Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• skunk_c

  読了日：2024/04/18

  ドイツの研究者による親衛隊の歴史をコンパクトにまとめたもの。突撃隊が肥大化し、ヒトラーの手に余るようになる中、徐々に「ヒトラーに忠誠を誓う警護隊」から成長、ナチの中核的組織になっていき、ホロコーストなどにかかわっていく様子が描かれる。ヒムラーの果たした役割は大きいほか、その他のリーダーも写真入りで紹介。戦後親衛隊を断罪する裁判についても記述があるが、その難しさも垣間見ることができる。アレントのアイヒマンに対する評価には厳しい見方をしている。ヒトラーの時代を理解するために読むべき本の一冊と思った。

• fseigojp

  読了日：2024/04/01

  日本の青年将校とはかなり違う出自　エリート集団でなかったところがユニーク

• marty@もぶおん学

  読了日：2024/04/13

  SSという特異な組織の興亡が要領良くまとめられた一冊。後にエリート性を強調するものの、発足当初はSAとほとんど見分けがつかず、SAよりむしろ粗暴だったとの指摘は興味深い。SA粛正後、選抜条件を厳格化してエリート集団を目指すも思うように人が集まらず緩和した結果、出自などを見るとごく平均的な集団になり、さらに戦時下の膨張の果てに武装親衛隊がムスリムも含めた極めて多様な集団になったというのも面白い。戦後、警察や大企業で活躍した幹部がいた一方で、半世紀以上を経て老齢の末端隊員が断罪されるのも皮肉である。

• onepei

  読了日：2024/04/28

  命令拒否でも懲罰がなかった、親衛隊が肥大化するとその入隊条件も緩くなったというのは興味深かった

• 札幌近現代史研究所（者。自称）

  読了日：2024/04/29

  　本書は優れたナチ・ドイツ,親衛隊及び武装親衛隊の成立,犯した罪,及び戦後のこれら構成員の扱いや受容についての優れた概説書である。 　多くのマイナーな隊員が出てくるがさほど重要視されるべき人物はおらずやはりヒトラー,ヒムラー,ハイドリヒ,ヘース当たりが中心となる。この書籍の革新的な点は親衛隊をならず者や「机上の殺人者」でもないとし,明確な反ユダヤ主義と生存圏獲得の世界観の使命に支えられていたとする点である。しかし既知であっても壮絶な流血には目眩を覚える。150万人の殺害から生存者は100名以下など…

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