Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

• 榊原 香織

  読了日：2025/09/01

  初翻訳エッセイ。　ハン・ガンを読んでいる時間が好き。静かで透明

• lily

  読了日：2021/02/27

  国民的詩人尹東柱、金素月にも思いを馳せて過去の自分を暖かい眼差しで見つめる姿にほんわかな気持ちにさせてくれる。そう、私が持っているものは五感を最大化させること、それだけでどれだけの人生の慰めになるか。私も友達との手紙は気付かぬうちに全て母に捨てられてしまったけれど、残っていたら昔の私に気持ちよく挨拶くらいはできたかな。今でも大事なことは手紙で伝える癖がある著者はなんて麗らかな心を持っているのだろう。刹那の美しさも集めれば人生の森の住処となる。灯火の心がまた育ったみたい。著者の朗読も五味の絶妙な味わい。

• ネギっ子gen

  読了日：2025/08/27

  【今できるのは光を投げかけることだけだから】音楽との出会い、著者が作詞作曲した歌などについて綴った、著者初のエッセイ集。巻末に、著者作詞作曲の楽曲や『少年が来る』などの著者作品朗読にアクセスできるＱＲコード付き。＜苦境に陥っていた時期だったけれど、この本は憂いに沈む私を悠然と抱きとめるようにやってきて、ある季節が終わるまでずっと一緒にいてくれた。１ページずつ、一単語ずつ書き進めていくうちにようやく、私は前に進んでいたのだと思うようになった。書くことからの祝福のような贈り物、沈黙のうららかな光の中で＞と。⇒

• kana

  読了日：2025/02/26

  ハン・ガン氏の小説を読む前にエッセイを読むのがオススメときいて。確かにいい準備体操になるような叙情にあふれた1冊。主に彼女の作詞活動や好きな歌詞にまつわるエッセイ。曲調がわからずピンとこない章もあるけど、貧しかったころのピアノにまつわる思い出を綴った「紙のピアノ」がとにかくいい。そして病や喪失に幾たびも傷を負いつつ、その都度儚く燃える繊細な感情の機微を創作に注ぎ込んできたことが伝わってきました。扱うテーマは重いときくけれど、そんな彼女の描き出す世界をもっと知りたいと思いました。

• フリウリ

  読了日：2025/11/11

  ハンさんはブラームス弦楽六重奏曲第一番を聞きながら、ある小説を書いていたそう。「弦楽器が一つの旋律を順番に受け取りながら内面の核心に近づいていくような第二楽章」が好きで、主人公の性格のせいで「一時間に一回は泣きながら書いた小説だったが、たぶんあの曲がなければ最後まで書けなかっただろうと思う」。その後もずっと聴き続け、「「お前は誰だ」と誰かに問われたら、あの第二楽章を聴かせなければとおもっていた時期もあった」と述べています。わたしも真似してその第二楽章を聴いて、ごく小さな危機を乗り越えました。ありがとう。8

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

• 小説（日本・海外）
  Creator：