バーナディン・エヴァリスト

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少女、女、ほか(仮)

バーナディン・エヴァリスト

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560093665
ISBN 10 : 4560093660
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

今日はアマの『ダホメ王国最後のアマゾン』がナショナル・シアターで上演される初日。黒人として女性として日々受ける差別に立ち向かってきたアマが、50代になってついに栄光をつかんだのだ。記念すべき今宵、家族や友人たちがここに集う。演劇界を共に生き抜いてきた戦友、母の希望とは異なるがしっかりした自分の意見を持つ娘をはじめ、いまだ不遇をかこつ者、努力して社会的成功を手にしたエリートなど、背景も様々な12人の女性が、それぞれの人生を振り返っていく。子ども時代のレイプ、小さな町での差別、子どもを抱え必死に働いてきたこと、エリートとなった娘との不仲、実の両親を知らないことなど、みな人知れず心に傷を抱えている。大切なのは共にいること。人生、捨てたもんじゃない。笑って泣かせ心揺さぶる真実の物語。2019年度ブッカー賞受賞作。

【著者紹介】
バーナディン・エヴァリスト : 1959年、ナイジェリア人の父とイギリス人の母のもとロンドンで生まれる。7作目の小説である本書で2019年度ブッカー賞をはじめ多くの文学賞を受賞。ブッカー賞については、受賞は一作という規則を破った異例のダブル受賞で、エヴァリストは黒人として、黒人女性として初の受賞者となった。執筆活動は書評、エッセイ、ドラマ、ラジオと幅広く、“サンデイ・タイムズ・スタイル・マガジン”などのゲスト・エディターも務めた。2009年には大英勲章第5位を受章。ブルネル大学ロンドン校の創作科で教鞭を執っている

渡辺佐智江 : 翻訳家。キャシー・アッカー『血みどろ臓物ハイスクール』(河出書房)、リチャード・フラガナン『グールド魚類画帖』『奥のほそ道』(以上、白水社)など訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • アキ

    2019年ブッカー賞受賞作。初の黒人女性受賞作。著者の出自と同じく、イギリスで暮らす黒人の女性たち12人の人生が各章毎に語られる。彼女たちのジェンダーと差別と連帯と苦難が様々な形で表され、繋がっていく。先祖から祖母、母を経て娘に至るまで、アフリカ、インド、カリブからイギリスで暮らす実に多くの人々の関わりを俯瞰的に見ると、確実に社会の変化があることを感じる。とても現代的な小説で、この小説自体がイギリスの今に至る社会のある一面を照らしているように感じた。

  • buchipanda3

    Get on up (get up)、起き上がって気ままに踊れ、少女たち、女たち、そしてほかの何にも分類されたくない者たち。悲喜交々、人生の表も裏も詰め込んだような気取らずに躍動する文章(どこか叙情性も)に鷲掴みにされた。前世紀から現代までの英国のアフリカ・カリブをルーツとする女性たちの物語。一人一人の人生、差別との苦難な対峙、新世代の感性の煌めき、それらが交差して結び付く。キャロルの母ちゃんは言う「この世界にはだれにだってだれかがいるんだから」。そのバミさんは願い想像する意味を示す。そしてラストにワオ。

  • どんぐり

    ブラック・ブリティッシュ(黒人の英国人)女性たちの物語。黒人女性を生きることと性の多様性がこの小説の持ち味。ストレートもいれば、ポリアモリーのレズビアン、トランスジェンダーの女性までいる。女性の性的指向とジェンダーアイデンティティはノンバイナリーかつ混淆で複雑。第1章のナショナル・シアターでアマ・ボンズ作・演出のレズビアンを主題にした『ダホメ王国最後のアマゾン』の開演を待つアマと女性たち。それに連なる各章に母親と娘を中心に置きながら、ほかの女性1人を組み合わせた3つの物語が全4章で計12話ある。→

  • がらくたどん

    ヒトを「仕分ける」ということの意味と無意味について想いを馳せるためのステップボード。家族史のどこかにアフリカルーツを持つ女性達が生と性の手綱を自身の手に握ろうとする姿を描いた群像劇。作中で舞台演出家アマの娘ヤズがその生物学上の父の2014年の著書を読み本書原作そのもののブッカー受賞が2019年ということを考えると舞台はEU離脱へ舵を切り始めたイギリス。中心人物のアマの青春が80年代だったこととあいまって意気軒昂に多様性の開花を謳う元気の良い作品。苦も楽もアフリカンビートに乗せて飲み下す祝祭トーンが少し苦い

  • ヘラジカ

    それぞれ異なる戦いを生き抜いてきた強靭な女性たちの声。ゆるやかに繋がる連作小説形式だが、どの主役の人生も重厚感があり鮮明で、等しく圧倒される。個性的な文体はドライブ感を演出しており、僅かなページ数の中でも駆け抜けるように過不足なく過酷な生を体験させてくれた。語りの力によって登場人物の全員に親しみを覚えてしまう。前の人物よりも次の主人公を好きになることを繰り返しながらフィナーレへと導かれた。エピローグの後味も良く、期待を裏切らぬ素晴らしい読書。間違いなくこの時代を代表する現代文学として歴史に残るだろう。

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