バーバラ・チェイス=リボウ

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ホッテントット・ヴィーナス ある物語

バーバラ・チェイス=リボウ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784588490262
ISBN 10 : 4588490265
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2012
Japan

Content Description

その名はサラ・バールトマン。19世紀初頭、南アフリカからロンドン、パリに連れてこられ、「ホッテントット・ヴィーナス」の名で見世物となった彼女。死後、解剖されたその身体模型は、パリの人類博物館に展示され、一般公開されつづけた。21世紀に向かう南アフリカで、突如巻き起こった身体返還運動。サラの悲痛な「声」が今に甦る。

目次 : 第1部 一八〇六年、南アフリカ、ケープタウン(今日は見世物興行はない…/ 私の物語を始めるなら…/ 翌日、私は村を離れ…/ カーサル農園があったのは…/ そのホッテントットのことを初めて聞いたのは…/ 気がつけば、私はたたずんでいた…)/ 第2部 一八一〇年、イギリス、ロンドン(私はセンセーションを巻き起こした…/ 見つけてきたのはヘンドリック様で…/ 私は看板を見あげた…/ あれからひと月、ウェダバーン牧師は訴えた…/ 私が裁判所に姿を現すと…/ 親愛なるカサンドラ…/ 裁判は私をいっそう有名にし…/ では、これがその男なんだわ…/ 夫は約束したのに…)/ 第3部 一八一四年、フランス、パリ(拝啓、ジョルジュ・レオポルド・キュヴィエ男爵…/ 目差しは目がくらむほどまぶしく…/ ヴィーナスの視線が私に注がれているのを感じた…/ 最初、私は平気だった…/ 戻ってみると…/ いつものように白人が勝った…/ 私は赤いグローブ皮を選んだ…/ ティーダマン様が横切って…)/ 第4部 二〇〇二年、南アフリカ、ケープタウン

【著者紹介】
バーバラ・チェイス=リボウ : 1939年、アメリカ、フィラデルフィア生まれ。イェール大学で学び、1979年、ベストセラーとなった『サリー・ヘミングス』で、アメリカの女流作家の手になる最高の小説に与えられるジャネット・ハイジンガー・カフカ賞を受賞。『ホッテントット・ヴィーナス―ある物語』では、2005年、アメリカ図書館協会からブラック・コーカス賞(「ブラック・コーカス」は黒人の権利向上をめざすアメリカの民間団体)が贈られた。1988年には、詩集『クレオパトラのごとき裸婦の肖像』で、優れたアメリカの詩人に贈られるカール・サンドバーグ賞を受賞し、詩人としての評価も高い

井野瀬久美恵 : 1958年生まれ。京都大学大学院文学研究科西洋史学専攻博士課程単位修得退学。博士(文学)現在、甲南大学文学部教授。専門はイギリス近代史、帝国史

安保永子 : 1954年生まれ。1976年、関西学院大学社会学部卒。2000年より甲南大学文学部の聴講生となり、歴史文化学科、英語英米文学科の授業を中心に、監訳者の講義などを受講し、現在にいたる

余田愛子 : 1956年生まれ。1979年、関西学院大学文学部、教育心理学科卒。2001年より甲南大学文学部の聴講生となり、歴史文化学科、英語英米文学科の授業を中心に、監訳者の講義などを受講し、現在にいたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • こばまり

    私はこの哀れなサラ・バールトマンについて、そして現代に巻き起こった復権運動について何も知らないのだった。ドラマティックな小説仕立てによりともすれば視線が文字を滑る程腹が立った。当時の植民地政策や今尚厳然としてある人種主義、さらに彼女の乙女心に付け入った男も憎い。

  • かおりんご

    小説なのだけれど、史実が元になっています。ホッテントット・ヴィーナスと呼ばれた女性は、奴隷のような扱いを受けていました。コイコイ人だというだけで、見世物にされ、嘲笑され、不当な扱いを受けていました。そして、死んでも、埋葬されることなく、博物館に骨格標本として展示されました。この話は、何千年も昔の話ではありません。ほんの少し前の話。読んでいるうちに苦しくなって、なかなか読み進められませんでさしたが、読んで良かったと思う一冊でした。

  • すけきよ

    「ホッテントット・ヴィーナス」として、見世物にされたサラ・バールトマンの人生を再構築して小説化。図らずも、図像として黒人のイメージをヨーロッパに根付かせたサラだけど、同時に作者は人種差別や女性差別を彼女の人生に重ねあわせる。彼女の夢やささやかな抵抗と、サラを翻弄する学者たちが、植民地に対する列強主義の象徴として描かれる。ただ、勘違いなのか、調査が面倒だったのか、サラの同僚として羅列されるフリークスたちが100年後に活躍する名前ばかり。大嘘(物語)を成立させるからには、細部はリアリティを保って欲しかった。

  • sasha

    本書はあくまでも小説だから、すべてが事実とは思わないけれどそれでも身体的特徴を見世物にされて死後も標本として展示されるなんてなぁ。白人至上主義の犠牲者ってだけでは済まされない。今でこそ見世物小屋はなくなったが、テレビがその役割を担っているよね。

  • まつ

    何となくユーモラスな表紙だけど内容はちょっと違う。人間の中に潜んでる 悪趣味なものを露呈させる。植民地が当たり前で人種差別も当然だった時代の話なので、白人の至上主義に驚かされる。だいぶ後年になってからだけれど(ほとんど現代)サラの亡骸が(標本としてのだけれど)故郷に帰れるのはホッとできた。

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