ニクラス・ナット・オ・ダーグ

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1795 小学館文庫

ニクラス・ナット・オ・ダーグ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784094071481
ISBN 10 : 4094071482
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

フランス革命の影響が色濃く残る、暴力と奸計に満ちた一七九五年のストックホルム。事件を捜査することで立ち直りつつあった、戦場帰りの引っ立て屋カルデルと心を病んだ学生エーミルは、自らの善意が惨劇を招いたことにうちのめされていた。愛する子どもたちを喪ったアンナ・スティーナは姿を消した。一方、追い詰められた“怪物”は、自らの起死回生を賭けたおぞましい計画を立てていた―。戦争、暗殺、人権蹂躙。腐敗しきった北の都で、己の正義に従い生きる者たちを力強く描き、北欧ミステリーの歴史を塗り替えた至高の三部作、堂々の完結篇!

【著者紹介】
ニクラス・ナット・オ・ダーグ : 1979年、スウェーデン最古の貴族の末裔としてストックホルムに生まれる。音楽雑誌の編集長を務めた後フリーの著述家となり、2017年に『1793』で小説家デビュー。同年、スウェーデン推理作家アカデミー新人賞を受賞

ヘレンハルメ美穂 : 国際基督教大学卒、パリ第三大学修士課程修了、スウェーデン語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ナミのママ

    スウェーデン歴史ミステリー三部作完結。この膨大なストーリーをどうやって完結させるのか、何よりそれが知りたかった。前作に引き続きますます混乱を極める1975年、そこに描かれる歯車が狂ったような人生。狡猾な者はさらに狡猾に、運から見放された者はさらに転げ落ちていく。政治と宗教が深く生活に浸透し、人々はアルコールとお金に翻弄される。先が見えず、不安な時代と共に物語は終わってしまった。この狂気と絶望感の三部作に光のある幸せな結末を望んでいなかったが、それにしても…。生き抜く事が大変だった時代の物語。

  • キムチ

    巻末ネタを頂くと当3部作 18C末人気を博した詩人 ベルマンの人生や作品をモチーフにしたとある。全く知らない人物だが死去は1795.そりゃ、その死を持って、当作が幕を閉じたのもむべなるかな。章扉や冒頭に引用された詞文が人となり、作品群の香りとベルマンの人間性をかぐわせる。酒と色と性欲と。。しかしこの三部作は群集劇であり、下層の人々の力強さも随所で見せている。上層階級のみで時代は作られない証をよく現す。泥水の様な悪の限りに立ち向かったヴィンゲとカルデル、賢明な中にも悲惨な結末が続いた〜18C末ストックホルム

  • 路地

    惨劇の主犯はもとより、残酷な趣味を持つ結社も一網打尽に、、とはならず、主人公も含め暗い過去を清算するかのように幕引きに向けて去っていく様に、物語の舞台である汚物に濡れる近世ストックホルムとは裏腹の静謐を感じた。後に残るのは未来を持つ者だけか。ここしばらく感じていなかった深い読後感が得られた。

  • ちえ

    三部作最終巻。想像もしていなかった終わりに(えー!!)と読了後、暫く虚脱。1つの希望は残ったけれど、余りにも救いがなく、良いんだろうかこんな終わり方で…とざわざわする。3冊読み終えてみると、主人公はこの時代のスウェーデン、橋の間の町とそこに住む人達全体のようだ。ヨーロッパの他の国との関係や、スェーデンの立ち位置も含め初めて知ることが多すぎて、消化するにはまだ少し時間がかかりそう。

  • 星落秋風五丈原

     さて、本シリーズスウェーデン王グスタフ3世が1792年に暗殺されてから、息子グスタフ4世世が即位するまでの混迷期を舞台にしている。1796年にはいよいよグスタフ4世が即位し、すぐに不人気な大臣グスタフ・アドルフ・ロイターホルムを罷免して人気を得た。暗君ではないことを証明したわけだが、フランス革命を忌み嫌ったため極端な反動政策をとり、クーデターにより宮殿から追放される。暗殺されなかっただけまだしもだ。エーミルの企てが失敗し史実通りの1795年が終わる。

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