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ピネベルク、明日はどうする!?

ハンス・ファラダ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622085942
ISBN 10 : 4622085941
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

失業、貧困、明日への不安…ナチズムへ繋がる道を用意した暗い時代に、お金はちょっぴり、心配と希望はたっぷり抱え、懸命に生きる若夫婦の姿を描いた長編。

【著者紹介】
ハンス・ファラダ : 1893‐1947。本名ルドルフ・ディッツェン。司法官僚の息子としてグライフスヴァルトに生まれる。26歳で作家デビュー。グリムのメールヒェンから取ったハンス・ファラダのペンネームを名乗る。ナチスによって「望ましくない作家」に分類され、反ユダヤ的な作品や国策映画の原案などの執筆命令などをうけて困難な執筆生活を続けた。アルコールおよび薬物依存、精神病院入院を経て、終戦を迎える。1946年に『ベルリンに一人死す』(赤根洋子訳、みすず書房)を書き上げた3ヶ月後に没した

赤坂桃子 : 1955年東京生まれ。上智大学文学部ドイツ文学科および慶應大学文学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • キムチ

    原題"Kleiner Mann−Was nun” 小さい、ちっぽけな、凡庸な、小市民。。多様な意を持つKlein 。ワイマール末期の時間を風にそよぐ葦の様に生きて行く若い二人。装丁のモノクロの市民・・この中に❓23歳のピネベルグ まさに小市民 子羊ちゃんだって可愛いけどごく普通。相愛の二人だからこそこう呼ぶ。不安定な雇用 常に生活の不安が足元を揺らがせる。会話が全体の3分の二という事でか映画化もされたようだ。延々と続く暗雲 ラストで愛する結晶 おチビちゃんが生まれたが 明日はどうする・・?薬物と精神病院の

  • seacalf

    時は失業者600万人、ハイパーインフレのワイマール共和国末期。次から次へと降って沸いてくる困難に健気な若い夫婦が奮闘する姿は可愛らしくもいじらしい。貧困に喘ぎ、暗くなりがちな展開だが、二人の純真さが物語を明るく照らす。映画館の2階という秘密基地めいた住居や、ヤッハマン、ハイルブットといった頼もしくもユニークな脇役がスラップスティックのような楽しい雰囲気を作り出している。幾多の困難にもめげずに励まし合いながら頑張る姿に多くの読者が自分達を投影し超ロングセラーになっているのも大いに頷ける。今後の彼らに幸あれ。

  • かもめ通信

    ワイマール共和国末期、空前の大量失業時代を舞台にしたこの物語は、ユーモアと皮肉を交えながらも、貧困が若い二人の生活をじわじわと押しつぶしていく様を丁寧に描くことで、ヒトラーが政権を掌握する前夜の不穏な世相をにじませる。1932年の発表以来、世界各国で翻訳され今なお読み継がれているというロングセラー作品の初邦訳。語り口は柔らかでウイットにとんでいて決して読みにくくはないのだが、読み終えるまでにはかなり時間がかかったのは、“明日”のことを考えるのが少しつらかったからかもしれない。

  • キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

    ヒトラーが台頭しつつあるドイツの、若すぎる夫婦の貧しすぎる生活。希望に満ち満ちて結婚生活をスタートさせるが、お金は常に足りない。助けてくれる人も親を含めて誰もいない。それでもつましくカツカツと節約しつつ、赤ちゃんを出産して、真面目に頑張る。労働者の権利は無く、真面目な若い二人を利用して搾取する容赦ない雇用者や社会。多分二人は不気味なドイツの政権の行方を見る暇もなく、いろいろな惨事に巻き込まれていくのだろうな、と悲しくなった。ナチス政権から反ナチス的と言われた作品である。

  • ケイトKATE

    最初、お互いを“子羊ちゃん”と“坊や”で呼び合うヨハネスとエマのピネベルク夫妻の激甘カップルぶりに辟易したが、大不況真っ只中のドイツを舞台に、明日の生活も分からない時代、ささやかな幸せのためにお互いを助け合い懸命に生きるピネベルク夫妻に共感を感じた。発売当初、ドイツでベストセラーになったというが、今でも古びない内容なので多くの人に読んでほしいと思った。これは、個人的で実現できない願いであるが、著者ハンス・ファラダにはピネベルク夫妻のヒトラー政権と第二次世界大戦時代の物語を書いてほしかった。

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