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少年が来る 新しい韓国の文学

ハン・ガン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784904855409
ISBN 10 : 490485540X
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

1980 年5月18 日、韓国全羅南道の光州を中心として起きた民主化抗争、光州事件。戒厳軍の武力鎮圧によって5月27日に終息するまでに、夥しい数の活動家や学生や市民が犠牲になった。抗争で命を落とした者がその時何を想い、生存者や家族は事件後どんな生を余儀なくされたのか。その一人一人の生を深く見つめ描き出すことで、「韓国の地方で起きた過去の話」ではなく、時間や地域を越えた鎮魂の物語となっている。

【著者紹介】
ハン・ガン : 韓江。1970年、韓国・光州生まれ。延世大学国文学科を卒業後、1993年に季刊『文学と社会』に詩を発表、翌年ソウル新聞の新春文芸に短編小説「赤い碇」が当選し文壇デビューした。韓国小説文学賞、今日の若い芸術家賞、李箱文学賞、東里文学賞などを受賞し、2016年『菜食主義者』はイギリスの文学賞、マン・ブッカー賞国際賞に選ばれた

井手俊作 : 1948年、福岡県生まれ。1974年、早稲田大学政治経済学部卒。新聞社勤務を経て2009年に韓国文学作品の翻訳を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    1980年5月の光州での民主化闘争における軍事政権の非情な弾圧を描く。これは、ハン・ガンにとって自分が作家である限りは、何が何でも書き留めねばならなかったことがらなのだろう。その意味では、それは彼女の根幹にかかわるテーマであり、したがって生涯消えることなく、背負い続けているのだ。彼女は直接それに遭遇したわけではないのだが(年齢的にも、当時はまだ10歳だった)、その精神的な共感と連帯の意識は贖罪にまで高められる。ただし、その想いは単線的なそれではなく、翻って人間存在そのものにまで遡行する。⇒

  • 榊原 香織

    凄まじい内容なのに、彼女独特の透明感で少し童話化されています(じゃなきゃ酷すぎて読み進められないかも)。 1980年の光州事件を描いた秀作。

  • フリウリ

    ハン・ガンさんは光州で生まれ9歳まで育ち、光州事件発生数カ月前にたまたまソウルに引っ越したのだそうだ。本書では、光州事件に遭遇した人々のストーリーが章ごとに「ポリフォニック」に描かれ、著者が自分の土地、ルーツに向き合う圧倒的な必然性が感じられます。人間の、あるいは祖国の陰惨な一面を克明に描き、かつ読み手を惹きつけ考えさせることは芸術の役割でもあり、それを文芸として結実させた著者の信念と力量に感服しました。かつて同胞が起こした陰惨な出来事を、文芸の志高く描く21世紀の日本語の作品も読んでみたいけれど…。9

  • 遥かなる想い

    1980年の光州事件を扱った作品である。 この事件で亡くなった人々への鎮魂の 物語でもある。何度か映画化された 光州事件を本で読むと 改めて心が痛い。 この時代の韓国の軍事政権下の不気味さが 今に蘇る。死者と生き残った者の哀しみが 丹念に描かれた、哀切の作品だった。

  • やいっち

    既に本作を読みながら、その都度、幾度となくメモってきた。事件の現場に生き死にした当人(の魂)に乗り移って、まさに当人ならではの言葉にはならない実相を生々しく映し出す。日本の一九八〇年の世相とのあまりの違いに衝撃を受けなければ嘘だろう。 

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