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ホラー映画の科学 悪夢を焚きつけるもの

ニーナ・ネセス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784845923045
ISBN 10 : 4845923041
Format
Books
Release Date
July/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ホラー映画を見るとき、私たちの脳・心・身体で何が起こっているのか?
モンスター、暴力、トラウマ、音……さまざまな切り口から、脳科学や心理学で〈恐怖〉のしくみを解き明かす
もっと眠れなくなること必至の、ホラー映画×科学の世界!

私たちはなぜ、ホラー映画という悪夢の燃料≠求めるのか?
私たちの脳や身体はホラー映画の何に恐怖を感じ、どのように反応するのか?

本書では、科学コミュニケーターとして活動する著者が多彩なホラー映画を例に、人が恐怖を感じ、脅威に対処するメカニズムを紹介。脳科学・心理学・神経科学・生物学の知見から、〈恐怖〉のさまざまな側面を明らかにする。

登場する映画は、『サイコ』『エクソシスト』など古典的名作から、『ヘレディタリー/継承』『アス』『クワイエット・プレイス』など現代のヒット作まで約300本。サイコ、SF、スラッシャー、スプラッター、クリーチャー、オカルトなどのサブジャンルを縦横無尽に扱いながら、ホラー映画の歴史もおさらい。いかに映画における〈恐怖〉が作り出されてきたのか、そして私たち観客はいかにそれを受け取るのかに迫る。

各章には、ひとつの作品を掘り下げるコラムと、映画の製作者や研究者へのインタビューも収録。尽きることのないホラーの魅力を存分に楽しめること間違いなし。

[本書に登場する映画]
『スクリーム』『サイコ』『ハロウィン』『エルム街の悪夢』『13日の金曜日』『ジョーズ』『エクソシスト』『サスペリア』『暗闇にベルが鳴る』『羊たちの沈黙』『悪魔のいけにえ』『エイリアン』『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』『ヘレディタリー/継承』『シャイニング』『アス』『ソウ』『リング』『仄暗い水の底から』『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』『チャイルド・プレイ』『ムカデ人間』……など300作品以上!

[本書に登場する用語やトピック]
脅威/闘争・逃走反応/PTSD/ジャンプスケア/嫌悪感/ミラーニューロン/捕食・被食関係/不気味の谷/仮面/クモ恐怖/不協和音/周波数/叫び/恐怖記憶/認知発達理論/侵入思考/スポイラー/ホラー映画と犯罪の関係/脱感作/馴化/レーティング/妊娠ホラー/拷問/マンデラ効果/血や眼球にまつわる恐怖/ホラー好きは遺伝するか/刺激追求度/カタルシス説……ほか

最高のホラー映画とは、階段を歩いたり明かりを消したりするのが不安になるような映画だ。指のあいだから覗くようにスクリーンを見て、その晩は眠れなくなるような映画だ。

[目次]
はじめに
第1章 恐怖を感じると、脳はこうなる
第2章 ホラー映画の歴史
第3章 モンスターの作り方
第4章 耳からの恐怖
第5章 恐怖が付きまとう理由
第6章 暴力的メディアと暴力行為
第7章 血、ゴア、ボディホラー
第8章 ホラーの変わらぬ魅力
あとがき
謝辞
訳者あとがき
参考文献
索引
プロフィール


《著者情報》

ニーナ・ネセス
カナダのオンタリオ州サドベリーを拠点とする科学コミュニケーター、ライター。『The Science of Orphan Black(ドラマ『オーファン・ブラック 暴走遺伝子』の科学)』(ECW Press、2017年)の共著者。おもにウェブ上でホラーと科学の接点を深く掘り下げた執筆活動を行う。本書が初の単著となる。

五十嵐加奈子(イガラシカナコ)
翻訳家。東京外国語大学卒業。主な訳書に、ローラ・カミング『消えたベラスケス』、エドワード・ウィルソン゠リー『コロンブスの図書館』(以上、柏書房)、デボラ・ブラム『毒薬の手帖』、リー・メラー『ビハインド・ザ・ホラー』、ニール・ブラッドベリー『毒殺の化学』(以上、青土社)がある。

【著者紹介】
ニーナ・ネセス : カナダのオンタリオ州サドベリーを拠点とする科学コミュニケーター、ライター。おもにウェブ上でホラーと科学の接点を深く掘り下げた執筆活動を行う。本書が初の単著となる

五十嵐加奈子訳 : 翻訳家。東京外国語大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 旅するランナー

    潜在的な脅威に気づくのが非常に得意な人類が、各時代に潜む恐怖の対象を反映させて作ってきたホラー映画。その歴史を辿りつつ科学的な分析を行うゾクゾクするような一冊。ホラー好きは、殺戮の予定調和·お約束、ホラやっぱりねを楽しむというのが腑に落ちます。そして、人類が生き残るために進化させてきた2つの適応行動、コミュニティの形成と道具の発明を活用して、ホラー映画でサバイバルする術を身に付けることもできます。

  • パトラッシュ

    観客の恐怖感を強烈に刺戟するホラー映画は、理性から縁遠いと思われるがとんでもない。逆に少しずつストレスをかけて怖さを盛り上げていき、狙ったタイミングで最高のインパクトを与えるよう緻密に計算されている。製作時の社会で特に危険視されているものに恐怖の源を求め、意外なモンスターの突き抜けた行動をどうするか考え抜き、見る人の反応を心理学的に予想する。演出や撮影、音声から劇伴音楽、DVDのパッケージに至るまで目標に向けて統一されている。編集者のインタビューに血糊の歴史などトリビアも満載で、ファンにはたまらない1冊。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    怖がりながらも指の隙間からホラーを観てしまう人は多い。私のその一人だ。人は何故、ホラーに惹かれるのかを身体的・脳内変化も踏まえて論じたこの本は楽しい。そして観る人の反応、ジャンプスクエアの効果性、血糊の歴史、ホラーへの入り口と年齢指定、更にはホラーが及ぼす過度な社会的影響への弁論などが縦横無尽の語られるからだ。特にH・G・ギーガー氏によって生み出されたエイリアンの生物としては最高すぎる斬新さと美しさや(スティーヴン・キングも『死の舞踏』で絶賛していた)映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の醸し出す臨場感

  • くさてる

    「怖い」って何だろうという視点からホラー映画が人々に与える影響を脳科学の視点を中心に解説したもの。怖いのに見てしまう、残酷な場面はなぜショッキングなのか、さまざまな観点からホラー映画が語られますが、個人的には暴力的なメディアがほんとうに人々に影響を与えるのかを検証した部分がいちばん面白かったです。

  • せっちゃんさん

    ホラーは苦手…だから怖いもの見たさに読む。この本はひたすら「○○という映画の○○のシーン」を引き合いに、"何故、恐怖を感じるのか?"を複数視点で解説。真面目に読むよりは、コメディ風に読めた。音響や血糊、クリーチャーの造形などなど。とにかくググりながら読んで時間がかかる(※良い意味で)。 ちょっとホラー映画が観たくなる1冊。

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