ニッコロ・マキァヴェッリ

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戦争の技術 ちくま学芸文庫

ニッコロ・マキァヴェッリ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480094773
ISBN 10 : 4480094776
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2012
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

『君主論』でカリスマ権力者による政治主導を訴え、『ディスコルシ』で市民に国を守る自覚をうながしたマキァヴェッリは、本書で、強く、かつコントロールしやすい軍隊の作り方を説く。群雄割拠の時代、他国との戦いを勝ち抜かなければならないのはもちろんだが、同時に司令官たちの台頭も警戒しなければならない。軍制改革の特命を帯びた彼は、厳しい訓練によって兵士を鍛えるとともに、クーデターを未然に防ぎ、不満分子を矯正するための管理体制を構築する。マキァヴェッリ政治思想を理解する上で欠くことのできない一冊。ボリンギエーリ版、ナツィオナーレ版に依った改訳決定版。

【著者紹介】
ニッコロ・マキァヴェッリ : 1469‐1527年。フィレンツェ共和国が生んだ偉大な政治思想家。その哲学は『君主論』、『ディスコルシ―「ローマ史」論』、『戦争の技術』の、いわゆる「マキァヴェッリ政治思想三部作」に余すところなく記されている

服部文彦 : 1957年名古屋市生まれ。1985年東京外国語大学大学院地域研究研究科地域研究専攻ヨーロッパ地域コース修了。現在大同大学教授。専門は思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ラウリスタ〜

    マキャヴェッリで、しかも『戦争の技術』ときたら絶対面白いだろう、と思ったらそうでもなかった。大砲時代にもかかわらず、古代ローマの戦闘方法を至高のモデルとしているし、実践的な戦争論としても疑問符。そして、その戦争の技術がより発展した話題に広がる気配がなく、マキャヴェッリの著作である必要が感じられない、言うならば、500年前の凡庸な戦争理論書。うーん、ミスったな。

  • 1.3manen

    1520年の作(解説298ページ)。日本では足利氏の治世。マンパワーで集団と集団で戦っていた時代。現代はレーザーをあてられたとか、見えないところで発射されてどこを通ったかは後からしかわからない兵器。この中世での戦い方の方が、目に見えるものの、情報が正しく伝わらなかった可能性もある。どの時代の戦争も、結局、勝敗はつくかもしれないが、不毛で徒労に終わると思える。現代は勝敗はつかない。総崩れ。戦後の想像力の欠如がまずい。体系図が7枚説明される。21世紀の今、最高権力者が隊形最後列で鎮座するもそんな時代ではない。

  • Fumoh

    元々は「軍事論」と呼ばれていたらしく、「戦争の技術」は後世につけられたタイトルだとか。中身は軍制改革論ともいうべきもので、第一次イタリア戦争においてフランス軍にめちゃめちゃにされたイタリア諸都市の軍の脆弱さを嘆いたマキャヴェリが、古代ローマに範を取って、当時の軍制を論じた話です。「孫氏」のように一般的な軍事論ではなくて、かなり込み入った、実践的な陣形や隊列、軍の構成の話なので、今になって読むと資料的価値しかないように思えますが、「マキャヴェリズム」の奥底に流れている精神をそこに見出すこともできます。

  • ポチョムキン原田

    昨今話題になっている第二次世界大戦における歴史問題等の認識を話し合う上で読むべき本だと考えられる。 戦争に対する認識や、賠償金の概念などが正しく理解できる著作の一つだと断言できる。 世の中の評論家気取りは一度読んでみたらいいのでは?

  • roughfractus02

    国家や戦争は過去に遡り未来を予測すれば捉えうるものではない。不透明な未来に向かう軍隊の成功は、管理と制御の不可能性をいかに減ずるかにかかっている。外交に手慣れた著者ゆえに、常に未知の他者に向かい、現実という多様性の力量(virtu)を制御可能にまで高める努力を続けたのだろう。彼は、その多様性を捉え切れず、試行錯誤によって綴られた言葉のみを読者に差し出す。彼の意見で組織されたフィレンツェ軍がピサ奪還を果たしたのはあくまで結果だ。結果からしか辿れない歴史で捉えれば、彼が対峙した多様性の力量は消えうせる。

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