタとあだ名された彼女を待ち受ける苦難とは―ルーマニアの反体制派の代表と目される作家パウル・ゴマが、学生時代を回想して綴る自伝的小説。

【著者紹介】
パウル・ゴマ : 1935‐2020。ベッサラビア(現モルドバ共和国)に生まれる。ミハイ・エミネスク文学・文芸批評学校に入学、のちブカレスト大学文学部に転入。1956年のハンガリー動乱に際し、抗議行動を描いた小説を学部の創作ゼミナールで発表、学生扇動のかどで逮捕される。矯正服役2年と自宅軟禁3年の後、肉体労働に従事。1966年に文芸誌の短編賞を受賞、以後活発に作品を発表するも、体制への非妥協を貫くその姿勢から、活動に掣肘をこうむり続けた。翻訳を通じて西側諸国で注目される一方、本国では孤立を深める。チェコスロバキアの『憲章77』に賛同したことで社会主義への裏切り者とされ、セクリターテの拷問を受け、投獄。その後国外追放処分となり、フランスに亡命した。異国の地で非妥協の声を上げ続けたが、2020年、COVID−19(新型コロナウィルス感染症)により逝去

住谷春也 : 1931年群馬県生まれ。東京大学文学部卒業。出版社勤務を経て、ルーマニアに留学し、ブカレスト大学文学部博士課程修了。以後、ルーマニア文学の研究・翻訳に専念。リビウ・レブリャーヌ『大地への祈り』(1985年日本翻訳者協会特別翻訳功労賞)など訳書多数。2004年、ルーマニア文化功労コマンドール勲章受章。2007年、ナサウド市名誉市民(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 刳森伸一

    社会主義体制下のハンガリーで反体制とみなされ投獄や拷問を受けた末にフランスへと亡命した作家による自伝的な小説。フランスに亡命後に橋の上で、ハンガリー時代に「正義の女(=ジュスタ)」と呼ばれた女性について回顧・幻視するのだが、その語り口が独特で、個人的には馴染めなかった。特に度々反復される「ほら、ジュスタだ!」の「ほら」が何の「ほら」なのか分からない。ただ、後半、辱めを受けたジュスタがそのことを主人公に語る場面は非常に重要で、その意味を真摯に受け止めなければならないと思う。

  • Fumitaka

    その糞真面目っぷりから„Justa”(正義の女)とか、「ジュスターリニスト」などとあだ名されていた友達の思い出を今は亡命中の語り手が回想し、そこから戦後ルーマニアの暗鬱な世界が浮かび上がってくる。緩和期にトランシルヴァニアのハンガリー人と連帯しようとしたら民族主義的な悪口を浴びせられるとか、留置所で暴行される場面とかは淡々としており、この突き放した姿勢は東欧圏の作家にある程度共通した書き方である。ただし情景描写は異様に少ない。住谷先生の訳文はわかりやすいので原文がそうなっているのだろう。

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